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シナリオ置き場 《ガルダルの怪》

お気づき方いらっしゃると思いますが、この話はTRPGというテーブルゲームの内、「クトゥルフの呼び声」をモチーフにしています。

それに伴って、このお話も実は「クトゥルフの呼び声」っぽいシナリオを大まかに作ってから、それを一般人(探索者)からかけ離れた邪神系主人公にバラバラにぶち壊してもらうというやり方をしています。


今回は、そのバラバラにぶち壊される前の本来のシナリオ(お話の流れ)を解説したものです。

へ~、本来はこんな感じだったんだなぁ~、と思っていただければと思います。

シナリオタイトル 『ガルダルの怪』



【シナリオ概要】

 最近、ちまたで時折耳にするようになった都市伝説『ガルダルの怪』。

 その都市伝説は、ガルダル市という都市で時折人が行方不明になり、その人物は恐ろしい怪物に食べられてしまっているというものだった。

 探索者はその都市伝説を知っているかもしれないし、知らないかもしれない。


 時を同じくして、探索者の友人の一人が行方不明となる。

 その人物はどこに行ったのか。何かの事件に巻き込まれているのか。

 賑やかな都市の裏側で、得体の知れない異様な何かが静かに動き出していた。


 推奨人数 … 3~5人

 難易度  … ★★★★

 スタイル … シティシナリオ

 推奨技能 … 目星、図書館、聞き耳、戦闘技能

 推奨職業 … 探偵、衛兵(警察官)

 補足   … 探索者の推理力によってシナリオ難易度の変化が起こるため、TRPG初心者はバッドエンドになる可能性が高いです。


【ルール】


 ・『ガルダル市』

  非常に栄えている地方都市。

  魔法産業による発展で、国でも有数の大都市にまで成長を遂げた。

  画像「ガルダル市探索MAP」に記されている通りだが、PLが提示した場所は探索可能。


 ・『マリアン・グーラ』

  行方不明になった友人。

  導入用NPCであり、登場するのは名前だけ。



【シナリオ背景】

 蛇神ナダを信仰する邪教『流れる漆黒教団』を追放された魔術師『ロバート・ウィンギルソン』は、地方の大都市ガルダル市にその身を移した。

 その過激さゆえに教団を追放されたロバートはしかし、収まることなくその狂気を加速させていく。

 その欲望と狂気的な信仰心を叶えようと、自らの神にいけにえを捧げるべく、その狂気的なカリスマ性に集まった手下を使い、いけにえとして上質な魔術師に狙いを定める。

 魔術師協会の支部長となり、ガルダル市内の全魔術師の動向を把握したロバートは、次々と市井の魔術師をいけにえに捧げていく――――。



【あらすじ】


前半(街探索)

 探索者とマリアン(NPC)は友人である。

 しかし、マリアンと数日前から連絡がつかず、その行方を捜していた。

 ガルダル市内にある食事処『ひなたの小鳥亭』にて今日もマリアンの所在について話し合っていた探索者たちは、この頃幾人かの魔術師が行方不明となる《ガルダルの怪》という噂話を偶然耳にした。

 マリアンも魔術師であったことを思い出した探索者たちは、その噂の真相を確かめるべく行動を開始する。


 ガルダル大図書館、魔術師協会ガルダル支部、ガルダル市衛兵駐屯所、マリアンの自宅――――。


 探索をして幾つかの情報が集まってくる。

 本当に魔術師が、それも有力な魔術師ばかりが行方不明になっていることが事実であること。

 ガルダル大図書館に何かがあるという事。

 しかし肝要な情報は、上手く集めることができない。


 ガルダルの怪を調べ始めて一日目の夜中、探索者たちは路地裏にて黒いフードを被った怪しい二人の人物を確認するも即座に逃げられる。しかし、そこで得た新たな手掛かりを得たことで状況は進展した。


 魔術師協会ガルダル支部の支部長であるロバート・ウィンギルソンの協力を得ることに成功。(しかしロバートは探索者たちが思いのほか多くの情報を得ていることが分かるので、裏で探索者たちを始末しようと決める)

 《ガルダルの怪》にはどうやら裏社会――邪神信仰者の関係者が関わっているのではないかという情報の取得。

 ガルダル大図書館に点在する謎の紋様――――――。



後半(裏世界:邪神の疑似神域への招待)

こちら側へ移る方法は二通り存在する。


一つ目 : 探索開始から5日間が経過すること。

探索開始から5日間後は新月であり、邪神の力が最も発揮しやすい日である。

故にこの日になると、ロバートは探索者たちを始末するため己が深き魔術により創り出した領域へと誘うのだ。

この領域には様々なトラップや、無数の邪神の奉仕種族が存在し、人間が生き残ることは不可能なのだから。


二つ目 : 探索開始から5日間が経過する前にガルダル大図書館の紋様の謎を解き明かし、自らロバートの裏世界に入り込むこと。

この方法で裏世界へ入った場合、ロバートは探索者を確実に始末するための準備をまだ終えておらず、トラップの数や邪神の奉仕種族の数が一つ目に比べて非常に少ない。


※)一つ目の入り方をした場合、探索場所は非常に危険な状態で、探索者は死ぬ可能性が高い(バッドエンドの可能性が高い)

