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俺が母さんを唆す件について

今回は遊が華を唆す話です。

久々に遊華達のヤンデレも登場します

では、どうぞ

 さて、俺が未来から帰って来て早3か月が経った。実感がないが、俺の中では中々に濃い3か月だった。妹の遊華と恋人同士になり、未来では義理の母である羽月さん、義理の姉である香月と美月に出会い、恋人になった。まぁ、それだけで済めばいいが、遊華の友達である秋野美優と冬野由紀とも知り合い、恋人になった。そこまでは……よくないが、いいとしてだ。俺はなし崩しに遊華達と一緒に住むことになった。それで、現在は8月の夏休みである


「夏休みだからと言って何をするわけでもないから暇だなぁ……」


 夏休みの課題はないのか?って思う人もいるだろうが、俺は夏休み初日に浩太と敬と敬の彼女の早川を家に呼び、1日で課題をやっつけた。つまり、夏休みの課題をする必要はない。


「お兄ちゃん!そんなに暇なら海に行こうよ!」


 遊華達も課題は夏休み初日にやっつけたので暇を持て余している。まぁ、そもそもが浩太と電話で初日に課題をやろうって打ち合わせしているところを遊華達に聞かれ、自分達もって事で遊華・美優・由紀の中学生チーム、香月と明美さんチーム、俺・浩太・敬・早川・美月のチームで別れて勉強した。


「海に行こうって言われてもなぁ……泊りがけなら保護者がいないといけないし」


 日帰りなら保護者がいなくても何とかなりそうだが、泊りがけなら保護者がいなければいけない。だが、海に行きたいって言ってついて来てくれる人間なんて……いっぱいいた。しかも身近に


「おにいちゃぁん……」


 遊華はどんな顔をしていても可愛いし、涙目にならなくても何とかする。しかし、誰に声を掛けたものか


「遊、私も海に行きたい」

「遊ちゃん、私も」

「遊さん、私もです」

「遊君、私も」


 香月達も海に行きたいと言ってきた。海に行きたいのは山々だけど、問題は誰に声を掛けるかだ


「俺も海に行きたいが、誰に声を掛けたものか……」

「お父さんでいいじゃん!」


 遊華は親父を候補に挙げたがどうやって誘う────いや、おびき出すか……


「父さんか……」


 親父をどうやって海に連れ出すか?それが問題となる。だが、手がないわけではない


「おにいちゃん……」

「ゆう……」

「ゆうちゃん……」

「ゆうさん……」

「ゆうくん……」

「「「「「ダメ?」」」」」


 涙目の遊華達は可愛いが、どの手でおびき出すかを考える。涙目で訴えなくても恋人達の願いくらい叶えてやるのが彼氏の役目だ


「ダメじゃない。ちょっと電話してくる」

「「「「「うん、待ってる」」」」」


 遊華達は大人しく待っててくれるみたいだし、暴れ出すなんて事はないだろう


「さて、親父をダイレクトに誘ってもいい。だが、それだと力押しになりそうだ。ここは母さんを挟むか」


 電話を取り出して親父ではなく母さんの番号を呼び出す。親父は誘ったらごねそうだから母さん経由で親父を誘い出す。


『もしもし?遊?どうしたの?あっ、遊華達と喧嘩でもした?』


 いらん事を詮索する母を持つと息子は苦労すると思う。今、電話をして俺はそう思った


「喧嘩はしてない。ただ、遊華達が海に行きたいって言い出したんだが、保護者が必要になってな」

『そう。喧嘩じゃないならよかったわ。で、海に行きたいって事だけど、私も遊斗も仕事があるからそう簡単には連れて行ってあげられないわね~』


 やはりそう来たか……仕事を盾にされたら子供は何も言えない。だが、手がないわけじゃない。そのために母さんに電話したんだ


「そうか、母さんは父さんに水着姿を見せたくないのか」

『えっ?』

「いや、母さんは父さんに水着姿を見せたくないのか?」

『水着姿?』


 俺の手は母さんが親父を誘惑するように仕向ける。まぁ、夜の方も捗るだろうけど、母さんは親父を海に誘うだろう……多分


「父さんを海に誘って水着姿を見せれば母さんに夢中になると思うんだけどなぁ」

『遊斗が私に夢中に……』


 おっ!食いついてきた!ヤンデレ遊華の母親だ。遊華を唆す時に使う手だが、親父が母さんに夢中になると言えば何とかなる。俺も未来で遊華を唆すのに俺が遊華とずっと一緒にいれるって言ったらある程度は叶えてくれたし


「そう、母さんが一緒に海に行って父さんを誘惑するんだ。そうしたら父さんは母さんをずっと見てくれると思うぞ?」

『遊斗がずっと見てくれる……』

「ああ、父さんが母さんと仲良くしてくれれば息子の俺としても助かるんだけど、まぁ仕事じゃ仕方ないな。遊華達には俺から言っておくから、この話は忘れてくれ」


 俺は母さんとの通話を切ろうとした。だが────


『待って』


 母さんによって止められてしまった。かかった!遊華は俺を誘惑するためならどんな手でも使う。そして、母さんは遊華の母親だ。当然、親父を誘惑するためならどんな手でも使うと確信していた


