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第5惑星   作者: らっきー
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黄金郷

あの虫の下僕たちはどうしたのだ、、、、、


緑色の地球人ではない塔の番人は

いくらか前にマインドコントロールで手に入れた大量にいるはずの虫の脳波がほとんどない事に憤慨する。


使えない奴隷どもだ、、、、



番人はトグロを巻いた下半身を金属の台から下ろすと円筒形の生命維持装置から出て来る。



とんがりコーンのような頭を振り、辺りを見回し、新しく手に入れた奴隷をテレパシーで呼び寄せる。


近くに控えた新しい奴隷を、その奴隷の武器の尻尾を 

面白そうにその長い細い腕をあげ、四本の細い指で撫で回す。


トカゲの体に飽きた緑の番人は

失禁して気絶する顔にモザイクがかかったようなストレートに近づき、またも撫で回し観察する。


完全に失神しているストレートにも興味をなくし、今度は首のないショッポの胴体に近づく。


お気に入りのキャプテンハットは脱げているが火の点いていないタバコはくわえたままのショッポの頭には、あまり興味がわかず 首のない胴体に緑の番人は惹かれる。


人ではないのか、、、、、、


機械仕掛けの胴体が生身ではない事に気づくと人間の進化に緑の番人は驚く表情をみせる。 


ここで


夢中にショッポの胴体を観察する緑の番人に話かける人間がいた


「ちょっと 火貸してくれないか」


灼熱の炎が、緑の番人を燃やす。


ショッポの頭から号令を受けた首のない胴体が左手の人差し指を構え 最大出力で炎を噴射する


火炎放射器に切り替わった左指の豪火は燃料がなくなるまで放火し


緑の番人を炭になるまで燃やし尽くした。




ショッポはトカゲが振るう刃を右手で一瞬だが動きを止め

戦闘機のパイロットが緊急時に座席をロケット噴射で飛ばすように

自分の首を自ら飛ばしたのだった。


緊急の応急措置だったため、そのままショッポの脳は強制的にシャットダウンする

そのため炭になった番人のマインドコントロールが通じることはなかった。


そして 時間を起き セキュリティシステムが作動し再起動した。



「突然現れて、皆殺しにしやがって」


感のいいショッポはこの炭の番人がトカゲを操り殺戮させたこと察し苦渋を舐める



マインドコントロールが解けたトカゲは記憶はなかったが周りの惨状と明らかに残る自分の武器の殺人の感触にその場で膝を落とし後悔に浸る。


ショッポは胴体に命令し、首をいつもの場所に戻し愛用のキャプテンハットを拾い被り直す。


そしてくわえたタバコに火を、、、、


ショッポは火が点かないタバコを左耳にはさみ、うなだれるトカゲを慰める。


その頃、ストレートも失神から覚めるが超能力者のストレートはマインドコントロールのダメージが深く

自由に体も動かせず、言葉さえも発せなかった。


ショッポは自由に動けないストレートの体を支え、傷心するトカゲを 時には強い言葉で奮い立たせ、立ち上がらせる。


こんな化物が守る塔だ必ず黄金はある


ショッポには

動かない体で必死にジェスチャーし、動かない唇で訴えるストレートの警告に気づくことが出来なかった。



ショッポはトカゲにストレートを抱き抱えさせ、地獄に落ちるエレベーターに乗り込む。



エレベーターは高速で地下に向かって落ちてゆく



エレベーターは目的地に到着しゆっくりと開き始める。


「さぁ黄金郷だ」


笑みを浮かべるショッポの目に広がるのは



天高くまで


果てが見えないぼどに


数えきれないほどのドラム缶だった



そこでストレートが微かに動くようになった手を動かし腰につけたアルミのケースからドリル型の耳穴にはめる受信機をショッポに渡す。





全てを知ったショッポとトカゲは


愚かさ 悔しさ 怒り 悲しみ


あらゆる感情が溢れ出し動けなかった。




呆然と立ちすくむ三人の耳に警報音が鳴り響く。


番人が死亡したため、番人の体内に仕込んだセキュリティシステムが作動し、全てのドア 全ての入り口 出口をロックする。


当然エレベーターも例外ではなかった。


三人は完全にこの地獄に閉じ込められてしまったのだった。


そして、ゴーレムの影響だろう

ショッポの全機能を動かすネオクリスタルの動きも鈍り始める。



ストレートは震える手でマッドマックスをエレベーターに向けて撃つ。


トラビスを作動させ 至るところを感電させた。


トカゲもその狂暴な尻尾を振り回し、エレベーターを必死で開けようとする。


全てが無駄だった。


三人は死期悟るしかなかった。


ショッポは革製の上着の内ポケットから薬ケースを取り出し、3つ(赤が一つ、黄色が2つ)の小さなカプセルを取り出し 黄色の2つは二人に手渡す


「最後の晩餐がコレじゃあな 締まらないな」



二人に渡したカプセルは安楽死用ウイルス ヘブンズの暗号解除のナノマシンが入っていた。


ストレートとトカゲの体内に眠れるヘブンズが棲みついていたからである。


赤のカプセルは安楽死用のヘブンズが入っている


「そのヘブンズの赤カプセルもう一つないか?」


ショッポがもう一つの赤いカプセルをストレートに手渡す。


三人と一匹はゆっくりと何の痛みもなく眠るように死んでいった。




三人が死んだのと時を同じく、コンクリートの階に設置した生命維持装置に置かれた金属の台が光に包まれその光は光の渦を作り、渦の中にはアイリス星人の骨格が形成され、骨には筋肉を生成され、皮膚、アンダースーツと


新たな緑の番人が作製される


そして

生命維持装置の扉は再び閉められ番人は深い眠りに戻るのだった。




時は経ち


巷では

昔、ノーチラスというトレジャーハンターチームがあり、彼らは地球のどこかにある黄金郷を発見し

そこで天国のような暮らしをしているという噂が真しやかに囁かれるのであった。

















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