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第5惑星   作者: らっきー
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ドックチェリーの命の借り

トカゲとドックチェリーはボスが無事であり、地球へのハントが延期になったため、繁華街の盛り場に戻り、酒を煽っていた


そこにサニーとストレートが合流する


様々な型式の女性型クローンがトップレスで酒を運ぶ、薄暗い店のテーブルにつき、サニーとストレートも酒を注文する


席について酒を飲んで一旦落ち着いたストレートであったが、やはり腑に落ちない事がある


確かにショッポの昔話や黄金に心を動かされはするが、実際に命をかけるのはそんなに簡単なことをなのか?


「あんたたちは本当に納得してるのか?」


ストレートはノーチラスのメンバーに酒の力を借りて問いかける


「ボスには命の借りがあるんだよ」と


ドックチェリーが口を開くと、無口なトカゲが余計な事は喋るなとでもいうようにドックチェリーに目線を送る


「いいじゃないか!コイツも死ぬかも知れないしな」


ドックチェリーは話をして続けた


ドックチェリーは金メダルを剥奪された後に、軍隊を不名誉除隊し、傭兵となる


エリート軍人だったドックチェリーにとって傭兵は転落だった

ドックチェリーは傭兵として戦う内に麻薬にはまり、その凄腕の狙撃技術も徐々に失われていった


傭兵としても使い物にならなくなったドックチェリーはドンドンと転落していく


麻薬を買うために、ギャングの使い捨てのような殺し屋になり、はてはチンピラ同士の喧嘩などの復讐などでも使われる、別に死んでもいい存在になっていた


その日もギャングの依頼で殺しを請け負ったドックチェリーは安物の麻薬を使いフラフラの状態で仕事に向かう


路地の電灯がチカチカと点滅する細い通路を朦朧としながら歩いていると、突然目の前に大きな爆弾を抱えた襲撃者が現れドックチェリーは襲撃者をナイフで刺す


何度も何度も何度も敵が動かなくなるまで刺し続けた。


ドックチェリーが力尽き、襲撃者を確認すると

ドックチェリーは吐き気に襲われる



そこには赤ん坊を抱いた母親が自分の子を守るように覆いかぶさり死んでいた。

赤ん坊は泣き声をあげることはなかった


ドックチェリーは泣き叫び、安物の麻薬のせいで幻覚をみる自分の左目にナイフをつき立てる


左目を潰し、右目も潰そうとしたときにドックチェリーをとめる男がいた。ショッポだった


ショッポはドックチェリーを黒田のラボに連れていき、時間をかけ強制的に麻薬の毒を抜き、ギャングの仕事をしくじった、そのケツまで拭き、ギャングと話をつけた


ドックチェリーは毒が抜け正気に戻ると、何故、自分を助けてくれるのかとショッポに聞いた



「なんて答えたと思う?」


「お前みたいな奴を助ける俺ってカッコいいだろう」


ショッポはそういうと笑った



ただ単に助けたいから助けただけだという事なんだろう


ショッポはドックチェリーにノーチラスに入れと言ったことは一度もない


ドックチェリーはただ命の借りを返すためにショッポといると言って笑うだけだった




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