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俺が未来であったストーカー退治の話をする件について

今回は遊が未来であったストーカー退治の話をする話です

ストーカー退治の話をして遊がどうなるかは・・・・お約束!

最近自分の周りにゲーム実況者の数が多い気がする・・・・

では、どうぞ


 中学から高校へ、高校から大学へ、大学から大学院または就職へと進む。だが、その過程で10年以上付き合える友達を見つける事ができる人間はどれくらいいるだろうか?さっきは高校から大学へと言ったが、高校を卒業して専門学校へ進学する者、高校を卒業して就職する者もいるだろうけど、どの道同じ事だ。10年以上付き合える人間を見つける事ができる奴なんてそうはいないだろう


「お兄ちゃんは知ってると思うけど、紹介しておくね。私の友達の冬野由紀ちゃんと秋野美優ちゃんだよ」


 家に帰ってから俺達はリビングに行き、適当に麦茶を全員分出し、テーブルへと着いた。そして、自己紹介タイムと突入したのだが、遊華と俺の本当の関係もそうだけど、香月と美月の事を何て説明したものか……


「あ、ああ、俺は遊華の兄の藤堂遊だ。よろしく」

「「…………」」


 何でこの2人は俺に対して警戒心むき出しなんだ?遊華の兄なんだから警戒しなくてもよかろうに……


「あ、あれ?何か警戒されてないか?」


 10年後の未来でこの2人はグイグイ来なかったか?それが元の時代に帰ってきた途端にこれだ……そういえば、秋野さんの方は未来での初対面の時にストーカーに付きまとわれてたっけ?って言う事はあれか?この時代でもストーカーに付きまとわれてるとか?


「あ、あはは、ごめんね?」


 作り笑いで謝る遊華。俺は別に気にしていないんだがな……いつの時代もストーカーってか?


「遊ちゃん、この子達ってひょっとして男の人苦手なんじゃないかな?」

「遊、私もそう思うよ」


 美月と香月は俺が思った事と同じ事を思っていたようだ。だが、それだけじゃない気がする


「はぁ、どうしてこの2人との対面はストーカーがついて周るかね……」

「「「────!?」」」


 俺の発言に遊華達は驚いていた。どうやら当たりのようだな。未来に飛ばされた経験がこんなところで活かされても困るんだが、警戒しているこの2人の警戒心を少しは解く事ができたようだな


「遊ちゃん?何言ってるの?」

「遊、ストーカーって何の事?」


 あ、そうか、逆にこの2人は知らなかったな……さてと、じゃあ、自己紹介から始めるか


「その事を説明する前に自己紹介だ。互いの事を何も知らない状態では信頼も何もあったものじゃない」


 警戒されたままというのも気分が悪い。俺達は自己紹介からやり直す事にした。そして、互いに自己紹介が終わり、現在、秋野さんと冬野さんから話を聞こうとしている


「自己紹介も終わったし、話してくれるよね?」


 優しく問いかける香月。こういう時は年上と言えど男の俺より同性の香月の方が話しやすいだろう。俺は俺で準備しておくか……予想が外れてくれた方がいいが、未来での秋野さんのストーカーはナイフを持っていたし


「じゃあ、話を聞くのは任せた」


 俺はリビングを出ようとした。だが────


「遊ちゃん、どこ行くの?」

「そうだよ、どこ行くの?お兄ちゃん」


 美月と遊華に止められてしまった。別に話しても問題ないか。っていうか、話さないと未来の比じゃないくらいに遊華に説教されそうだし、今回は香月と美月もいるからな……


「父さんのパソコン部屋に行って防弾チョッキ持ってくるんだよ」

「「「「「え?ぼ、防弾チョッキ?」」」」」


 5人とも引き気味だ。これ言わない方がよかった?未来では黙っていろいろしたから今回は言っておこうと思ったんだけど


「あ、そうか……未来の話まだしてなかったか……」

「「み、未来!?」」


 秋野さんと冬野さんはビックリしているようだけど、毎回未来に飛ばされた話をするのがだんだん面倒になってきたな……


「俺は10年後の未来に飛ばされたんだよ」


 説明する度に雑になってきている気がするが……大体の事は俺の携帯に貼っているプリクラを見せれば信じてもらえる。


「お兄ちゃん、証拠を見せてあげて」


 遊華もプリクラを見せれば信じざる得ないとわかっているからなのか、証拠のプリクラを見せろと言っているし……


「あ、ああ、ホラ」


 俺は懐から携帯を出し、それを2人に見せた。信じてもらえるかは知らないけど……


「由紀も美優も信じた?」

「う、うん……一応は信じるよ?だけど……」


 秋野さんはまだ不安そうだ。未来に飛ばされた事とストーカーの話は別問題だから無理もないだろう


「私も遊さんが未来に飛ばされたって事は信じるけど、遊さんを完全に信用したわけじゃない」


 冬野さんは……やっぱりってところか。未来でも俺を警戒している節があったし


「遊ちゃん……」

「遊……」


 悲しそうな表情の美月と香月。俺が警戒されてるのを悲しんでくれてるのか?


「大丈夫だ。秋野さんのストーカー退治は初めてじゃないし、冬野さんに警戒されるのも初めてじゃない」


 この時代の遊華達にとっては初めてかもしれないけど、未来に飛ばされた俺は2度目の経験だ。秋野さんのストーカーの調理法ぐらい心得ている


「え?お兄ちゃんは初めてじゃないの?」

「あれ?遊華に話してなかったか?」

「聞いてないよ!!」

「「私達もね!!」」


 遊華にもそうだけど、香月達にも言ってなかったか……本人もいるし、ちょうどいいか


「俺は未来で秋野さんのストーカーを退治した事があるんだ。まぁ、方法が方法なだけに終わった後で遊華にこってり絞られたけど」

「「「「「へぇ~」」」」」


 ん?何か視線が痛いぞ?遊華や香月達はともかく、どうして秋野さん達まで?


