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なろう作家がエリート東大生に転生してみた  作者: 日本のスターリン
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3章 連続殺人

 冬彦三は必死に能力を制御しようと特訓した。

 まずはもう一人の自分との対話から始めた。


「現れろ!もう一人の俺!」


 冬彦三は髪が逆立ち、金色に光った。冬彦三はこの姿を「戦闘形態」と呼んだ。


「何だい、もう一人の僕」

(お互いの記憶を共有しよう。こう見えても俺は頭はそこそこ良い)

「努力型っぽいがな」

(ご名答。俺と二人で協力し合えばお前ももっと強くなれるぞ)

「僕もその考えには賛同だ。君はもう一人の自分。僕は君であり、君は僕だ」


 冬彦三は毎日少しずつもう一人の自分と対話を重ねていった。


「お前の事についても色々教えてくれよ」

(僕はこの体に宿る前、こことは全く別の世界にいた。僕は異世界から君の身体に転移してきたんだよ)

「なんだって?」


(僕は異世界のヘイルという国の開拓使だった。蛮族な先住民の反抗を武力で制圧する開拓使のリーダーだったんだ

 異世界ではみんな普通に超越能力が使えた。超越能力については詳しくは思い出せないが、僕の超越能力はその国では皇族を除いて五本の指に入る強さだった

 しかし、配下だった下僕に裏切られて、寝首を掻ききられた

 気が付いたら謎の空間から謎の声が聞こえ、『貴方は偉大な功績を残したため、褒美として異世界の別の人物の身体に転生できる』と言われた

 『異世界の別の人物の体に転生し、天命を全うしたと判断されれば、前世の記憶を引き継いだまま元の世界の皇帝に生まれ変われる』と言われた

 もちろん僕は迷わずイエスと答えた!)


「まさか、本当に異世界からの転生なんて事があるんだな」


 なんと、もう一つの人格は異世界から転生してきたモノだったのである。

 かくして、冬彦三は本当に異世界から転生した東大生になってしまったのだった。

 冬彦三ともう一人の自分は対話を重ね互いに信頼関係を築いた。

 こうして冬彦三はもう一つの人格を制御できるようになっていった。

 さらに、超越能力を試す訓練もした。


(成程、超越能力は肉体を強化し、人並外れた身体能力が得られるのか)

「さしずめ、超越人ハイパーマンって所か」


 禁呪の飴で得られた能力は人体構造を無視したレベルに肉体を強化すると言う物だった。

 冬彦三は日々、超越能力で肉体を強化する修行をし、その超越能力を成長させていった。

 また、修行がてらに遠出し、他の禁呪の飴を探すのも怠らなかった。

 そうして月日が流れていった…。


 冬彦三は超越能力の特訓と特技の逃げ足の速さを磨き続けていた。

 そんなある日、大学内で殺人事件が起こってしまう。

 なんと突然大きな岩が飛んできて、一人の学生の頭に激突したのだ!

 風で飛ばされるような大きさの岩ではなく、どこからか降ってきたわけでもない。

 被害者には岩で殴られたような傷跡が残っていた。これは立派な殺人事件である。

 しかし、目撃者は多数いたが、誰一人犯人の姿を目にしていなかった。

 この日を境に、全く同じ手口の殺人事件が次々と起こってしまう。


「これって…」

「そうよね…」


 庭塚と黒鈴は冬彦三に相談しにいった。


「お前たちの言いたい事は分かっている

 ここ最近学内で起こっている連続殺人…」

「この犯人って禁呪の飴を得た超越能力者ハイパーエスパーなんじゃ…?」

「普通の人間には不可能な犯行だわ」

「そう…超越能力でもない限り…」


 三人は頷いた。三人とも同じ気持ちだった。


「犯人を突き止めましょ!」

「犯人はこの学内にいる!」

「微笑みデブ!黒鈴!情報を集めるぞ!」


 三人は事件の情報について集め始めた。

 しかし…事件の情報を集めている最中にも殺人事件は続き、衝撃的な悲劇が起こってしまう。

 庭塚が殺されてしまったのだ!


「ねえ!聞いた?」

「ああ…」

「庭塚くんが殺されたんですって!」


 二人ともあまりの衝撃の大きさに動揺している。

 庭塚が殺されたのは他の被害者と全く同じ手口だった。どう考えても同一犯の仕業だった。


「絶対に俺たちで犯人を見つけるぞ…」

「ええ!」


 二人は決心した。

冬彦三「前世の名前がどうしても思い出せないんだよなあ

前世の記憶は殆ど思い出せなくて超越能力についての詳しい記憶も思い出せない…

どうやら君の記憶と同化したショックで前世の記憶が飛んでしまったようだ」

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