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新たな仲間とともに 〜新スキル、今度は大丈夫!〜

今回戦闘無しです。


前回出てきた新キャラの紹介がメインです。



総合評価2800を超えました!とても嬉しく、作者の気力となっております。これからもgloを宜しくお願い致します!

「え、えっと、お姉ちゃん……」


 ぎちち、かりかり……


「ん……何?」


 かささ、ぎちち……


「えっと、その……」


 ずるずる、がり、きち……


「何よー、はっきり言いなさいよぉ……」


 きちち、きち、ピギィ……


「あ、う、うん、えっと……そ、そのムカデ……」


 ピギュィ?


「ムカデじゃないよ。ピートくんだよ」


 ギュィイッ


「あ、うん……ぴ、ピートくんって、その、こうやって出しっぱなしじゃないとダメなの、かな?」


「ん、いや、《眷属化》に少し経験値が入るんだよね、出しておくと。だから街に戻るまで出しっぱなし。」


 ピギィ、ぎちちち……


「そ、そう、なんだ……」


 なんだろう、さっきから……?ピートくんに何かあるのかな?


 ……いや、わかってる、理由はただ一つだ。


「(ボソッ)……気持ち悪いよね……」


 ギュゥィ?


 ううん、なんでもないんだよ。君は悪くない。悪いのは健気な動作をする君をキモイと思う私たちの感性なんだよ……


「草原に出たら戻すから、もうちょっとだけ待ってね、みんな……」


「お、おう、ま、まあ、道中の敵を狩ってくれてるし、助かるからいいけど……」


「しっかしすごいよね〜、このゲーム、ボスまで仲間に出来るんだね〜」


「ああ、これは掲示板にすら出てないし、かなり貴重な情報だぞ。《調教》持ちが頑張り始めるぞ。」


「あ、それ多分無理だと思う。死亡後の死体に《眷属化》で眷属にしたから、成功率が違いすぎるし。」


「いや、そもそも《眷属化》の成功率が低すぎたんだろ?だったら《調教》や《隷属》みたいなスキルでもできるはず。まあ、難易度は激高だろうけど。」


 それってやっぱり無理なんじゃ……と思わないでもないけど、成功率が書いてあるならできないこともないのかな?


「あ、あのー……」


「あ、忘れてた」


「ひどすぎるんじゃないかなぁ!?」


「新しくパーティに入るかもしれないブレアだ、挨拶しとけ。」


「え、もっと紹介とかないの!?」


「街ついてからだな。今はボスの方が優先」


「いやいや、ねねっち、ダメでしょ〜?そんなぞんざいな扱いしちゃ〜」


「そういうけど、ここで紹介する訳には行かないしなぁ……まあ、パーティだけ組んどくか。」


「あ、ピートくん出してると組めない。先にピートくん隠しちゃうね。」


 《眷属封印》でピートくんを一時的にアイテムとして封印する。


【巨大百足の腕輪】


 眷属を封印した腕輪で、特別な能力はない。デザインは眷属の種族によって変わるらしく、謎の金属で作られたムカデがぐるりと二の腕に巻き付いてる感じだ。


「アイテムになればまあちょっとはマシだな。」


「まあ、ちっさいムカデでもきついからね……ただ、眷属にしちゃった以上はちゃんと世話?しなきゃじゃない」


「えらいね〜コカゲっち、そ〜だよ〜、ピートくんも仲間なんだよ。」


「あーはいはい、まあ、強力な戦力が手に入ったってことで。」


 ピートくんをしまい、私たち4人と、新メンバー(未定)のアン・ブレアさんとでパーティを組む。


「ねねさんは、なんというか雑だよぅ……ま、まあ、とりあえず、みんな宜しくお願いします!」


「宜しくお願いします。」


「よろしくね〜ブレアっち〜」


「宜しくー……って、なんか、体が重い……」


「ん?え、あー……」


 ステータスを確認してみると……って、なんか結構ステが低下してる!?


