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俺が遊華達と同時にキスをする件について

今回は遊が遊華達3人と同時にキスする話です

今回は遊華達の様子が若干おかしいと思いますが・・・・普段と変わらないか

では、どうぞ

 現在、俺は未来でやっていた事と同じ事をしている。上に遊華、右に香月、左に美月と未来で旅行に行った時と同じ配置だ。まぁ、10年後に比べて身体が小さい分、楽だが……


「おにいちゃ~ん」

「ゆ~う~」

「ゆうちゃ~ん」


 今日再会したばかりだというのに香月と美月は甘えん坊だな。遊華は……いつも通りか


「はいはい」


 こんな美少女達に甘えられて悪い気はしないが、このまま寝るのも退屈だな。じゃあ、親父達の様子でも見てみるか……


「どうしたの?お兄ちゃん」

「ん?ああ、父さん達の様子でも見てみようかと思ってな」

「遊、ここから出て行くの?」

「遊ちゃん?」


 そうか、この時代の香月達はここに監視カメラがあるのを知らなかったんだっけ?


「いや、ここからでも見れる。な、遊華?」

「うん!」


 論より証拠。俺はテーブルに置いた会ったパソコンを起動させ、親父達がいる部屋の映像を呼び出した。


『華……』

『遊斗……」


 偶然にも親父と母さんが見つめ合ってるところを映してしまったらしい。親父と母さんのイチャイチャは見飽きた。羽月さんと一月さんのいる部屋を覗いてみよう


『羽月……』

『一月……』


 こちらも見つめ合っているところを映してしまった。揃いも揃って見つめ合ってるシーンに出くわすとは……


「何で父さん達は同じタイミングで同じ事をしてんだよ……」


 人のイチャイチャに文句をつける趣味はないが、あまりにも芸がなさすぎる


「お兄ちゃん理不尽だよ?」

「そうだよ、遊。別にいいじゃない」

「うん、それより私達も……」


 親父達に感化されたのか、遊華達も俺とイチャイチャしたいらしい。


「はいはい……で、何する?」


 具体的に何をするか決めてないのはお約束だ。親父達と同じ事をするか?だが、俺の相手は1人じゃない。3人いる。よって見つめ合う事はできなくはないが、少し難しいな


「「「キスしたい!」」」


 3人とも希望は同じみたいだな。だが、順番をどうする?順番を決めるという事は人を選別するような事をしているようで気が引ける


「順番はどうする?」


 念のために順番を聞いておこう。決まっているにしろ、決まっていないにしろ俺は1人しかいない。分身でもできればいいんだが、俺は忍者じゃないからな。


「え?3人同時だよ?」


 遊華は当たり前だと言わんばかりに3人同時だと言ってきた。どうやって3人と同時にキスするんだよ……


「どうやって?」


 3人の女性と同時にキスできる方法があれば教えてほしい。


「こうするんだよ!お兄ちゃん!」


 遊華達は一斉に顔を近づけてきて、そして────


「「「んっ……」」」


 俺の正面、右端、左端に唇を落とした。しかも、うまい具合に3人とも俺の唇にキスしてきてるし……この正確さはどこから来るんだろうか……


「意外だな……3人の美少女と同時にキスできる方法があるなんて」


 キスし終わった俺が1番最初に思った事は同時に3人の女性とキスできる方法がある事への関心だった。


「お兄ちゃんが知らないだけだよ!」

「そう、遊が知らないだけだよ」

「遊ちゃんが知らないだけで工夫すればどうとでもなるんだよ!」


 ちなみになんだが、俺は3人からキスされた時、一瞬何が起こったか解らずに気が付いたらキスが終わっていた。とだけ言っておこう。そして、3人同時にキスされたが呼吸する余裕はあった。僅かに開いていた3人の唇の間から


「その工夫を他でも活かせればいいな」


 俺が言えるのはこの一言だけだった。その後、3人同時にキスしただけじゃ満足できなかった遊華達は1人1人キスしてきた。歳の順で香月から始まり遊華で終わった。食われるかと思ったが、その辺はちゃんと手加減してくれて何よりだ


「お兄ちゃんもっと……」

「一晩中キスするつもりか?」


 個人個人でキスしたのにまだ満足してないのか?遊華のキス好きにも困ったものだ


「遊、私も……」


 満足できてない奴が1人増えた。香月お前もか?


「遊ちゃん、私もいい……?」


 美月もなのか?っていうか、3人とも酔っぱらってるのか?いや、俺と同じ部屋にずっといて酒を飲む暇なんてなかったはず……


「ん?何だこれ?」


 俺が見たもの……それは身に覚えのない芳香剤。こんなもの俺は知らない。どこから紛れ込んだ?


