イベント三日目 ついに、復活の時……
皆様お久しぶりです。色々なことが重なって今まで放置でしたがちゃんと生きてます。
今日はイベントが始まって三日目。
つまり……
私!復活!
いやぁようやくゲームが再開できる!熱も下がったし咳も止まった!いやぁ早くみんなと一緒にイベントこなしたいよ!
とりあえず、テストは改めて受けられることになったので、安心してイベントに参加できる。
うーん実に5日間も風邪で寝込んでたのか……
みんなも体調には気をつけようね!
さてさて、早速ログイン!ギアをセットしてっと……
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あー、これ、これだよ。おなかいっぱいご飯食べたにも関わらずのこの空腹感……いや、飢餓感。それにこの喉がひりつく渇き……戻ってきたなぁって実感する。
……毒されてる気がする。
気を取り直して……まずは人目のつかないところに行かないと。第三の街にはそれからだね。
ちなみに今は第一の街にいます。装備持ってないし。みんなとの合流は二時間後です。それまでは自由に暴れちゃいます。
「ここならいいかな……?」
草原の外れまでやってきました。この辺は来たばっかりの第二陣プレイヤーももういないね。
と、いうことで
「《眷属召喚》!おいでピートくん!ヴォルカくん!」
「ピッギュッアアアアアァァァァ!!」
「gu,ru,ru」
うーん、二人共元気だね
あ、いや、ヴォルカくん元気じゃなかった
「とりあえず……久しぶりだね。ごめんよー」
「ギュィギュィ!」
「ga,u,ru,a」
うん全く何言ってるかわかんないねー
「さて、まずはヴォルカくん!」
「gu,ru」
私はポーチから毒々しいポーションを取り出す。毒々しいというか、まあ普通に毒なんだけど
これはアンデットポーション。アンデットに使用すればアンデットのHPや状態異常を改善してくれるHPポーションみたいなものである。ちなみに、アンデット以外の、生命ある存在が服用するとまずいです。味もまずいです。
「うーん……かければいいのか……とりあえず飲んでみる?」
きゅぽんっとコルク栓を抜いて飲み口をグイグイ
「gu,ra,a」
お、咥えた。
ゴクゴクゴク
「どれどれ……?変化ないかな……?とりあえず全部飲んじゃってー」
ゴクゴクゴク……
ふーむ、ステータスには変化が……あ、右足骨折が打撲になってる。これ来てるよ!
「手持ちはあと14本……4本くらいで足りる……かな?まあいいや、じゃんじゃん飲んじゃえ!」
グイグイ
「gu,gu,gu……」
ゴクゴク、ゴクゴク
グイグイ
「お?オー!骨折治った!よーし、この調子で首も治そう」
「guru!」
「おぉ?少し鳴き声が流暢になった?いいぞがんばれー」
グイグイグイグイ
ゴクゴクゴクゴクゴクゴク
グイグイグイグイ
ゴクゴク、ゲフッ
グイグイ
グ……ゴクゴク……ゲフゥ……
「頑張れヴォルカくん!」
グイグイグイグイグイグイグイグイ
ゴクゴク……ゴク……グ、ググ……ゴクゴク……ゲェッフ……
「よし、飲みきったねー、どれどれ……」
「gurulu……gehu……」
「ふむ、見た感じ治った……かな?首と脚の調子はどうかな?」
「gura……」
前脚を確認するようにくいくい、首をかしげたり、立ってみたり座ってみたり……
「valu!galun」
短く吠えたと同時にしゅたっと凛々しく堂々と、どやぁ!顔でこっちを見るヴォルカくん
うん、かっこいいぞ!
「ギュイギュイ!ピギュゥゥ!」
「valu!bowwow!」
うんうん、なんて言ってるかさっぱりだけど喜んでくれてるんだろうなってのはわかるよー
「さて、回復したっぽいし、ひとっ走り……って言いたいんだけど……」
現在装備が皆無です。ディレスさんからまだ受け取ってないんだよね。今いるかな?
「お、いるっぽいね。コールっと」
ぷr『俺だ』
はっや!?え、何、びっくりしたんだけど……
『おい?コカゲ?どうした?』
「あっ、いえ、ちょっとびっくりしちゃって」
『ん?なんかあったのか?』
「あ、いえいえ、大丈夫です。今お時間大丈夫ですか?」
『ああ、というか待ってたぞ!ログインしてるんならさっさと受け取りに来いよ!』
「え、あ、はい!今から行きます!」
『おう、急げよ!』
「はい、ではまた」
ぷつっ
……ふぅ……
なんだろう?なんか焦ってるのかな?忙しい、とか?
