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彼女たちを守るために俺は死ぬことにした  作者: うんちん丸
第4部 お姫様に寵愛を
219/301

9/28(水) 部田凛々子④


  ◆◇◆◇◆◇




「サチおばちゃん、知ちゃんまだ帰ってないの?」


「まあ音和ちゃんこんばんは。そうなのよ、大丈夫かしら……。音和ちゃんは知になにか用事?」


「うん、ちょっと」


「知、学校で変なところはないかしら」


「え、いつも変だけど?」


「……普通ってことよね。ありがとう。よかったら上で待っていてね」


「? はーい」



 知ちゃんに聞きたいことがあってカフェに来た。明日でもいいんだけど、帰れてるか心配で見にきたのもある。


 サチおばちゃんどうしたんだろ。なんか疲れてるっぽいけど、日野さんのお手伝いがないから?


 不思議に思いながらリビングへとあがる。ひとりで待ってるなら、劇の台本持って来ればよかった。ひまだし漫画でも借りよっかなあ。



 普段、ひとりではほとんど入らない知ちゃんの部屋のドアを開けた。勝手に入っても超怒ったりしないけど。あんまり嬉しくはなさそうだから、入らないようにしてる。


 本棚からゆるそうな漫画を選び、数冊抱えた。


 部屋を出ようとして、枕元のチェストが半分開いて、薬が出ているのが気になった。


 いつもの頭痛の薬かな。


 片付けてあげようと薬をなんとなく見て、違和感を覚える。


 それは、わたしの知らない薬。しかもたくさん種類がある。


 偏頭痛と貧血でこんなに薬飲む? それに貧血長いよね。だってもう何カ月も続いてる……。


 知ちゃんのことは、誰よりもわかってるつもりだった。でも、これは知らない。パパにも聞いてない。



 心がすごくもわもわして、気持ち悪い。

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