「そういえばブレアはエルフのレア種族、ホーリーエルフだったなぁ。」


「それって……」


「光属性系のバフがパーティにかかるからなぁ。コカゲは逆にステ下がるな。」


「ぬぉおおお……」


「え、えっと、あの、やっぱり、私、パーティ抜けた方が……」


「あ、いえ、大丈夫ですよ。下がったって言っても通常ステのちょっと下くらいですし」


 私は今召喚した死霊を憑依させてるおかげでステータスが上昇している。まあその分のデメリットも多くあるけど。とにかく、憑依のおかげでステは極端には下がってないし、草原じゃもはや遅れは取らないレベルだし、全く問題ない。


「コカゲがそう言ってるし大丈夫だろ。まあ、回復やステータス補助はコカゲを外してかけてくれ。エンチャントなら大丈夫だろうけど念のためだ。」


「わ、わかりました!」


 とにかく5人でゆったりと草原を歩いて帰る。経験値的にも美味しくないが、私は《気配遮断》関係で気づかれず、隙をつきうさぎの耳をつかみ、《引っ掻き》《毒爪》《吸収回復》の経験値を貯めていった。


 そして街にて


「よし、まあまずは適当な店でも入るか、そこで改めて自己紹介だな。」


 ねねねね!の一言に従いオープンカフェのような店に入る。なんでもこの店はプレイヤーが営業しているらしく、確かに現実にある料理がメニューが並んでいる。


「ここ始めてきたけどいいね。美味しそう。」


「よどさんおすすめだしな。ほんとあの人はどっから情報拾ってきてるんだか……」


「そういえば、ブレアっちって、淀屋橋さんの紹介なんだよね〜?知り合いかなにか〜?」


「あ、う、うん。リアルでもちょっとした知り合いなんだ。今回はエルフのレア種族ってのがバレて、いろんな人から誘われて、それが嫌でフィールドをうろついてたら死にかけちゃって。そこを助けてもらったんだ。」


 多分レア種族だからってだけじゃないんだろうな、と思う。だってむちゃくちゃ可愛いし。


 水色っぽい髪色に、同じ色味の左目と、それとは逆に赤い右目。エルフ特有の肌の白さも相まってとても綺麗で可愛いのだ。体格も、ねねほどではないけど小柄で、こう、守ってあげたくなる様な愛らしい外見をしている。


 話を聞くに男どもがあわよくばと声を掛けたのだろう。本人はそれにこれっぽっちも気づいてないっぽいけど。


「で、私、攻撃とかほとんどできなくて、みんなのサポートができるようなスキルばっかりとってて、それで淀屋橋さんが『ではあなたと組んでくれそうなパーティを見繕いましょう!』って言ってくれたんです。」


 なるほど。支援職。正しく後衛だ。エルフのイメージにもぴったりな役どころかもしれない。


「まあ、私としては歓迎だよ。サポートが2人居れば安定度も違うし。バランスが後ろ寄りになるけど、その分のあと1人前衛を勧誘できれば十分だし。」


「私としては、その……コカゲさんが大丈夫なのかな、って……」


 ん?私?と紅茶を飲む手を休ませブレアさんの方へ向く。


「ほ、ほら、コカゲさんアンデットで、私がいるとステータスとかに影響が……」


「んー、ずっとパーティ組むわけでもないし、私ひとりのためにパーティやギルドの方針を動かすのもねー。それに、いざとなったらソロでも問題ないわけだし。」


 もともと4人で毎回固まって、なんてつもりもなく、時間が合えばという自由な考えの集まりのため、そこまで深く考えてない。というか、そんなことを言っていたら早々にキャラを作り直してる。(作り直そうとしたけどさ)


「私としては後衛で支援をしてくれる人がいると心強いですね。私盾職なので、どうしても後手に回るので。」


 コーデリアは確かにパーティ向けのキャラだし、ブレアさんがいるのといないのじゃ全然違うかも。


「わたしも〜、スキルとポーションの回復だけだから、状態異常や蘇生に繋がるサポートができる人がいると安心かな〜。」


「私は後衛は後衛でも火力担当だしね。」


「「え?」」


 おい、妹とブレアさんや、なぜ不思議そうにこっちを見る?


「こ、コカゲさんって魔法職……なのは知ってましたけど、後衛だったんですか?」


「お姉ちゃん、既に後衛って枠からはみ出してるよ……」


 失礼な!どこからどう見ても後衛の魔法職じゃないか!ちょっと気配が薄くて不意打ちがしやすくて回復のために相手に掴みかかるけどそれでも魔法を後ろから打つ(誤字にあらず)純粋な魔法使いじゃん!


