番外編 とあるテスターの復讐計画……?
あの人が帰ってきました!
今回だいぶ短いです。ごめんなさい!
俺様の名前はドレッド。ベータテスターで種族も上位種族のドラゴニュート。素のステータスも高くさいっしょからつえー事がわかってる種族だ。抽選公開初日、俺はリアルの友人達と組んで雑魚狩りに加え、テスターや初心者からアイテムやらを狩るためにPKの真似事をしていた。
最初は順調だった。
あいつらに……あのクソ忌々しいマミーの小娘たちに会うまでは!
明らかにレベルが低い上に装備も初期、そんな小娘にこの俺様が負けるはずがねぇ!なのに、何故か抑え込まれ、杖で殴られ死んでしまった……テスター特典の引き継ぎ装備の大剣もロストしてしまった……絶対取り戻してやる……っ!
まあ、まずは装備を整えレベルを上げる必要があるが……
あと、仲間達は瞬殺されたせいでパーティに入ってくれなくなった。あいつら、美味しい思いだけしやがって、一回の失敗で見限りやがって!
仲間を集める必要もある。装備、レベル、仲間。これらをしっかり準備して、アイツらをぶっ倒す!
幸い宿屋に置いてたアイテムやいくらかの金、予備の装備があったからよかったぜ。これだけありゃ草原やその先の森なら無双できる。
草原出て兎と適当な初心者を見つけては狩っていく。もちろんカルマがたまらないようプレイヤーは脅すだけに留めていく。テスター連中は流石にもうここには留まっていねぇみてえで、思ったほどの稼ぎは出なかったが、まあしばらくは問題ないだろう。
「さて、もうひと狩り行くか!」
換金や装備の手入れを終え、アイテムや新しい装備を試しに今度は奥の森を目指す。
「……ん?」
その道中だった。ろくな装備も身につけず、素手で戦っている小娘を見つけた。いやよくよくみりゃあ手袋っぽいものをつけている。格闘系か。
「……ありゃ雑魚だな。まあ、金は少しは持ってるだろうし、やるか。」
今日最後の獲物を狩って帰るか。
そう思い新しく手に入れた大剣を構え、近寄って声をかける。
「おい、てめぇ!」
……………………
………………
…………
こ、小娘がぁっ!!
この俺様を無視するとは……!
「おいそこのガキぃっ!」
「ん?アア、ワタシのことカ。ナンダ?」
妙な片言にくぐもった低い声の女だった。たった今気づいたが変な仮面を付けてやがる。
「おィ?用があるナラ早くしてくれ。」
「そうだ、おい、ガキ!有り金全部寄越しやがれ!」
「はァ?ナンでそんな事を?」
「うるせぇ!キルすっぞ!」
威嚇のために大剣を振り下ろす。もちろん脅すためであって実際には当てない。すぐ横に打ち下ろす。
つもりだった
「――はっ?え?」
気づいたら腕が折れ、大剣が落ちて行っていた。
「あァ、初日カラ初心者狩りをやっていたヤツか。」
「が、がぁっ、くそがっ、な、何をっ……」
「しゃべるナ、女の敵。」
ぞぶりという音と、目に違和感を覚えたのを最後に、俺は復活ポイントに飛ばされていた。
「ち、ちくしょう……ま、また、女に、それもガキに……!」
また負けた。マミー以上にわけのわからねぇやつに瞬殺された。
「ぜってぇ、ぜってぇ殺す……!必ず復讐してやるからな!」
俺はまたも装備を失いながらそう誓った。
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「フム、格上相手でも問題ないナ。」
仮面を外し、息をつく
「種族偽装の仮面は便利だな。」
機人族に変装する仮面だけど、仮面をかぶり続けなきゃなのが面倒な所だ。以外はいいんだけど……可愛くないし、せめてかっこよければいいんだけど。
「……どっかのギルドに入ってお金稼がないとなぁ。」
もう一つ欠点があった。これ、むちゃくちゃ高かったんだよね。
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