「……まあいいや、行こうかヴォルカくん。ピートくんは街に行くから一旦戻ってね?」
「ギュゥゥゥ……」
「今度ちゃーんと暴れる機会あるから、ね?」
よしよししちゃう。もうっピートくんほんっとうに可愛いなぁ
「ギュッギュアァァ!ギュィィィ!」
「それじゃあ、また後でね?《眷属封印》」
ピートくんのブレスレットがくっついたのを確認して、ヴォルカくんを連れていざ装備回収に!
「まあ何も無いよねー」
ただ街を歩くだけだし。住人の皆さんは相変わらずっぽいかな?ちらほらプレイヤーっぽい人もいるけど、知ってる人はいない。というか、明らかに私浮いております。初期装備以下の格好だしね。
「gurala?vau!」
「ん?どうしたのヴォルカくん?」
「valuu!gurulua!」
「んー……?」
後ろになにかいるのかな?
ひょいっと後ろを振り返れば
「わ、ちょ、く、クソっ」
「え、何あんた?」
なんかすっごい近くに変な人いた
「う、うるさいな!邪魔だよ!」
「いや、ただ歩いてるだけですし」
「ふん、どうせ初心者の雑魚だろ、道ぐらい譲れよ!」
「はぁ」
すっと道を譲る
「……ふんっ」
すたすた歩いていく変な人。あ、なんか振り返ってこっち睨んでる。
なんだろう?
「まあいいや、ヴォルカくん教えてくれてありがとねー」
なでなで。うーん、毛が硬い……ゴワゴワだね……後で水浴びしようねー
「qwulun……」
狼も撫でられるの好きなのかな?ヴォルカくん魔獣だけど
あれから時々ヴォルカくんが唸ったり吠えたりして変な人やナンパ目的っぽい人を撃退してくれながらディレスさんのお店へ。なんか大変だった……
「こんにちはー」
「おう、来たな!待ってたぞ!」
うわ、すっごいイキイキしてる……素材渡した時以上にテンション高い……でもいかめしいおじさんがにこにこしてるのってなんかちょと可愛いね。
「少しお久しぶりですね。というか、リアルでとはいえ五日で出来たんですか?」
「無論だ!っと、そうだ、まずは紹介を先にさせてくれ、今回の仕事に関わった連中だ!」
「紹介?」
お店の中を覗けば、4人のプレイヤーさんがあーだこーだ言い合ってる
「お前ら、素材の提供者だ。挨拶しろ!」
「素材!?」
「提供者様が来たの!?」
うわ、なんかもう面倒そうな気配が……
「こいつらが今回、お前らの装備の作製、改良、改造に携わった俺の生産仲間だ。ここにいるのはお前の装備に関わったメンツだな。あと3人、金属系がいたが、お前のは関係ないから今日は来てない。まあそのうち紹介する。」
「は、はぁ……」
「まずこいつが魔獣、魔物、及びドロップ品を加工する錬金術師のヨランダだ」
「はぁぃ、ヨランダよォ、宜しくねん」
「宜しくお願いします……」
ヨランダさん、なんかすっごい色気ムンムンなエロフ……じゃない、エルフさん
「こっちが細工、木工をやってる彫金師のカイゼルだ」
「宜しくお願いします、素晴らしい素材をありがとう……本当にありがとう……」
「え、あ、え、は、はい、よ、よろしくお願いします……」
立派なカイゼルひげを生やしたちっちゃな女の子がすっごく腰の低い挨拶を……しかも握手されながら延々と感謝されてる……えぇ……
「最後に薬品関係ならなんでも取り扱ってる薬師のヘレナーゼ三十七世だ」
「よろしく」
「よ、よろしくお願いします」
最後のヘレナーゼ三十七世?さんはすっごくムーディなおじ様。バリトンボイスがすっごくかっこいい。声だけならダントツで好みだわ……
「で、こっちが素材を提供してくれたプレイヤーのコカゲだ、生産じゃなく戦闘職だ。間違っても勧誘とかするなよ。迷惑もかけるなよ?」
「わかってるわよん」
「勿論です。迷惑なんてとてもとても……」
「そんな無礼はしない。それよりも、紹介が済んだのならば装備の説明をしないといけないのでは?」
よかった、ヘレナーゼさん(申し訳ないけど三十七世は割愛で……というかなんでこんな名前にしちゃったのか……)が常識枠で……
「おっと、そりゃそうだ。まずは装備を出す」
そう言って台に並べられる装備品。なんか結構多くない?
