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俺が拘束された状態で愛の言葉を言った件について

今回は拘束された状態からのスタートです

どうして拘束?

では、どうぞ

 息子である遊亜に言われた事を遊華と香月に実行した。俺の言葉なんかで喜ぶのは世界中探しても遊華達だけなんだろうなぁと思う。それは置いといて、拘束されなくても逃げないのに拘束される俺……


「なぁ、どうして俺は拘束されなきゃいけないんだ?」


 遊華と香月に愛の言葉を囁いた後、俺は部屋に戻った。が、しかし、部屋に戻った俺は美月達によって拘束されてしまった


「遊ちゃんが私達を差し置いて遊華ちゃんと香月ちゃんに愛の言葉を囁いたから」

「そうだよ、遊くん」

「まったくです。遊華と香月さんにだけ愛の言葉を囁いて私達にはないんですか?」


 俺は一言も遊華と香月を贔屓するだなんて言ってない。


「俺は遊華と香月を贔屓したつもりはないんだけど?」

「「「ふ~ん……」」」


 ダメだ、3人とも完全に拗ねてる。


「「あ、あはは……」」


 拗ねてる美月達を見て苦笑いを浮かべる遊華と香月


「贔屓したつもりはないんだけどなぁ……」


 香月はトイレについて来てくれて言うタイミングがちょうどよかったし、遊華は遊華でたまたま部屋から出てきてタイミングがよかった(というか、その場で言わされた)から言っただけで他意はない


「「「つーん」」」


 あーこりゃ言わないと口利いてもらえないやつだ。はぁ……


「ったく、美月」

「何かしら?遊華と香月に愛を囁いて私達には愛を囁かない遊」


 美月って拗ねてもクールモードになるのな。初めて知ったよ


「俺は口下手だから多くは語らない。だから、簡潔に済ますが、愛してる。いつも俺と一緒にいてくれてありがとう」


 遊華と香月の時もそうだったが、俺は口下手な方だ。だから、俺なりに精一杯の言葉で彼女達へ愛を伝える事にした。これでいいんだよな?遊亜


「そ、そう……私も愛しているわよ。こんな裏表のある女を愛してくれてね」

「裏表がない人間なんていないさ。まぁ、出しちゃいけない裏ってのはあるけどな」

「それもそうね。遊、これからも私を愛して。そして、私に愛させて」

「ああ、もちろん」


 遊華達がいる手前、キスするわけにはいかなかったが、俺と美月は雰囲気的にはいい感じだと思う。ただし、俺が拘束されてなければ


「遊くん……」

「遊さん……」


 美月に愛の言葉を伝えたらさっきよりは美優と由紀の機嫌と視線がマシになったみたいだ。さて、次は美優と由紀の番か


「心配しなくても美優と由紀にもちゃんと言うから」

「うん!」

「はい!」


 本人達の了承を得て付き合っていて、オマケに同棲までし、未来じゃこの5人と結婚までしている俺だが、5人と付き合うのは大変だなぁとは思う。5人の彼女を平等に扱わなきゃいけないからな


「ところで美優と由紀、俺はどっちから素直な気持ちを伝えればいいんだ?」


 飛ばされた未来でも一緒だった遊華、香月、美月にはすでに気持ちを伝えた。だが、美優と由紀は未来じゃそんなに親しい間柄じゃなかった。この時代に帰って来て本格的に親しくなったって感じだ


「み、美優からお願いします」

「由紀ちゃん!?」


 美優からでいいという由紀とその提案に驚く美優。由紀は美優に順番を譲り、美優はまさか由紀が自分を優先させるだなんて思ってなかったと言った様子だ


「遊さんが私達に気持ちを伝えてくれるんだから私が先でも美優が先でも変わらないけど、美優は早く遊さんの気持ちを聞きたいでしょ?」

「そ、それはそうだけど……」

「じゃあ、そう言う事は早くしないとね」

「う、うん……」


 美優と由紀はどっちが先かを相談しているみたいだが、俺はどっちが先でも構わない


「美優が先でいいのか?」


 美優と由紀の相談が終わったようなので俺は2人に声を掛ける


「うん」

「はい」


 美優と由紀の同意が得られたところで美優から伝えますか


「美優との出会いは俺が最初に飛ばされた未来でもこの時代でもストーカー事件がきっかけだった」

「うん」

「これが俺達の運命なのか、それとも、単なる偶然なのかは知らないが、美優、これからも俺と一緒にいてくれ。愛してる」

「うんッ!私も愛してるよ!遊くん!」


 美月の時と同じだが、俺が拘束さえされてなければいい雰囲気だ。拘束されてるから締まりがないだけで。さて、最後は由紀だな


「由紀……」

「遊さん……」


 俺と由紀は見つめ合う。度々雰囲気の事を出すようでアレだが、拘束さえされてなければいい雰囲気だと思う。


「由紀はいつもしっかりしているな。そんな由紀がいて俺も安心して毎日を過ごせる。愛してる、由紀」


 美優と違って短くなってしまったが、だからと言って誰が1番かなんていう事は考えてない。遊華達と付き合う時に決めた事だが、5人同時に愛する。俺が決めたルールだ


「はい、私も愛してます」


 由紀は嬉しそうに俺を見ている。愛の言葉を囁いた俺はいつ解放されるんだ?