「何?仕事の都合がつかないなら無理しなくていいんだぞ?」


 あくまでも仕事の事を考える息子を演じる。だが、こういう時の母さんは海に行くって言う事を俺は知っている


『仕事の都合は何とかするわ。だから、詳しい事がわかったら連絡して』

「わかった。詳しい事がわかったら連絡する。じゃあな」

『うん』


 母さんとの通話が終わり電話を切る。自分の母親をそういう対象として見る気はサラサラないが、遊華が母さん似だと思うと可愛く思える


「さて、海に行くって約束させたし、遊華達に報告するか」


 俺は遊華達に報告する為に部屋へと戻る。まぁ、海に行く約束を取り付けたから良しとしよう


「あ、お兄ちゃん!どうだった?」


 部屋に戻ると遊華達はテーブルにお菓子を広げて雑談している状態だった。コイツ等……俺が母さんと電話している間に女子会してたな……


「ああ、約束は取り付けた。あとは詳しい日取りを決めるだけだ」


 別に苦労はしてないから女子会をしていた遊華達を責める気はない。母さんを唆すだけの簡単な仕事だったし


「遊、どうやって約束を取り付けたの?」


 香月がどうやって約束させたか聞いてきた。別に困る事はないし、遊華を怒らせた時の対策もちゃんと用意してあるから話しても平気か。


「ああ、遊華を唆す要領で揺さぶって約束させた」

「そ、そうなんだ……ところで遊……」

「ん?何だ?」

「後ろ」

「ん?後ろ?」


 香月の指差した方向を見た。そこには────


「お兄ちゃん唆すって何?」


 明らかに怒ってますよオーラ全開の遊華が立っていた。俺は親父とは違う。遊華が怒るのは予想済みだ


「こういう事だよ」


 俺は遊華の顎に軽く手を添えた。未来で散々ヤンデレ遊華を見てきたんだ、怒り状態の遊華をあしらうくらい軽い軽い


「ふぇ!?」


 ビックリして変な声を上げる遊華。顔が真っ赤なのはいつもの事だから気にしない


「遊華、いつも可愛いお前がいてくれるだけで俺は癒させている。ありがとな」

「え!?あ、うん……ど、どういたしまして」


 真っ赤な顔の遊華は俯いてしまった。怒ってますよオーラが消えた。遊華を財布とか道具とか言うつもりはない。だが、親父の気持ちが少しでもわかってしまう自分が憎い


「「「「遊華だけズルい……」」」」


 遊華を可愛がってたら香月達が嫉妬してしまった。遊華もそうだが、嫉妬しているところも可愛いと思うのは惚れた弱みなのか病気なのか……


「はいはい、全員まとめて可愛がるから嫉妬しない」


 俺は遊華達全員を平等に愛する事となったが、こんな日も悪くない。未来に飛ばされてよかったとこういう時に思う。たった1つの欠点を除いて


「お兄ちゃん、私とずっとずーっと一緒にいようね。病める時の苦しい時も健やかな時もお盆もお正月もクリスマスもずっとずっとずーっと私と一緒。他の女になんか渡さない髪の毛一本たりとも渡さない香月さんや美月さん、美優や由紀だからいいけど他の女を見たら許さないお兄ちゃんを監禁して他の女を見れないようにする大丈夫お兄ちゃんのお世話は私がするから」


 遊華は束縛系のヤンデレに変化する。しかも、監禁して俺を部屋から出さない気だし……


「遊、他の女性を見たら私悲しいな。遊好みの女になるから捨てないで遊に捨てられたら私は生きていけない生きてても意味がないし生きていたくない遊は私を捨てないよね?大丈夫だよね?信じてるからね?ねぇ?遊?」


 香月は香月で依存系のヤンデレに変化する。ちょっと重たい気がするが、こういうところも含めて香月だからな。拒絶するつもりは毛頭ない


「遊ちゃん、他の女のところに行かないよね?私の側にいてくれるよね?遊ちゃんは私を捨てて他の女のところになんて行かないよね?そうだよね?そんな事したら私は遊ちゃんを殺しちゃうよ?大丈夫、遊ちゃんを殺した後で私もすぐに後を追うから」


 美月は普段は天然系時々クール系だが、狂気系のヤンデレになる。惚れた弱みなのかちっとも怖くない。全員に言える事だけど可愛い


「遊さん、私は遊さんの為なら何だってします。だから捨てないでください……私は遊さんがいなくなったらどうしていいかわかりません。私は遊さんさえいてくれればそれでいいんです遊さんがいればそれ以上は求めません。だから捨てないでください。もし私を捨てたら……殺しちゃいます」


 由紀のヤンデレは香月と美月のを少しずつ合わせた感じの依存・狂気系のヤンデレになる。5人も恋人がいて他の女に目移りできる奴がいたら見てみたい


「遊君、遊君は私とずっとずっとずっと一緒にいてくれるよね?私を捨てないよね?信じていいんだよね?どんな時も遊君は私と一緒にいてくれるよね?あ、浮気したら監禁したらいいんだ♪大丈夫だよ遊君♪将来は私が働いて遊君は専業主夫やってくれればいいから。遊君は家から出なくていいんだよ」


 美優は遊華と同じで束縛系のヤンデレになる。そもそも、香月達がヤンデレになるようにしたから美優が遊華と同じ系統のヤンデレになるのはわかるが、香月達のヤンデレはきっと本人が元々持っている好きな人にたいする意識なんだろうなと思う。だが、俺はそんな遊華達を愛している。

今回は遊が華を唆す話でした

遊華が香月達をヤンデレにしたと言っても影響を受けているのは美優だけで香月達は遊華がヤンデレにしても自分達が持っているものが出てます

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました

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