杖が1本、ローブ1着、布が何枚か、包帯も数本、アクセサリーがいくつか、革ベルトが2本、あれは手袋かな?なんかお姫様とかがつけてそうな長いヤツが1式、と、これで全部っぽい?
あれ?また靴がないよ?
「おっと、あれもあったな」
お?靴かな?どんなのだろう……
「俺も忘れていたがなぜこうも靴の存在を忘れてしまうのかわからないな……これも入れて全部だ」
取り出されたのはブーツっぽい形状の靴。結構ごつい気もしないでもないけど、かっこいいので問題なしです
「これで全部だな、布は5枚、包帯は5本、アクセサリーが2種、ローブが1着、杖が1本、革ベルト2本、グローブが1式、ブーツが1足、計18点、過不足なしで、230万、性能、値段、そして何よりデザイン!すべて最高クラスの装備品だ!」
「頑張ったわよぉん」
「誠心誠意心を込めてお作り致しました……」
「俺は手伝いがほとんどだからあまり関係がないが……あの酸液は良い物だった。結果色々なことが出来た、それだけだ」
おー、なんか、生産職の人が思い思いにいい出来、とか頑張った、って言ってるの、かっこいいね。なんか、ちょっと憧れちゃうなー
「まずは布と包帯の説明だ。これがステータスだ。前回よりもかなり改良できたんだ!」
「これは俺も携わった。布地を薬品加工するといういい経験を得た。かなり面白い性能も出せたしな」
というわけでステータスを見せてもらいます……って、うわぁー、これ色々やばいんじゃないかな……
【白土染めの布(薬品加工・防火)+11】tops,bottoms 耐久値80/80 重量1
DEF +8(+11)
APP +7
装備制限 種族·マミー系統
《火属性ダメージ軽減·弱》《土属性効果上昇・微》
【黒土染めの布(薬品加工・防腐)+8】tops,bottoms 耐久値80/80 重量1
DEF +8(+8)
APP +4
装備制限 種族·マミー系統
《光属性ダメージ軽減·微》《土属性効果上昇・微》《闇属性効果上昇・微》《酸属性ダメージ軽減・中》
【灰塵の包帯(薬品加工・防刃)+10】underwear 耐久値70/70重量 1
DEF +7(+10)
MDEF +9(+9)
装備制限 種族·マミー系統
《火属性ダメージ軽減·微》《MP上限上昇·小》《斬撃ダメージ軽減・中》《防御補正》
【砂塵の包帯(薬品加工・防刃)+15】underwear 耐久値70/70 重量1
DEF +7(+15)
装備制限 種族·マミー系
《土属性効果上昇・中》《斬撃ダメージ軽減・中》《防御補正》
前作ってもらったやつより普通に強い。おまけになんか効果増えてるし、デザイン……というか模様?も素敵だ。布はグラデーションが効いてて普通にオシャレだし、ベルトと合わせたら違和感無いんじゃないかな?魅力値もプラスされるっぽいし(ここ重要)
「まずは単純に性能を上げるため、繊維系の素材の質をあげた。これは薬品加工って項目があるように、ヘレナーゼ三十七世に作ってもらった染色液と、薬品素材の効果によるものだ。今のところ四パターンの効果しか出ていないが、十分な結果だと思っている」
「防刃、防火、防水、防腐、現在はこの四パターン。防刃は素材の質も関係するが、かなり切れにくくなっている。だが、素材の関係上防腐効果が劇的だった。強酸程度ものともしない布ができた時は流石に笑った」
「防火に関しましては鍛冶など、火を扱う関係者には大変ありがたい効果で本当にもう感謝の念が尽きることが……」
「はいはーい、そこまでよぉん、次はベルト、グローブ、ブーツの説明よぉ。簡単に言ってしまえばぁ、頑丈に、しなやかに、そして美しい!魔獣素材はやっぱり性能が段違いだったわぁ」
「ああ、あの百足の甲殻がこんなしなやかで丈夫な素材になるとは思わなかったぞ。これもヘレナーゼ三十七世の薬品加工が役に立った。ただ、効果は何故か付与されなかった。まあそれでも十分すぎる性能だがな」
【近森の合成革ベルト+9】belt 耐久値60/60 重量1
