第一話 異世界のメイドはゴスロリ
「え」
豪華な天井にレースカーテンのついたクイーンサイズのふかふかなベッド。
装飾品がたくさんついたシャンデリア。
立派な宝石が埋まった巨大な鏡台…
「なにこれ…ここどこ…?」
「わっ!?なにこのエロいネグリジェ!?」
純白のドレスのようなセクシーなネグリジェを着ている…恥ずかしすぎるんだけど…
コンコン
ドアを叩く音がした。
「マルシェ様。お目覚めですか?」
「誰??」
「メイドのルナですよ。いつもお世話をしているでしょう?起きていらっしゃるなら失礼しますね。」
ガチャとドアが開きゴスロリ系のメイド服のめちゃくちゃ可愛い女の子が入ってきた。
「ルナさん?私はマルシェではありません。部屋を間違えてないですか?」
「なにを寝ぼけたことを言ったるんですか?マルシェ様らしくもない…。どこからどう見てもマルシェ様ですよ。」
いやそんなこと言われても私はマルシェじゃないし…
鏡台で自分の姿を確認した
…?
顔は一緒だけど髪色とか髪型とかが全然違う
なるほどこれ夢だな
変な夢みちゃってるなー
「マルシェ様。着替えますよ。」
ゴスロリメイドが脱がそうとしてくる
「ちょっ!!ちょっと!!なにすんの!?」
「それはこっちのセリフですよ…毎日私に脱がされてドレスに着替えてるじゃないですか…早く着替えないと今日の王子様の謁見の時間に間に合いませんよ。」
「今日は自分で脱ぎたい気分なの!!」
「はぁ…。今日は本当に様子が変ですね。大丈夫ですか?」
「大丈夫よ!!すぐに脱ぐからあんまりみないで!!」
下着はパンツだけだからめちゃくちゃ恥ずかしい!!!
夢の中なのに凄いリアリティがある
赤面して体まで熱くなってきちゃった
なにこのネグリジェどう脱げばいいのか全然わかんない!?
「ご自身で脱いで頂いてもよろしいですが、コルセットを着せる時には間近で丸見えですよ。」
「え。コルセット?なにそれ?」
「…。」
なんか凄い呆れた目でこちらをみている…
「本当に今日は様子がおかしいですね。マルシェ様ではないみたいです。お休みになられた方がよろしいかと。」
「だってマルシェじゃないもん。私の名前は高橋あいみよ。」
「はぁ…では高橋あいみ様今日はお休みになさって下さい。王子様には体調不良とお伝え致しますので。」
「え!!王子様は会いたい!!」
せっかく夢をみてるんだ。王子様も見ときたい。
「マルシェ様が王子様のことを深くお慕いしていることは存じておりますが、今日はお休みになられた方がよろしいかと。」
「嫌よ!私は元気だから大丈夫!!さぁ早くドレスに着替えましょう」
「では…失礼致します。」
そう言って私のネグリジェをかばっと脱がした。
「きゃーーーーーーーーーーーー!!!!」