「いや、それは後衛じゃないから」


 ねねがなんか言ってるが聞こえない聞こえない。


「まあ、これであと1人捕まえればギルドメンバーの最低人数は揃うわけだ。」


 そういえばそれが目的だった。メンバー探しなんてやってないよ……


「こっちは収穫なしだね〜。知り合いはみんな固定で、あとはギルド入るの決まってた〜」


「私の友人はライトな感じで行くらしいのでパーティは組んでもギルドは遠慮するそうです。」


「私は知り合いいないね……」


「ごめん私忘れてた……」


 素直に謝る。


「コカゲにそのへんは期待してないから大丈夫」


 さすがに傷つくよ?


「いや、実際こひこひ以外難しいと思ってたって意味だし、探してくれとまでは言ってないからな。」


 ……まあそういうことなら……


「まあ、コカゲはそれ以上に色々な有益な情報出してくれたしな。」


「だね〜。あのムカデとか、《眷属化》とかね〜」


「そんなに重要なの?」


「ああ、少なくともボス討伐の報酬と経験値だけでも十分だし、何より称号だ。ゲームじゃ定番だけど、あれ一つでスキル1つか2つ分の効果がある。つまり狙った称号が取れたらスキルの節約になるんだよ。」


 なるほど……確かにそうだ。ステータスアップのスキル2つつけるより称号一つの方がスキル数は少なくて済む。実際+補正が15はかなり大きい。


「あのムカデも多分特定の手段で倒せば称号がもらえたと思うし。まあ、今はそれは置いておいてだ。」


 ねねねね!がブレアさんに向き直る。


「聞いての通り、こっちのメンバーはお前さんの参加に賛成だ。どうだ?うちのパーティ、ひいてはギルドに参加してくれるか?」


「……もちろん!宜しくお願いします!」


 こうして正式に五人目のメンバーが私たちのパーティに加わった。



 しばらくお店でお茶をしつつ自己紹介を済ませる。そこでわかった彼女のステータスはこんな感じだ。



 Playername《ann·blair》性別 ♀ 種族 ホーリーエルフ 職業 《ホーリーメイジ》種族Lv17 職業レベル8


 HP (ヒットポイント) 230 [230]

 MP (マジックポイント) 360 [360]

 SP (スタミナ) 110[110]

 STR (筋力) 95 [95]

 VIT (生命力) 120 [120]

 SIZ (体格) 15 [15]

 DEX (器用さ) 140 [140]

 AGI (速力) 86 [86]

 REA (反応速度) 75 [75]

 INT (知力) 160 [160]

 MND (精神力) 200 [200]

 CON (集中力) 160 [160]

 SEN (五感)

 ·視覚 89 [89]

 ·聴覚 144 [144]

 ·嗅覚 60 [60]

 ·味覚 87 [87]

 ·触覚 100 [100]

 APP (魅力値) 176 [176]

 LUC (幸運) 7 [7]

 KAR (カルマ値) +45 [45](MAX500〜-500)


 ATK 10

 DEF 14

 MATK 20 (MP消費5の場合)

 MDEF 36

 CRI %16


 ・職業スキル

 《光魔法適性》《浄化》《結界術》《回復魔法適性》《錫杖適性》《杖適性》《祈り》《刃物装備制限》《MP自動回復・微》


 ·種族バッドスキル

 《闇属性弱点》《カルマダメージ》《打撃被ダメージ増加》

 《金属鎧装備制限》《暗黒領域下ステータス強低下》《筋力上昇値低下》《進化条件追加》


 ·種族グッドスキル

 《聖属性ダメージ軽減》《遠見》《聖域内ステータス上昇》《聖種族》《精霊魔法》《パーティメンバー常時ステータス小上昇》《精霊種》


 ・初期選択スキル

 《付与魔法適性》《魔力強化・微》《知力強化・微》《棍棒術》《風魔法適性》《魔術師》《毒耐性》《麻痺耐性》《睡眠耐性》《瞑想》《集中》



「正しく後衛、しかもレアだけあって強い。」


「理想的な支援職です。これで戦闘できないなんて……」


「あはは、その、うさぎさんが可愛くて攻撃できなくて……」


「なるほど〜。可愛いよね〜。」


「完全に私の上位互換……私いらなくない?」


「コカゲは前衛から後衛全部カバーできるから問題ない」


 私はメイン後衛の中衛ポジなんだけど……?