「何だ?視線が痛いんだが?」

「お兄ちゃん」

「遊」

「遊ちゃん」

「はい」


 こういう時の女性に逆らうべきじゃないって言うのは親父を見ていてよくわかっている


「「「詳しくお話し聞かせてね?」」」

「はい」


 俺は未来で秋野さんのストーカーを退治した事、俺がストーカーに刺されるという形で事件は終わった事、刺される前に防弾チョッキを着込んでいて何ともなかった事を洗いざらい話した


「へぇ~、それで美優のストーカーに刺されるようにお兄ちゃんが煽ったんだ~」

「その通りでございます」

「でも、遊ちゃんはその人がナイフを持ってるかもって思って防弾チョッキを着こんでいて刺されても平気だって知ってたけど、未来の遊華ちゃん達には内緒にしていたのはいただけないなぁ」

「あの時はそうするのが1番手っ取り早いと思いました」

「遊、私達は今回も同じ事をみんなに黙ってやるつもりだったの?って事を聞いてるんだけど?」

「はい、防弾チョッキを取りに行く事を誰も聞かなければそうするつもりでした」


 話が終わった俺は遊華達に追及され、まるで浮気がバレた夫の如く未来でした事とこれからする予定の事を話していた。しかも、正座で。仁王立ちしている遊華達の後ろにはドン引きした様子の秋野さんと冬野さんがいる。


「お兄ちゃん!!命を粗末にする手を使う事を禁止します!!」

「い、いや、防弾チョッキ着るし」

「遊!!命を粗末にする作戦は禁止!!」

「は、はい!」


 遊華と香月により、防弾チョッキを着こんだ俺が相手を煽って刺されるという手は禁止されてしまった。まぁ、他にも手はあるからいいけど


 遊華達は何の対策もないままこの話は一旦終わりにした。まぁ、あのまま話し合ってもいい案は浮かばないだろう。俺以外はな


「遊ちゃん、ちょっといい?」

「ああ、いいけど」

「ちょっと来て」


 トイレから出てきたところを美月に捕まり、俺はいつも過ごしている地下の隠し部屋に連れて来られた


「どうしたんだ?こんなところに連れてきて」


 美月が俺を呼び出すなんてこの時代では滅多にないから新鮮だな。俺に何か話でもあるのか?


「あら、何の事かわからないのかしら?」


 久々に見たクールな美月だ。10年後の未来でも見たが、この時には既にあった事を忘れていた


「おぉ~、久々に見たな。クールな美月」

「冷やかさないでもらえないかしら?私は真剣に話しているのよ?」


 場を和やかにしようとした俺の作戦は失敗したみたいだ


「ごめんなさい!で、何だよ?話って」

「遊、貴方はさっき遊華達の前では自分が刺されるなんて手を使わないって言ってたけど、本当は隠れてそういう手を使おうとしてるでしょ?」


 バレてたのか……確かに、準備はする。だが、ナイフを持っていないとも限らない。念のために防弾チョッキを着こんでいざとなれば俺が刺される事も考えている


「まぁ、ダメだった場合はそれも考えてるが?」

「やっぱりね……」


 美月は眉間に手をやり、溜息を吐いた。そもそもがどうしてクールな美月になる必要があるんだ?


「だが、ダメだった場合の事を考えてやるだけで自分からはやらねーよ」


 ストーカーというのは何を考えてるかわからない。万が一を考えて準備するだけだ


「それでもダメよ。遊が刺されたら私も香月も遊華だって悲しむわ。それに、無傷とはいえ当事者の秋野さんはどう思うのかしら?自分のせいで友達の兄が刺される姿を目の当たりにした彼女は気にしないで学校生活を送れると思う?その辺りをよく考えなさい」


 美月はそれだけ言って部屋を出た。確かに、10年後の秋野さんだから平気だったが、この時代の秋野さんにそれを耐えきれるだけの精神力があるとは思えない。


「ったく、めんどくせぇな。ストーカーって」


 秋野さんは面倒な奴に好かれる事が多いなと思いつつも準備を始めた。今度は大丈夫。俺の身に危険が及ぶ手は使わないからな


「さて、準備できた」


 準備はできた。だが、それを実行するのは今日じゃない。明日だ。準備だけ済ましたし、遊華達のいるリビングに戻りますか


「お兄さん!!」

「遊さん!!」


 リビングに戻った俺はいきなり秋野さんと冬野さんに詰め寄られた。何なんだ?一体


「な、何かな?」


 俺は何も悪い事をしてないはずなのにどうして詰め寄られているんだ?


「遊華と血の繋がった兄妹じゃないって本当ですか?」


 冬野さんの質問に隣りで頷いてる秋野さん。その奥には苦笑いの遊華達。え?話したの?マジで?


「本当だけど?それがどうかした?」


 別に隠す事じゃないので素直に答える。いずれはバレる事だ。なら早いに越した事はないだろう


「「…………」」


 詰め寄ってきた秋野さんと冬野さんが無言になった。だから、俺と遊華が実の兄妹じゃないからってどうしたんだ?15年間いろいろあった。未来にも飛ばされたが、いつの時代でも女心というのはよくわからない。誰か女心に詳しい人がいたら俺に教えてくれ



今回は遊が未来であったストーカー退治の話をする話でした

無傷で済むように対策していても怒られるものは怒られるんですね

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました

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