第十三話
我々が運営から渡された地図どおりの道を辿っていくと、海辺に行き着いた。
青い空、白い雲、キラッキラの太陽。
誰もいないプライベートビーチで、夏満喫。
運営側は、この辺りで恋のハプニングなどを起こして、仲間との絆を深めてもらおうという、ちょっとしたサービスを用意したつもりなのだろう。
残念ながら、このメンバーには無用である。
ここに、女子力の高い女子などいれば、はしゃぎながら装備を脱ぎ捨てて、フリフリでヒラヒラな水着に、ムチムチプリンなナイスバディを見せつけて、我々に癒しのひとときを与えてくれただろう。
だがしかし、一番にハシャギ出したのは、毎度お馴染みヘッポコチャラチャラ・チャラ男である。
チャラ男よ、お前がチャラチャラするたび、お前の黄金の鎧が太陽の光を反射して、私の目に直撃するから、止めたまえ。
おネエ戦士は、
「アタシ、肌が弱いから、日焼けすると赤くなっちゃうの」
などと言いながら、日焼け止め塗りまくっているし。
おっさんよ、今一度問いたい。
だから、お前は何に強いのか。
チビッコ賢者は、日陰で夏休みの宿題真っ盛り。
頼むから、これ以上日記に私の悪口を書くのは止めてくれ。
旅芸人は、持ってきていたビーチボールを膨らまし、それに乗って砂浜を転がっている。
なかなか器用だな。
「旅芸人、そのビーチボールを寄越せ」
僧侶が何かよからぬことを思いついたようだ。
「何に使うの~ん」
「皆でビーチバレーしようