前世を思い出した
会場を後にした私は
急な頭痛に襲われた。
そして、走馬灯のように
前世を思い出したのだった。
前世の私は日本人で
椎山 桃花
高校2年生。
そして、大好きたった乙女ゲーム
「魔法の世界で恋をして~聖女伝説~」
略して「まほ恋」
魔法のある
中世ヨーロッパ風の世界で
攻略対象の
第一王子(俺様系)
近衛隊長の息子()
宰相の息子(インテリメガネ系男子)
商人の息子(わんこ系年下男子)
魔術の先生(根倉な年上)
謎の隠しキャラと仲良くなっていく乙女ゲーム。
ヒロインは
聖女として目覚めた平民の娘ソフィア
男爵家に養子となり
学園へ入学するところから始まるラブストーリー
逆ハーレムにして、隠しキャラ探すとこまでしてたのに…
車に引かれそうな子供を助けて
死んじゃったのよね私…。
もーなんで!
この瞬間に前世思い出すかな!
すでに断罪されて、国外追放なってるしさ!
前世の知識意味がないやーん!
「だっ 大丈夫ですか?」
そんなことを頭痛耐えながら考えてると
私を連れて歩いていただろう衛兵の人が声をかけてきた。
「あ~大丈夫!さあ、つれて行って下さいな」
私の言動と態度に目を見開いて驚いている衛兵のお兄さん
あーやばい…令嬢の作法より、日本人の前世に引っ張られてる!
どうにかバレないようにしないと!
しおらしく、体に染み着いているであろう令嬢の仕草を意識した。
いきなり礼儀のない話し方や、ギクシャクとした仕草をしだした令嬢の姿に
衛兵達は困惑しつつも
令嬢を馬車へ誘導した。
☆☆☆
馬車に揺られて何処かに連れていかれている。
窓の外の景色を見ながら、私はこれからの事を考えていた。
家に帰ってお父様に報告?
いや、私の事を知ってる人に会えば
私の言動がおかしな事に気がつくはず
殿下に婚約破棄されて心身ともに傷ついて…
って事にするかな
あと、侍女さん達にお世話せれるのも
ちょっと嫌なんだよね
お風呂とか一人で入りたいし
自分で自分の事をしてはいけないとか
決められたことが多いし
令嬢の生活ができるか不安だわー
そんな事を延々と考えてると馬車が止まる。
「ほら!早くでろ!」
厳ついおじさんが低くてドスの効いた声でいう。
えっ!
めちゃ怖いんですけど!
さっきのお兄さん達どうしたのさ
のそのそと馬車から降りると
そこは港だった。
「え!ここどこ!?公爵家に帰るのでは?」
驚いて厳ついおじさんに訪ねると
「はー?何言ってるんだ!王族に歯向かった大罪人で国外に追放されんだろ?あんた」
畏怖かしげな顔で問われる。
「え!?王族に歯向かった?何の事?」
私の方が訳が分からない。
「ふん!どうせ自分のした事がどんな罪かも分からないバカな貴族の女なんだろ!
いいから早く乗れ!俺の仕事はあんたをこの国から外にだす事だからな」
そう言うと、男はぐいぐいと私の腕をつかんで引っ張っていく。
「痛い!離してよ!自分で歩けるからー!」
抵抗虚しく、汚い船に乗せられた。
「ここにいるんだな!」
汚い船に厳ついムキムキなおじさんが20人ぐらいいた。
私は、ベットがあるのみの質素な小部屋に押し込まれ
放心していた。
あー
この国って、そういや島国だったわ…
そりゃ国外追放は船で海にでるわよね
あははは
すっかり、ここの知識が抜けてたわ。
部屋にある固いベットに腰かけて
窓から海を眺めて息をついたのだった。