創造物
デュルール
グニルとマブな天魔の娘。
軽そうに見えるがそこはやはり天魔。
高い戦闘力を保持している。
「でぇ〜、おにーさんはここに経験値を稼ぎに来たのかな?
そ・れ・と・もぉ〜、お宝?」
デュルールは勇者の周りをクルクル回りながら聞いてくる。
その質問に勇者は地面に腰を置き、
一言、それだけを言うのである。
「ここに住んでるあるモンスターに話があって来ただけだ」
「モンスター達はもうここにはいないぞ」
グニルは勇者に一言そう言う。
それを聞いた勇者はガバッと立ち上がり、グニルの両腕を掴み
声を荒らげて尋ねた。
「なっ!?....どこだ、どこに行ったんだ!?」
「知らない」
グニルは一言、それだけを勇者に伝える。
その言葉を聞いた勇者の両手は力が抜け、掴んでたグニルの両腕から落ち
勇者は膝を地面につけ絶望した表情を浮かべる。
そんな勇者を見てグニルは少し考える。
考えるグニルを見て、デュルールは勇者に聞く。
「おにぃーさんモンスターに話ってなぁに?」
デュルールはニマニマしながら言う。
勇者は、少し考えた後に二人に問いかけた。
「お前らモンスターはなんだ?」
それを聞いた二人はきょとんとした顔になる。
「あぁ...すまん。モンスターはなんで存在するんだ?」
「...言ってる意味がわからない」
グニルはそう言うが
デュルールは違ったようだ。
「元々は人を創造するだけだった。
いいえ、動く生き物といえばいいのかな?
ただ、それを創造するのは容易くて、神々は新たな発想を創造したの。
それで出来たモノは明らかに最初の創造よりも醜く、神々はそれらを地に投げ捨てた。
それから幾年も重ねてソレラは個別に生態や形を変化させていった。
なんで存在するのか。それは悪戯と悪戯で生んでしまったため。
そして国。もしくは貴方みたいな勇者がなんで魔物と戦うのかと言うと
簡潔に言うと信仰心なのよ。
貴方達は神を信仰している。善悪という区別を持つ。その教え以外は全部排除するべき。なんて
随分呪いに近い概念があるの」
「....随分語ったな」
勇者は開いた口が塞がらない様子でそう言う。
「まぁ〜、私たちはモンスターって言うよりは堕天、悪魔ってなるんですけどぉ〜っ☆」
さっきの感じは今のデュルールからはもう感じとれない。
勇者は手を顎につけ唸るように悩んでいた。
老婆の家で一夜を過した私達は
久しぶりに平和な目覚めを味わいました。
「ふぁっ....んん〜っ」
体を起こして背伸びをします。
そうしてると、丁度ミタマもお目覚めのようです。
「おはようミタマ。いい天気だね」
闇継ぎ
勇者が勇者を辞め、魔物になる時の儀式の俗称。
ヴァンパイアなら眷属化、使役。とも言われる。