「どうしたの?遊」

「ああ、この芳香剤どうしたのかな?って思ってな」

「それなら遊斗さんが置いたんじゃない?ここは元々遊斗さんのお部屋だったわけだし」


 美月の言う事にも一理あるが、初めて遊華とここに来た時にはなかったものだ。


「ん?説明書きになんか書いてある」

「お兄ちゃん!そんなのどうでもいいから私の胸触って?」

「あ、遊華ちゃんズルい!遊ちゃん!私のも!」

「遊、私のも……」


 要求が過激化している。さっきまではキスじゃなかったか?いかん、遊華達が徐々に痴女になってきてる


「はいはい、読み終わったらするから大人しくしてような」

「「「むぅ~」」」


 剥れない剥れない。子供じゃあるまいし……


「何々?“この芳香剤の香りを嗅いだ女性は片思いの男性や恋人に対し、大胆になります。普段は心の内にしまってある願望や欲望に忠実になり、大胆に迫ってくるでしょう。片思いの女性と結ばれたい方や恋人との関係を進展させたい方!是非お試しください!”って事は今の遊華達は俺にされたい事や俺としたい事に対して躊躇いがないのか……」


 慣れって恐ろしいもので10年後の未来で旅行に行った時に似たような事があったし、その前にも似たような事はたくさんあった。そのせいか俺は遊華達に迫られても冷静でいられるようになった。本当に慣れって恐ろしいな


「お兄ちゃん……早く……」

「遊……」

「遊ちゃん……」


 健全な男子高校生なら嬉しいし、俺も嬉しく思う。だが、こんな人の心を操るようなもので進展したとして、その先に何が残る?あるのは虚しさや後ろめたさだけだ。俺はこんなものに頼らずとも自分の力で進展してみせる!


「あ、ああ、その前にちょっとトイレ」

「早く戻ってきてね?お兄ちゃん」

「騙しちゃ嫌だよ?遊」

「遊ちゃん、信じてるからね?」


 トイレに行くだけなのにすごい言われようだな……心配しなくてもすぐに戻ってくるさ。親父達の部屋にこのインチキ芳香剤を置いたらな。


「ふう、部屋を出るのも一苦労だな」


 俺は芳香剤を持って部屋の外へ出ていた。効き目がなくなる時間がわからない以上、のらりくらりと遊華達をやり過ごしてたら朝になってしまう。


「こういうのは親父と母さんに使うべきだろ」


 さて、親父達の寝室へ向かうか。はぁ、今度はいろんな意味で危険なものじゃなくて人の本性が出てくる程度のものにしてほしいものだ。親父を犯人と決め付けるのはよくないが……


『遊斗、私の事愛してる?』

『もちろん、僕は華の事だけ愛してるよ』


 うぇっ!どうして両親の愛の語らいを聞かなきゃいけないんだ……


「芳香剤さっさと置いて撤収するか」


 俺は部屋のドアを少し開け、その隙間から芳香剤を置いた。今度から夜に親父達の部屋の前に来るの止めよう……


「部屋の前で両親の愛の語らいを聞くなんて……厄日か?」


 考えても仕方なので部屋に戻る。あの芳香剤がなくなって遊華達が元に戻ってるといいが……


「水でも飲んでから戻ろう」


 さっきの一件で急激に喉が渇いた。部屋に戻った俺は寝室に戻る前に水を一杯飲む。半分は遊華達のところへ戻るのが怖いだけだったりする


「あ、戻ってきた。もう!どこ行ってたの!お兄ちゃん!」

「あれ?出て行く前にトイレって言ったよな?」

「え?遊、気が付いたらいなかったよ?」

「うん、気が付いたらいなくてビックリしたよ~」


 あの芳香剤はその場にある間だけ効力を発揮するもので離してしまえば効力は消えるのか……ついでに記憶も


「あ、ごめん。今度からは一声掛けてから行くな」

「「「うん」」」


 覚えてなくて助かった……覚えていたら恥ずかしくて俺と顔を合わせられないだろうな……


「さて、寝るか」

「「「うん!」」」


 芳香剤の影響が嘘のように俺達は平和な状態で眠りに就く事ができた。親父達?知るか。どうせ夫婦で仲良くやってるだろう


「「「「…………」」」」


 翌日の朝である。現在、俺達は言葉を発せずにいた。原因?原因は目の前の親父達である。


「あら、みんなおはよう」


 口調こそいつも通りだが、ツヤツヤした様子の羽月さん


「どうしたの?朝ごはんできてるわよ?」


 同じく口調こそいつも通りだが、ツヤツヤした様子の母さん。それに対して──────


「「…………」」


 生気を吸い取られましたよと言わんばかりの親父と一月さん。この2人は対象的だ。


「遊華、香月、美月」

「お兄ちゃん」

「遊」

「遊ちゃん」

「起きる時間を間違えたらしいな」

「「「うん」」」


 目の前の光景が信じられずに回れ右をする俺達。親父と一月さんの様子と母さん達の様子が対照的である事から俺達は起きる時間を間違えたと結論付けるのが正しいであろう


「あら、間違えてないわよ?ね?華?」

「そうよ。正しい時間よ?ね、羽月」


 時間を間違えたんじゃなくて世界を間違えたんだな。


「お兄ちゃんどこ行くの?」


 無言でリビングを去ろうとしたところで遊華に呼び止められた


「10年後の未来」

「それなら私も行く」

「私も~」

「私もいいかな?」


 目の前の現実を受け止められず、現実逃避を始める俺達。


「はいはい、現実逃避は止めてご飯にしましょう?」


 母さんに止められて現実逃避できなくなってしまった……親父達の様子から何があったかは予想できるが……


「あんなになるまでやるなよ……」


 加減というものを知らない母さん達へ文句を言うわけにいかず、俺は1人呟いた。親父に至っては昼もあんまり貫禄がないのに夜までいいようにされて……いっそ哀れだ。怒る気もしない

今回は遊が遊華達3人と同時にキスする話でした

今回の遊華達は芳香剤のせいでおかしかったんですね・・・・

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました

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