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俺が遊亜と駄弁る件について

今回は遊亜とひたすら駄弁る話です

遊亜が薄情なんじゃなくて遊にこれから起こる事について悪戯にヒントを与える事をしないだけです

では、どうぞ

 力が抜けた感じや無気力感とはこういう事を言うのかな?俺は自分が未来に飛ばされた理由を深刻なものだと思っていた。だが、実際は娘達が若い頃の両親。つまり、俺達に会いたいと思ったから未来に飛ばされた。遊亜にそう聞いた。ハッキリ言おう。くだらない。若い頃の両親を見たいのであれば写真でよかろうに……


「くだらねぇ……」

「本当にくだらないな。姉さん達の好奇心で未来に飛ばされるとは……」


 俺は息子から未来に飛ばされた理由を聞いて心の底からくだらないと思う。そして、話した当の遊亜もくだらないと言ってるって事は遊亜自身は若い頃の両親に会いたいとは思ってなかったらしい


「遊亜は若い頃の両親に会いたいとは思わなかったのか?」

「別に若くても子供の前でイチャついてるのは変わらないし、ウザいくらいにイチャついてる親の年齢が10代になっただけだから会いたいとは思わなかったな」


 誰に似たのか、辛辣な意見を述べる遊亜。あ、俺と香月の息子か。俺の血を濃く受け継いで香月の血をあまり濃くは受け継いではこなかったのか……もう少し香月にも似てほしかったぞ


「遊亜はそうかもしれないが、遊理達は10代の俺達に会って何をするつもりだったんだ?」


 遊亜は俺達に会いたいとは思わないだろうが、遊理達は俺達に会って何をするつもりだったんだ?ひょっとして俺達から遊亜を落とす方法でも教えてもらう気だったんだろうか?


「俺は姉さん達じゃないからわからない。ただ、俺を落とす新たな攻め口でも見つけようとしたんじゃないのか?」

「遊亜、お前は俺と香月の息子だよな?」


 俺自身が養子だ。遊亜も養子でした~。なんて事がありうるかもしれないし、本当の息子かもしれないという疑念が生まれる。主に遊亜の親に対して辛辣な意見を言ってのける辺りとか。ものの言い方は俺だ。その反面、香月に似た部分が見られない


「そうだけど?何?俺が母さんのどこから出てきたか詳しく言った方がいいか?」

「いや、遠慮します」


 こういうサラッと下ネタ方向に話を持って行くところは香月にそこはかとなく似ている。こんなところで香月に似た部分を見つけ出すだなんんて正直したくなかったし、見つけたくなかった。


「そうか?俺は下ネタだけで一晩は語れるぞ?」

「止めてくれ。っていうか、遊亜も声優である以上、イメージを大切にしなきゃいけないんじゃないのか?」

「そうだけど、俺はいつもはクールキャラで通ってるし、同僚の前では絶対に言わないから大丈夫」


 遊亜のイメージが崩れると同時に、遊亜がクールなキャラを売りに声優やってるとは思わなかった。


「あ、そうなんですね」


 なぜか敬語になる俺。おそらくは遊亜のギャップにやられたのだろう。ギャップ的な意味では香月に似ていると思う。最初に俺が飛ばされた未来で香月は初対面ではクールキャラだった。だが、蓋を開けてみればどうだ?実際はただの1人の女の子だった。幼児退行する事はあったけど


「なんだよ、急に敬語なんて使ったりして」

「いや、遊亜は間違いなく俺と香月の息子なんだなと思ってな」


 親に対して辛辣な意見をいうところは俺に似て、ギャップを見せると部分は香月に似た。遊亜の場合はあまり見たくないギャップだが……


「当たり前だ。俺達はどんな事があっても親子なんだ。似るのは当たり前だ」

「その何気にクサい台詞を言うのは誰に似たんだ?」

「親父」


 即答ですか?遊亜さん……もうちょっと親に遠慮しない?正直に言ったら傷つくんじゃないか?とか考えない?


「俺はクサい台詞なんて吐いた事ないぞ?」


 俺はクサい台詞を吐いた事なんてない。周囲の人間からも言われた事ないし。そもそも、俺の言う事ってクサいか?


