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第5惑星   作者: らっきー
19/32

通りに繋がる通路

ストレートは闇医者の黒田の違法医療施設にいた


そして

首だけのショッポが入った金魚の水槽のような、液体の薬剤で満たされた生命維持装置を眺めていた


「このくらいで死なないよコイツは」


黒田は水槽を眺めるストレートの肩を軽く叩く


ストレートは何も言わずに闇医者の薄暗い施設の出口に向かいドアをあけ、通りに繋がる長い通路に出る


狭い通路にはサニーが腕を組み壁にもたれかかっていた


ストレートは無視し通り過ぎようとしたがサニーが制止する


「逃げたら殺すよ」


若造はサニーに飛びかかりマッドマックスを抜きサニーを罵倒する


「お前らイカれてるのか?」


ストレートは

有るかどうかもわからない黄金のために命を貼るノーチラスが理解できない事

イヤ、これほどの危険を侵してまで地球に行き、ゼロテリトリーの中に入るなど自殺行為だと訴えた


アウトロー気取りだった若者は本物の野蛮な世界に戸惑い、本物のアウトローを目の前にし、完全に臆病風をふかせ、自信をなくしていた


「ショッポにはゼロテリトリーに絶対行かないとならない理由があって、それにはお前が必要なんだ」


サニーは怯える若者を見逃す訳にはいかなかった


「黄金なんて本当にあるのか?」


うなだれるストレートにサニーは答える


「ショッポの目的は黄金じゃない」



サニーはストレートを無理やり拘束することも出来たが、自分の流儀に反するため、仕方なく昔話を始める


「この話を聞いて逃げるのであれば、ショッポには悪いが、お前を殺して別の手段を探すよ」


ストレートはナイフに手をかけるサニーの話を聞く以外に選択肢がなかった



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