DEF +6(+9)
《装備枠追加・腰1》
【災害蜈蚣の甲ベルト+11】belt 耐久値90/90 重量2
DEF +9(+11)
《装備枠追加・腰1》
【熱狼のドレスグローブ+7】glove 耐久値60/60 重量1
DEF +6(+7)
《耐熱》《握力強化・微》
【災害蜈蚣のエンジニアブーツ+13】boot 耐久値90/90 重量2
DEF +9(+13)
《地形効果軽減・微》《姿勢制御補助》
「これはまた……すごいですね」
何がすごいって、もう色々すごいってこれ
握力強化とか超嬉しいし、地形効果ってこれ、足場悪くても多少なら影響ないってことでしょ?というかピートくん素材の装備の耐久値と防御力の高さ!さすがはピートくんだ
「魔獣、それも現段階じゃおそらく最上位の魔獣の素材だからこその性能だろうな。近森の主素材よりも効果が高いのは当然だが、それでもこの差は普通にでかい」
「加えるなら、素材のレベルが高すぎて、完璧な加工と言えないってところもやばいわよねぇ」
「え、これで完璧じゃないんですか?」
「職人としては、そう言わざるを得ないわねぇ……性能だけでいえば、もっと伸びてもおかしくないんですもの。まだまだレベルが足りないわぁ……」
「はぁー……」
「薬品での加工がやっと、というところもあって、まだ完全、とは言い難いな。それでも、現段階では間違いなく最上級の性能だが」
「全部装備すりゃ並の金属鎧並の性能だしな」
これ絶対私なんかが装備しちゃいけないやつだって。ありがたく装備しますけど!
「さて、今度はローブ、といきたいが、これは最後にとっておいて……杖とアクセサリーだ」
「はい、不肖ながら私めが製作させていただきました……」
「素材の加工、合成は私とヘレナーゼでやったわぁ。でも、仕上がりはさすがカイゼル、だけどねぇん」
「恐縮です……」
「まあ、見た方が早い。お前さんが杖術も使うことを考慮した上での最高クラスの杖だ。ただその分、魔法関係が少しばかり弱いが」
「申し訳ない限り……」
「いやいやいやいや!十分すぎますって!」
これで弱いとか絶対怒られるから!
【蜈蚣芯の魔術杖・椿+7】magicrod 耐久値140/140 充填可能値0/90 重量4
ATK +26(+7)
MATK +19(+4)
装備制限 STR65以上 MND65以上
《闇属性補助·弱》《魔法攻撃力上昇·中》《耐久値上昇・中》《魔力充填》《限定魔法・土》《仕込み牙・酸》《杖技・椿落とし》
「まずあれですよ。やりすぎですよねこれ」
「全身全霊を持って作成致しました!」
いやおかしいって。前もってた杖と違って、細いけど頑丈そうで、椿の彫り物とかしてあっておしゃれな上、ステータスがおかしい上、スキルも6つ、加えてアーツまでついてる。これでやりすぎじゃないなら何がやりすぎなのか……
「仕込み牙とか魔力充填とかも聞いたことないスキルですし……」
「仕込み牙はそのまま、ギガスセンチピートの牙を仕込み、強酸性の斬、刺系統の攻撃を行えるスキルです。芯材を合成した際に出来たスキルです。」
「魔力充填は、物質に魔力を貯めておくことが出来るスキルねぇ。予備のMPタンク、と思えばいいわぁ。この杖だと、MP90まで充填可能ってことねぇん。魔獣素材の相性がいいのか、かなり充填できるわねぇ。限定魔法ってスキルは、充填した魔力を消費することで、杖そのものに登録した魔法を発動してくれるスキルねぇ。はっきりいって、この杖、魔法職の概念を脅かす代物だわぁ」
「全力でやりました!」
「やりすぎだがな」
つ、つまり……杖だけど、斬撃系、刺突系のダメージも与えることが出来る上、酸性ダメージも与えれる。しかも、私が発動せずとも杖そのものが魔法を発動できて、しかも追加アーツもある……
これ絶対にやばいって……
「ま、魔法職の概念を脅かすって……?」
「杖じゃなく、剣とかにその充填効果を付与できるとするだろう?そうすれば、魔法職がいなくとも、少ない魔力の戦士系職業のプレイヤーでも魔法を使うことができるようになる。それも自身のMPは消費せずに、だ」