「親父はいつも……これはいいか」

「なんだよ?気になるな」


 遊亜が何かを言いかけて止めた。そうやって言いかけて止めるって事をされると気になるんだよなぁ……


「秘密だ。親父が過去から来た理由も含めて元の時代に戻ってから自分で考えろ」

「薄情過ぎない?」


 俺と香月の息子にしては薄情だと思う。本当に俺と香月の息子なのかと疑うレベルで薄情だ。未来に大きな影響はないと思うが、俺が過去から飛ばされた理由くらいは教えてほしいものだ


「薄情だとは思う。だから、せめてヒントぐらいはやるよ」


 薄情だと自覚しているなら全部教えてくれてもよくない?気のせい?まぁ、ヒントをくれるって言うならありがたく受け取るが


「そうか。じゃあ、ヒントだけでも貰おうか」


 俺が遊亜なら全部は話さないって決めたら絶対に話さない。意地悪とかじゃなくて、この先に大きな困難が待っているだろうと予想できる。遊亜は俺の息子って事はこの世界の俺は遊亜にある程度の事は話してあると思う。どのタイミングで遊亜に俺が未来に飛ばされた事を話したかわからないけど、きっとこの状況を含めて全てを遊亜に話しているはずだ。つまり、この時代から元の世界に帰った時やその後の事も含む事になる。


「そうだな。ヒントっていうか、これは親父達が未だにイチャイチャしている理由になるんだが、親父が高2になった時に一時的に失踪する事になる」

「どうして俺が失踪する事になるんだ?」


 ヒントとしては意味不明だ。どうして俺が遊華達の前から黙っていなくならなきゃいけないんだ?そもそも、俺は遊華達の前から黙っていなくなったりはしないって心に決めているんだ。失踪するなんてありえない


「それを教えたら答えを言ってるようなもんだぞ?親父は人から答えを教えられて満足する人間なのか?」


 遊亜の言う通りだ。俺の失踪の理由を遊亜から聞いたら答えを言っているようなものだ。それじゃ意味がない。俺に関わる答えは俺自身が見つける


「いや、俺自身の事は俺自身が答えを見つける。俺が失踪するって事はやむ得ない事情があるんだろうし」


 俺が遊華達の前からいなくならないって約束を破ってまで失踪するって事はそうしなきゃいけない理由があるみたいだし


「おお!さすが親父だな!その通りだよ。親父は苦渋の選択で失踪を決意するらしい」


 どんな理由で俺が失踪するのかは知らないが、失踪するにはそれなりの理由があるんだろうし……


「そうか……ところで、遊亜はこの時代の俺からどこまで聞いてるんだ?」

「親父が体験した事は全部聞いてる。遊華母さんの想いによって未来に飛ばされた事やその飛ばされた先で浩太さんから資料をもらっていろいろ調べたりした事とかな」


 俺が遊華の想いによって未来に飛ばされた事を知ってるって事はこの時代の俺は遊亜に自分の体験した事全てを話したんだろうなと思う


「そうか、未来の俺は遊亜には全部話したんだな」


 遊理達にはほとんど俺の体験した事を話さず、遊亜には俺が体験した事を全部話したという事だと思う。遊理達に話したのはおそらくだが未来に飛ばされたという事くらいだろう。しかし、未来に飛ばされた原因までは話していない。だが、遊亜には未来に飛ばされた事を含む全てを話したんだろうな


「ああ、俺達兄妹の中で1番未来に飛ばされる可能性の高い俺には全て話すとか言って幼い頃から何回も聞かされた」

「なるほど、俺なら遊理達よりも長男である遊亜が未来に飛ばされる可能性が高いだろうと思って俺が体験した事全てと万が一俺が過去から飛ばされた時に何があったか、これから何が起こるかを話して過去の俺にヒントくらいはやるように言うな」


 俺なら未来に飛ばされる可能性の高い遊亜に全て話し過去から俺が来た時にヒントを与える事をするように遊亜に言う


「そういう事だ。だから、俺は親父にどうしてこの時代に来たのかを話した。だが、この時代で親父達がイチャイチャしている理由は話さない。どうしてだか解るな?」

「ああ、俺達がそうする理由が遊亜からしたら過去に、俺からしてみれば未来に起こるんだろ?それも、遊華達と一定の期間で離れる事になり、俺がそうしなきゃいけない何かが」

「そうだ。あんまり詳しい事は言えないし、言わないが、この時代の親父は当時の事を思いだして苦渋の選択だった。そう言ってたよ」


 苦渋の選択をするほどの何かか……それを俺が知る術は今はないが、おそらくはこれから何かが起こるはずだ。それまで俺は遊華達との絆を深めるとしよう


「そうか……この時代の俺がそんな事を言ってたか」


 この先何が起こるかわからない。だが、遊亜達が生まれた後でもイチャつけるような出来事が起こるのかと思うと憂鬱になるが、その分、遊華達と親密になれればそれでいい


「ああ、日頃はウザいと思うが、話をしている時の親父は本当にいい顔してたぞ」


 息子に指摘されると恥ずかしいものがあるが、それ以上に遊華達を変わらずに愛せる事ができている事が俺にとっては何よりも嬉しい事だ。

今回は遊亜とひたすら駄弁る話です

遊にこれから何が起こるのか?それはこれからの話で

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました

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