堕天と聖職者
人喰い箱
ダンジョン内に生まれるモンスター。
廃墟、廃城などによくいるやつ。
長い年月を得て生まれる為、九十九の一種とされている。
倒すとお宝が眠ってたり?
「グニルちゃ〜ん。グニルちゃんや〜い。
お使いを頼みたいんだけどドコ行ったか〜い?」
エルダーリッチはグニルを探し、城中を駆け巡る。
煩くておちおち寝てられずキレる幼女が現る。
「うるさい。寝てられない....」
「あ、あーちゃん。グ二ルちゃん知らない?
いくら探しても見つからないんだよ!
僕ちん、心配になってきちゃった.....」
オロオロし出すエルダーリッチに不機嫌な幼女は言う。
「3日前にカロス様から連絡があって、グニルを向かわせたのは誰?」
それを聞き、エルダーリッチは手をポンッ。とさせて思い出した。
「ああー、そう言えばそうだった!いやあ、いかんいかん。
歳にはかなわんねえ〜」
「....もう死んでるじゃん」
....。
そんなグニルはというと。
「ほら、....もっと生気寄越せよ!
まだ余ってるだろ!?」
「も、もう....ないです。...ガク」
冒険者と戯れていました。
....。
荷造りが終わり、私達は次の家を探しに発つのです。
「人喰い箱さん。本当に残るの?」
人喰い箱はこの家に残る事を決めて動きませんでした。
「ギィェェェェェェェーーーーー!!」
訳※オイラ達はどんな事があってもここは離れられねえ。
「ギィエーー!」
訳※ダンジョン内で生まれた定めさ。
「ギィギィ!」
訳※さ、オイラ達に構わず行ってくれ!オイラ達の未来はあんたにかかってるんでぇっ!
と、人喰い箱達は言いました。
「うん、元気でね皆」
私はそう言って、人喰い箱に口付けをして去ります。
....。
「カッポン」
訳※....うらやま〜。
....。
外に出ると、ミタマが待っていました。
「もう大丈夫?」
それに私は笑顔で答えます。
「うん、大丈夫!行こう!ミタマ!!」
....。
「あ、あ、あそこが、例の城でふね?」
「えっあっ、そ、そそそ。そうそう!あそこあそこ!!」
「じゃあ、さっさと行くわよブタども」
「あっふ!ははははい!行くでふ行くでふ!!」
勢いよく城の前に降り立つ白い影!
「我ら!聖領域!!
....あ、あれ?誰も居ないでふ?」
「むむっ、どういう事で御座ろうか....?
何も感じないでござるよ?」
「はぁ!?どうなってんのよ?
わざわざ来てやったのに居ないワケ?」
「そそそ、...そうっぽいでふねぇ〜」
そんな聖領域がいる近くに
道草を終えたグニルの姿があった。
「いやぁ〜。道草しすぎたな〜。これワンチャン終わってんじゃね?
まあ、そうだったらそれでいっかぁ!!あっはは〜....あ?」
出会ってしまった堕天と聖職者。
目と目が合い、互いに固まってしまっている。
先に動くのはどちらか?
と、思っているうちに先に動いたのは聖領域の女性一同だった。
「うっわ、くっさ。何なのこの臭い?」
それを聞いてグニルは思い出す。
「あー、そういえば結構吸ったからなあ〜。水浴びしなきゃなあ〜....」
自分の体を嗅ぐグニルは、そう言っていた。
そんな彼女を見て、
「ひぃいい、ギャル怖い!!」
ギャルに恐怖心を隠せない聖領域の男性陣。
グニルは彼らに対して言葉を発した。
「ところで、あんたら誰?」
それに、気の強そうな女性が言う。
「まずは、貴女が名乗りなさい。それが礼儀ってものでしょ?」
グニルは両手を頭の後ろに組んで
ジト目で彼女を見る。
「な、なによ?」
グニルはため息を交えて言葉を交わす。
「べっつにー。それよりもさ、水浴びしたいからちょっと待っててくんね?」
「はぁ!?逃げるの!?」
「逃げないって。いちいち臭いって言われるの嫌だから水浴びしたいの」
グニルがそう言うと彼女は黙った。
グニルは続けて言う。
「まあ、信用しないなら見張り付けていいよ。
そこのメガネとメガネ借りてくね」
指名されたメガネはビクついている。
「しょ、小生共でござるか...?」
びく付くメガネーズにグニルは笑顔を向けて言う。
「別にとって食ったりしないよ。
見張りをしてればいい。なんなら私の裸だって見ていい」
その笑顔はあまりにも可愛く、
メガネーズは思わずときめいてしまうのであった。
そんな様子を見て、
嫌悪の眼差しで見てくる女性が口を開ける。
「穢らわしい....」
そんな言葉は聞き流すように
グニルは森の奥に消えていった。
メガネーズ
でふ。と言うのがディック。
メガネにバンダナを巻きデブである。特技はブレイクダンス
ござる。と言うのがディップ。
痩せ型のちび。特技はヲタ芸