「つまり、魔力充填さえあれば、魔法職は必要なくなる、恐れがあるというわけだ」
「うっわぁ……え、これやばくないですか……?」
「まあ、バレたらまずいでしょうねぇ」
「なんてもの作ってるんですか!?」
「全力でつくr「そうじゃないです!ありがたいけどありがたくないですこれ!」ぐすん……」
うわー、泣き出しちゃったよ……めんどくさいよ……こっちが……泣くほどのことでもないか……
「まあ、魔法職のコカゲちゃんが使う分にはバレにくいし、問題ないと思うわよん?というか、これ以上にやばい代物があるわけだし」
「……まだあるんですか……?」
「まぁ、まずはアクセも見てからね。こっちは普通だから」
「ほんとですか?信じますよ?」
どれどれ……
【災害蜈蚣の大牙のイヤリング】accessory 耐久値40/40 重量1
DEF +1
VIT +2
《生命力強化・極微》
【合皮革のホルスターポーチ】accessory 耐久値50/50
《アイテムボックス・30×15》
……普通、だけど、これはこれで十分いいもの……なんだよね?杖のインパクトが強すぎてなんかリアクション取りづらい……
「イヤリングは普通、ホルスターポーチはデザインとアイテムボックス効果にこだわりすぎてほかの効果が付与できませんでした……ただ、それでもプレイヤーのアイテムボックス、200種類を99まで所持効果に対し、30種類のアイテムを15ずつ収納出来るのはそのサイズでは最高の効果です」
アイテムボックスって上限あったんだ……うわ、気をつけよ
「とまあ、これで前座は終わりだな」
「今までのが前座ですか……」
「いやまあ、杖に関してははっきり言ってやばいが……このローブの方がもっとやばい。これ作った時みんなほぼトランス状態だったし……」
うわぁ……
「それでは、私たちの最高傑作」
「その性能をとくとご覧あれ!」
私は見せられたステータスを見て絶句した。この人たちやりすぎ……
【厄災に認められし闇背負のローブ(薬品加工・防刃・防火・防水・防腐)+13】outerwear 耐久値130/130 重量2
DEF +13(+13)
MDEF +13(+13)
《闇属性魔法強化·中》《隠蔽効果·中》《魔力遮断》《気配遮断》《消音》《遮光》《多心臓》《自動修復・遅》《影渡り》《斬撃ダメージ軽減・弱》《火属性ダメージ軽減・弱》《水属性ダメージ軽減・弱》《酸属性ダメージ軽減・中》
EX《厄災の加護》
わけがわからないよ……
まずは防御力と耐久値。これ1枚で物理防御26とかあるんですけど。薬品加工の効果も全部のせ。すごいね……
スキルもさ、13個あるし、なんかEXとかもあるんだけど。
自動修復とか絶対レアだってこれ……EXとかは怖くて聞きたくない……
「まあ言いたいことは色々あるだろうがこれだけは言っておく……すまん!そしてありがとう!」
「ど……どう、も?」
「スキルの数は、それだけ素材が生きたってだけで、そんなに驚くことはないの。自動修復は驚いたけど。」
「リジェネスライムの溶液の効果だとは思うが……俺も驚きだった」
「EXスキルは、全くの未知数ですね。ただ、効果を見るに、称号に近い効果だと思われますね」
「こ、効果の説明をお願いしても……?」
「自動修復は、すごく遅いが、耐久値を自動で回復する。まあ名前の通りだな。1時間で耐久値を3回復するようだ」
「EXスキルの方は、装備者のINT、MNDにプラス10、CONにプラス5、LUCにマイナス5、そしてカルマ値マイナス50だ。凄まじい効果だな」
凄まじすぎます
「……いや、ありがたいですけど……これ絶対予算オーバーじゃ……」
「「「「こんないい装備を装備させないなんてありえない(です、わぁ)」」」」
「……な、なるほど……?」
……こうして、何故か、とんでもない装備を手に入れることになりました……想像してたのと違う……!