※)二つ目の入り方をした場合、探索者は物語の真相にたどり着く(ハッピーエンド含む)可能性が高い。


 探索開始。

 探索場所を移動するごとにPLは幸運を試し、失敗すると奉仕種族《混沌のものたち》との戦闘に入る。

 しかし、二つ目の入り方をした場合、幸運に失敗しても2回までやり直しが可能。

 探索を行ううちに、探索者たちは《ガルダルの怪》の真相に迫っていく。


 邪神の存在、邪教の存在、深き魔術の存在、蛇神ナダ、『流れる漆黒教団』、そして狂信者の魔術師がこの事態を引き起こし、他の魔術師や市井の人達を生贄に捧げていたこと――――――。


 (この時点では、事件の主犯がロバート・ウィンギルソンであることは分からない)


 そして、この領域を維持するのには、要となる五つの魔道具が存在し、それを破壊すれば、ここからの脱出、そして狂信者の魔術師の凶行を阻止することができることが分かる。


 そして数々の罠や奉仕種族を突破し、五つの魔道具の破壊に成功する探索者たち。

 この過程で探索者たちは様々な知識を得、もしかしたら深き魔術をも会得するかもしれない。しかし、それをどう使うかはその探索者次第である。


 そして、ついに裏世界の崩壊が始まる。


 そこで探索者たちは二つの選択肢を迫られる。


 それは――――。


 一つ目 : このまま、裏世界にできた綻びから脱出する。


 二つ目 : 裏世界の崩壊が始まっているのにも関わらず、さらに奥へ裏世界の奥へ歩を進める(崩壊の始まっている裏世界に残るのは非常に危険であり、こちらの選択をする場合は探索者は死を覚悟すること)


 さあ、探索者たちはいったいどちらを選ぶのか……。

 (この時点で探索者は、脱出するのか、さらに奥へ進むのかの情報しかありません。奥に進んだ場合、事件の元凶に遭遇するのかさえ分からないので、好奇心(または正義心や探究心)を優先するのか、命を優先するのかの選択肢になります)



 一つ目の場合。

 探索者たちは、危なげなく現実への帰還を果たすだろう。

 そして、あまりの疲労に抵抗することもできずに丸一日間眠ってしまう。

 目覚めた探索者たちは、昨日の出来事について話し合うだろう。

 そしてもしかしたら改めて情報収集に動き出すかもしれない。しかし、どれほど調べても今持っている以上の情報を得ることは出来ず、崩壊した領域に再度向かうことも不可能だった。ダルダル大図書館の紋様も消えており、その他様々な証拠や手掛かりも、手に持っている物以外はすべて煙のように消えていた。

 唯一変わっていることと言えば、魔術師協会ガルダル支部の支部長のロバート・ウィンギルソンがいなくなり、全く別の人物に代わっていること。


 探索者たちは、最初は奮起して探し回るかもしれないが、一ミリも進展しない探索に次第に諦め始め、徐々に普段の生活へと戻っていく。

 マリアンはどうなったのか? 生きているのか? ガルダルの怪を引き起こした魔術師はいったい誰だったのか? 崩壊に巻き込まれたはずのその人物は今も生きているのか?

 すべては闇に消えたまま、探索者たちの目の前から無くなってしまったのだった。

 【ノーマルエンド】



 二つ目の場合。

 決意した探索者たちは、真の真相を突き止めるべく足を進める。

 裏世界の奥底で待ち構えていたのは、魔術師協会ガルダル支部の支部長ロバート・ウィンギルソンだった。

 狂信者ロバートは、自分の計画や領域を壊されたことによる憤怒と、強大な魔術師である自分をここまで追い詰めた探索者に対する大きな称賛によって精神が非常に高揚しており、今までの経緯や自分主観の考えなどを洗いざらいぶちまける。(この時マリアンについて尋ねると、彼女を生贄に使い死亡したことが分かります)

 そして、全てを話し終えたロバートは、ついに探索者たちを殺すため杖を構えた。(戦闘開始)


 ロバートは非常に強力な魔術師で、探索者たちでは相手にならない。

 しかし、裏世界をきちんと探索していれば、調べたギミックや拾った武器や道具によって戦いを有利に進めることが可能だろう。


 ついにロバートを打倒することに成功すれば、ロバートが後生大事に隠し持っていた研究資料やロバートの日記を回収できる。

 その時には裏世界の崩壊は秒読みであり、一刻も早く脱出しなければならない。(最後、祭壇場の横に積まれた死体の山に目星で成功すれば、そこにアルビノの少女の死体やマリアンの死体があることに気が付きます)


 崩れ行く裏世界を進み、運が良ければ探索者は脱出に成功する。(いくつかの判定)

 そして現実世界に帰還した探索者たちは、あまりの疲労に抵抗することもできずに丸一日間眠ってしまう。

 次の日、改めて集まった探索者たちは、この事件の真相や背景のすべてを知ることができたのと同時に、研究資料やロバートの日記によって元凶ロバートの考えや、この事件を阻止しなかった場合起こり得た事態を知り安堵するだろう。

 そう全ては終わったのだ…………。

 【トゥルーエンド(ハッピーエンド)】




fin.


 お久しぶりです。上七川です。

 私生活が忙しすぎるあまり、ここ一年ほど? 全く投稿できていませんでした。

 実際未だ忙しさの真っただ中なのですが、少しくらいは投稿できるかも? と思って頑張り、少しずつ書いていた物を投稿できました。


 いや、今エタっている連作中のものを投稿しろよ、と思うかもしれませんが、すみません……こっちの方が書きやすかったんです。

 つぎ投稿するときも、こっちの話になるのではないかなぁと思います。(もしくはずっと前からちょっとずつ書いてる全く別のお話)


 このお話の次章を書く確率の方が高いので、このお話を「完結済み」から「連載中」に変更しておきます。


それでは、また次のお話でお会いしましょう。

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