2話
感想・助言よろしくお願いします。
「っあ! きゃあ!!」
西の大通りに出た月夜は、胸に軽い衝撃を受けると同時に、ビリっと電気が流れる。
全身から力が抜け、
近くにいたBAN祭りは直ぐに狙撃の射線から隠れた。
「月夜が狙撃された」
「えぇ!! スナイパー!? 仇討じゃー! 仇討するよ!!」
「ニ、ニンジンスキーさん、お、お、落ち着いてください」
今すぐにでも走って行きそうなニンジンスキーをテルミットは全身で引き留める。
「今さっき月夜も行ったが、深追いしても囲まれるだけだぞ」
「そ、そうですよ。 それに後2、3秒で月さんも復帰されますし、月さんの意見を聞いてからでも・・・」
「何言ってんの! その数秒の間に敵がにげるじゃん!」
「はぁ。直ぐに熱くなるの直せ」
「BANのヴァーカ!! 私が冷静になったら面白く無いじゃん!」
「はぁ」
「あ、あの。 私復帰しましたよ。 今、前線基地です」
デスペナルティとしての数秒間の操作不能の後、キャンプで復帰した月夜が戸惑いがちに通信を送って来た。
「月ちゃん! どうする? 切り裂く? 銃殺? それとも爆殺??」
「い、いえ。 私の為にいって皆囲まれても嫌ですし、いいですよ。それより東行きましょう」
BAN祭りとテルミットはニンジンスキーの両脇を抱えて東に移動しだした。
「えぇー。 月ちゃん撃たれたんだよぉー」
「いいですよ。 別に大したデスペナルティがあるわけじゃないですし」
FKFの戦争では個人に対するデスペナルティは5秒間の操作不能と、後方キャンプでの復帰と言うだけであった。
その代わり、死亡したプレイヤーのランクに合った金額が所属陣営の軍資金から差し引かれる。
そして、戦争は先に軍資金が尽きた陣営の負けとなる。
「もぉ。 月ちゃんは甘いんだからー。 しゃーない。 この鬱憤は東の敵に叩きつけるよ!」
「「了解!」」