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明治日本と大英帝国の共闘 〜異世界に何を思うか〜  作者: しまー
一章 異世界にて
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閑話 とある会合の様子

皇居 とある部屋



大英帝国がこの異世界に転移したと判明した時、即座に英傑たちは集まり国家戦略の練り直しを行うための会議を開いた


「いささか困りましたね。あの英国がくっついてくるとは」


「計画の修正が必要ですな」


「彼らの諜報力は侮れないぞ」



大英帝国が転移したことにより大日本帝国の発展及び兵器計画に変更を強いられることになった。何しろ、大英帝国の諜報力は世界を股にかけていただけもありこちらの情報を素っ裸にするなど朝飯前であった。




「本来なら今頃、我らが見た未来の兵器や重機、道具などガンガンを作り上げようと思っていたのに...」


愚痴をこぼすのは山縣有朋であるがそれに反論するのは会合参加者である内閣総理大臣の山本権兵衛である


「そんな贅沢なことを言わないで下さいよ。大蔵省を説得するのに骨が折れるのですから。作りかけの例の大型艦数隻分の予算認めさせるのにどれだけ苦労したことか...」


それに続くように国防大臣の斎藤実は山縣に反論と証拠の書類を突きつける


「それに、高橋是清大臣からはそんな物に金をつぎ込むなら農業機器と教育、国土開発に予算を振れと嫌味を1ダース言われたのですから。新しく練り直した今年度予算の書類です」



山縣有朋に練り直した今年度予算の計画について書かれた書類を受け取る。ある程度目を通した彼はため息をつきこめかみを抑えながら呟く


「やはり苦しいな」



上層部が未来を知りチートをしても日本は貧乏列強国であった。とにかくこの当時の日本は金がないに尽きた。兎にも角にも何をするのにも金がいる。数年前の日露戦争勃発によりかなりの金額が吹っ飛んだのであった



「何しろ、地球世界で売れるもの全部叩き売って先の日露戦役の借金を返したところでしたからね」


「はぁ、貧乏は辛いですな」


ため息をつく面々であったが不幸なことだけではなかった


「だが、現在の彼らにとって利用価値のわからない戦略物資たる鉱物物資(レアメタル)を掻き集めれたのは僥倖でしたな」



この世界の日本は地球世界のレアメタルの中でも電子機器にとってかなり重要な部分だけをほとんど掠め取ったのだ。一種の欧米白人世界に対する意趣返しであった。つまり、地球世界では技術革新を起きづらい環境に変えていたのだ



「まぁ、あの仕打ちに対するカウンターと言うものの流石に気の毒だ」


「わが国は産業革命に乗り遅れたのだから仕方あるまい」



産業革命に乗り遅れた後進国を先進国にするために仕方ないと彼らは割り切った。話が逸れてきたため1人が元の路線に戻す



「まぁ、大英帝国にはかなりの恩を借りていたのでそれを返す必要がありますな」


「左様だな。まぁ、我々が不利にならない範囲でイギリスの諜報機関の侵入を許しますか」


「そこはさじ加減が難しいですぞ。何よりスパイ狩りをし尽くしたせいで彼らに煮え湯を飲ませ続けたものですから、なりふり構わず攻めてくるかもしれませんぞ」



地球世界にいた時に、未来情報を使いスパイというスパイを刈り尽くしたのでこの世界の大日本帝国内にいた他国の諜報網はズタズタになっていたのだ



「ならば、ある程度の情報公開をしてそれを叩きつけますか。恩着せがましく」


「まぁ、ちょうど良い意趣返しですかね」



その後、軍事物資に転用しにくい物と重要度の低い技術のどれを出すか決定したのであった。だが、この会合の後に女神が英国用の設計図を持ってきたため情報公開をせずに済んだが、この会合の意味を失った事に対して英傑達は少しばかり腹を立てたのであった






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