「ここまで見事に後衛だとやっぱりあと一人は前衛が欲しいな。」


「だね〜。盾もいるから前に出て戦う人がいいかな?」


「だなー。近接が剣だと合わせやすいんだけど……」


 経験者同士での話し合いが始まる。私はそのへん考えてもあまりいい案を出せないので別のことを考える。そう、新しいスキルだ。前回は色々あって全然欲しくないスキルをとってしまったが、今回こそは使いやすいスキルが欲しい。というより生産スキルを早めに取ったはいいが使う機会が無いのだ。(まあ単純に採取するためのスキルを取得するのを忘れてたからだけど……)


 とりあえず《採取》と《伐採》は必要、これでスキルポイントは残り43。基本スキルや下位のスキルは軒並み5ポイントだから多くてあと8個スキルを取得できる。できれば生産補助系のスキルを3つほど、戦闘系が残り、と言った感じがいい。あと、とったは良いが使わない《噛みつき》もどうにかせねば……


 スキルの取得可能一覧をじっくり見ていく。使えそう、面白そうなスキルをピックアップしていく。


 そうして時間を潰している間に話が纏まったらしく、とりあえず一般公開を待つらしい。それまでに集まればよし、くらいの気持ちらしい。


「あとは土地だ。とりあえず大体のプレイヤーがこの街を選ぶはずだ。だからここにするなら早いところ買っとかねーと無くなる。」


「第二の街や他の大陸はどうなのかな?」


「他の大陸は大陸ごとに難易度が違うのと、生産系がこの大陸に集まってるのがネックだ。第二の街は一週間ありゃ行ける。ゲーム内でのな。」


 だったら第二の街で土地を買った方がいいんじゃ……お、《生産の心得》なんてあるんだ。


「買うならよどさんおすすめの第三の街だな。第二の街はここより規模が小さいんだよ。しかもモンスターのレベルはここと大差ない。」


「なるほど……そうなると、第三の街を目指す強行軍かここで土地を買うか、ですね。」


「あとは第三の街であるアイテム手に入れてフィールドの一部の土地を使えるようにするか、だな。」


「そのアイテムって手に入りにくいんですか?」


「条件があってな……」


「条件?」


 あ、《握力強化》なんてスキルもある。うーん、結構いいかも?


「スキルで《開拓》《建築》その他のスキルをパーティ内で必要な数取得する必要があるんだ。《開拓》は未開発、未開拓の土地を人が住めるようにするスキル、《建築》は読んで字のごとくだ。そして必要なスキルは土地によって変わるんだ。だから森に作りたいのに《掘削》をとっても手に入らないし、海辺に住みたいのに《伐採》をとっても意味が無い。っとまあ、とってから決めるができない特殊なアイテムなんだよ。」


 そんなアイテムもあるんだ。まあそりゃそうか、特殊な条件って言ったらピートくんだってそうだったし。む、《傀儡術》に《改造》なんてのもある。人形遣いとかだったら面白そうな……いや、これ、使えるかも……


「なかなか厳しいですね……」


「まあ本公開になって仕様が変わったかもしれないから、行く価値はあるけど。どうする?」


「あ、私はみんなに従うよ」


 早々に投げておく。正直聖域みたいな場所でなければ問題ないし。


「コカゲはどこでもいい、と。他は何かある?」


「森の中に隠れ家っぽい家もいいかも〜?」


 森かー、だったら《伐採》あるし結構いいかも?


「森に1票、ってか、アイテムゲット前提かよ。」


「んー、私は第一の街でいいんじゃないかん、って思うよ。」


「私は……そうですね。経験値を考えるなら第三の街ですかね。」


「私は正直難易度高めの大陸がいいが……見事にバラケたな……これは、やっぱりコカゲに決めてもらうかな。」


 あれとあのスキルで……ん?


「私?」


「そーだ、てか話ちゃんと聞けよ。一応ギルドの話なんだから。」


「聞いてはいるよ。そうだねー」


 スキル的に森はいいかも。今考えてるスキルが成功するなら人目につかないとこが都合がいいし。


「んー、森かなー、《伐採》持ってるし。」


「伐採なんてとってたのか……まあ、いいや。森2票だけど、皆いいか?」


「私はいいよ。みんなのサポート頑張るよ!」


「私も第三の街に行きたいので異論ないです。」


「やった〜コカゲっちありがと〜」


「まあ、やりたいこととかもあるしねー」


 こうして第三の街へ向けて私達は進むのであった。




 ·新規取得スキル


 《伐採》《採取》《解体》《握力強化・小》《改造》《傀儡術》《錬金》《屍体創造》

誤字脱字等ございましたらご報告お願いします。


主人公……本当にこれ主人公なのかな……主人公(女主人公でアンデットで従えてるのが死霊とムカデ)


……うん、考えるのはよしましょう……

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