傍へで果報はまどろんで ―真白の忌み仔とやさしい夜の住人たち―
「ああそうだ、――死んでしまえばいい」と、思ったのだ。
時は江戸。
開国の音高く世が騒乱に巻き込まれる少し前。
その異様な仔どもは生まれてしまった。
老人のような白髪に空を溶かしこんだ蒼の瞳。
バケモノと謗られ傷つけられて。
果ては誰にも顧みられず、幽閉されて独り育った。
願った幸福へ辿りつきかたを、仔どもは己の死以外に知らなかった。
――なのに。
腹を裂いた仔どもの現実をひるがえして、くるりと現れたそこは【江戸裏】
正真正銘のバケモノたちの住まう夜の町。
魂となってさまよう仔どもはそこで風鈴細工を生業とする盲目のサトリに拾われる。
風鈴の音響く常夜の町で、死にたがりの仔どもが出逢ったこれは得がたい救いのはなし。
時は江戸。
開国の音高く世が騒乱に巻き込まれる少し前。
その異様な仔どもは生まれてしまった。
老人のような白髪に空を溶かしこんだ蒼の瞳。
バケモノと謗られ傷つけられて。
果ては誰にも顧みられず、幽閉されて独り育った。
願った幸福へ辿りつきかたを、仔どもは己の死以外に知らなかった。
――なのに。
腹を裂いた仔どもの現実をひるがえして、くるりと現れたそこは【江戸裏】
正真正銘のバケモノたちの住まう夜の町。
魂となってさまよう仔どもはそこで風鈴細工を生業とする盲目のサトリに拾われる。
風鈴の音響く常夜の町で、死にたがりの仔どもが出逢ったこれは得がたい救いのはなし。
あしたなんてのぞまない
腹を裂きてミるまぼろし
2019/06/07 15:04
(改)
腹を裂きてミるまぼろし( 二 )
2020/05/01 21:21
腹を裂きてミるまぼろし( 三 )
2020/05/01 21:22
腹を裂きてミるまぼろし( 四 )
2020/05/01 21:24
(改)
腹を裂きてミるまぼろし( 五 )
2020/05/01 21:25
人の外、されど人外の外( 一 )
2019/06/12 16:18
(改)
人の外、されど人外の外( 二 )
2020/05/01 21:28
おやすみなさい、もう、夢は見ませんよう( 一 )
2019/06/13 00:00
(改)
おやすみなさい、もう、夢は見ませんよう( 二 )
2020/05/01 21:39
遅すぎた日々が巡って
それは いわゆる あ く む のはじまり
2019/06/16 12:00
(改)
無償の指先こそがおそろしい
2019/06/17 12:00
(改)
警鐘よすべて掻き消して
2019/06/20 12:00
(改)
その問答に果てはなく
2019/06/28 00:55
(改)
やさしさに免疫があったなら
2019/06/29 16:02
(改)
訪問は押し入れから
2019/07/06 03:45
(改)
振り子よどうして止まないの
2019/08/03 16:23
(改)
受容体は奪われてきたので
2019/08/05 00:00
(改)
それは希望ではないけれど
2019/08/06 12:00
(改)
分かってしまった貴方のこと、あたしのふがいないこと
2019/08/07 12:00
(改)
主従たち
2019/08/08 12:00
(改)
愚か者にだせる答えなんてそれくらい
2019/08/09 12:00
(改)
それが誰にとってもこうふくでしょう
2019/08/10 12:00
それは自分であるために必要なもの
2019/08/11 12:00
(改)
生きるということ
2019/08/12 12:00
(改)
夜に暮らすおだやかな
うつくしい色、あなたの色、そして
2019/08/13 00:00
(改)
そのひらめく感情は
2019/08/14 12:00
(改)
躯は過去を覚えている
2019/08/28 00:12
(改)
あなたがあたしに望むことを
2019/08/29 00:17
(改)
この身の内にうまれた感情は、
2019/08/30 00:15
(改)
彼を傷つけた鋭きもの
2019/09/02 00:20
(改)
怨みと赦し
2019/10/09 00:01
(改)
さいどの生よ、どうか次こそ
2020/05/22 00:00
(改)
覆せぬ差をどうせよと
たとえ境界に住まうとも
2020/05/26 00:00
やさしいひと
2020/05/27 00:03
うそつき
2020/05/28 00:00
真意から目をそらすけだもの
2020/05/29 02:07
かくしごと
2020/05/30 00:00
彼女が立っていたその理由
2020/05/31 00:00
何よりもこころを刺すは刃物より
2020/06/01 00:00
(改)
想いはこの身すら変え
2020/06/02 00:35
(改)
今日から呼ばれるこの身の名は
2020/06/03 00:00
どうか君には幸いな日々を
2020/06/04 00:30
それは永遠の秘めごと
予兆
2020/06/05 00:00
その人のことを仔どもは知らない
2020/06/06 00:35
いつかこの音が届く日が
2020/06/07 00:00
選んでしまったこの場所は
2020/06/08 00:00
それはあまりに他愛なく
2020/06/09 01:10
「もうどこにだっていけないよ」
2020/06/10 00:00
(改)
彼の偽り
2020/06/11 01:24
人と妖の境目の舗
2020/06/11 19:00
君と雨降り
2020/06/12 19:00
アヤカシ談義
2020/06/13 19:07
優しさと現実
2020/06/14 22:57
絶対にさよならする未来のはなし
2020/06/15 19:00
あなたへと蒼天を乞う
2020/06/16 20:18
さあ、目を覚まして
新たな日常を蹴破る音が
2020/06/23 01:43
大切なもの、ままならないこと
2020/06/17 19:07
真黒の闇に等しい
2020/06/19 19:04
あの日々に帰るくらいなら
2020/06/21 01:59
ひとりでないなら
2020/06/21 19:37
情
2020/06/22 19:38
狂気に駆り立てるもの
2020/06/23 19:00
何気ない言葉に違いなく、されどそれは
2020/06/25 19:39
閉ざしたのは、
2020/06/26 19:00
象徴
2020/06/27 19:00
この胸をさいなむのはいつでも
2020/06/29 04:35
(改)
だから彼は救われない
2020/06/29 19:00
「こんな、近くにいたんだね」
2020/07/01 19:00
縁のはじまり
芽生え
2020/07/02 19:00
一歩ずつ
2020/07/10 19:00
その名前
2020/07/11 19:00
過去を手繰る
2020/07/12 19:07
あなたを信じて手に入れた
2020/07/13 19:00
縁のはじまり、再会をいずれ
2020/07/14 19:00