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はい 一丁 グルメゾン枕崎
「はい、一丁。」
湯気の立つ皿に――
絹ごし豆腐には、まろやかな雌節。
そのやさしい旨みが、なめらかな口あたりを包みます。
木綿豆腐には、すっきり香る雄節。
しっかりとした豆腐の食感に、節の力強い香りが映える。
そして、枕崎の甘い醤油がちょろり。
まるで夫婦のようです。
しなやかで受けとめる絹に、包む雌節。
芯があって支える木綿に、背中で引き締める雄節。
そのどちらも愛おしい。
そんな風に思える夜が、まちこの「ただいま」からはじまる。
どうぞ、お箸を。
「いただきます」から、二人の革命がまた一つ、はじまります。