「さて、これで5人全員に愛を囁いたわけだが、俺はいつ解放されるんだ?」


 ヤンデレに拘束と監禁は付き物だが、いつまでも手足の自由が利かないというのは不便な事この上ない


「あ、ごめん、遊ちゃん。すぐに解放してあげるからね」

「ああ、頼む」


 俺は美月によって解放された。浮気したわけじゃないのにどうして俺は拘束されたんだ?なんて聞くのは止そう。嫌な予感しかしないし


「はい、これでオッケー!」


 美月によって解放された。ようやく自由になれた……


「さんきゅ、美月」

「ううん、元はと言えば私達が悪いんだもん。これくらいしなきゃね」


 解放されたはいいが、キングサイズのベッドが今日にでも届くんだっけ?


「それは別にいい。が、今日にでもアレが届くじゃなかったか?」

「あー、アレね」

「「「「アレ?」」」」


 美月と買ったものだから解って当然だが、遊華達はポカンとしている。アレじゃ解らないか


「あー、遊華と香月の誕生日プレゼント」


 美月とデートした事を隠し、遊華と香月の誕生日プレゼントと言う事は伝えておく。


「「「「え!?」」」」


 遊華と香月はともかく、どうして美優と由紀まで驚くんだ?


「遊華と香月はともかく、どうして美優と由紀まで驚くんだ?」


 遊華と香月は自分が誕生日だって事は知ってるだろうけど、誕生日プレゼントを用意しているとは思わないだろうから驚くのも無理はない。が、美優と由紀はどうして驚くんだ?2人の事だから忘れていたって事はなさそうだけど


「そ、それがですね……ぷ、プレゼントは用意したのですが……」


 なぜか言いづらそうにしている由紀。プレゼントを用意しているのなら堂々と言えばいいのに


「プレゼントを用意しているのなら堂々と言えばいいだろ?何を隠す必要がある?」


 余程の変なものじゃなければ堂々とこの場で言えるはずだ


「ぷ、プレゼントは用意しているんだけど、遊くんにはちょっと……ね」


 プレゼントは用意しているが、俺には言いづらいもの。あー、何となく理解した。そういう事ね


「あー、何を用意したか大体わかった」


 美優と由紀が用意したプレゼントがどんなものか具体的には聞いてないが、おそらく男の俺に言えないものだろう


「り、理解してくれたようで何よりです……」


 理解はした。だが、日頃親父達がいないこの家の家事をしているのは俺だ。当然、洗濯をしているのも俺だ。洗濯をしているという事は当たり前だが下着も洗濯している。干すのもそうだ


「ああ、理解はしたが、別に下着を誕生日プレゼントにしたところで俺は引いたりしないぞ」

「「「なっ!?」」」

「遊くん!!」

「遊さん!!」


 驚く遊華、香月、美月と顔を真っ赤にして怒る美優と由紀


「何だよ?遊華達の下着くらい俺は日頃見ている。それに、未来で遊亜達が生まれているって事はそのうち全部見る事になるんだから恥ずかしがる事じゃないだろ」

「「「「「…………」」」」」


 俺の言葉に顔を赤くして俯く遊華達。俺は何か変な事言ったかな?


「5人ともこういう初心なところは可愛いと思うが、これじゃ先が思いやられるな」


 黙って俯いてしまった遊華達を見て本当に遊亜達が生まれてくるのかが不安になる。


「し、仕方ないでしょ!!お兄ちゃんはいつも私達の下着を見ているかもしれないけど、私達は恥ずかしいんだよ!」


 遊華の言い分は尤もだが、そんなに嫌なら自分の下着は自分でしろっての。それに、俺が初めて飛ばされた未来の遊華は裸で迫ったくるような勢いだったんだけど


「初めて飛ばされた未来の遊華は裸で迫ってくるような勢いだったんだけど?」

「なっ!?」


 初めて飛ばされた未来の自分の行いに絶句する遊華。ヤンデレな遊華でも恥ずかしいものは恥ずかしいんだな


「ま、それを言ったら香月と美月も似たようなものだったな」

「「なっ!?」」


 今度は香月と美月も絶句してしまった。


「ゆ、遊さん、私と美優も同じだったとか言いませんよね?」


 怖くなったのか、由紀が恐る恐ると言った感じで尋ねてきた


「いや、由紀と美優は一緒に住んでなかったから詳しくは知らないが、遊華達の俺を見る目は時々肉食動物のそれに近かった」


 初めて未来に飛ばされた時はいろいろ確認する余裕なんてなかったから覚えている事は少ない。が、遊華達の俺を見る目が時々ヤバいと感じたのは覚えている


「遊くん!その話詳しく!!」

「「「やめて!!」」」

「は、ははは……」


 詳しく話せという美優、やめろという遊華達、笑うしかできない由紀。由紀はともかく、俺は美優と遊華達のどちらを優先させればいいんだ?


「と、とりあえず、遊華と香月に用意した誕生日プレゼントが届くのをゲームでもしながら待たないか?」


 これ以上、この部屋が地獄にならない為に俺はこの場を適当に誤魔化す事にした。美優の願いを叶え、遊華達の様子を喋れば遊華達が怒る。反対に遊華達の願いを叶えたら美優がヘソを曲げる。そうならない為に誤魔化す。俺って頭よくね?


「「「ほっ……」」」

「ちっ……」

「はぁ……助かった」


 ホッとする遊華達と話が聞けずに舌打ちをする美優。そして、嵐が去ってよかったと言わんばかりの由紀。さて、ベッドは何時に届くのかな?





今回は拘束された状態からのスタートでした

どうして拘束されたか?それは単なる美月達のヤキモチでした

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました

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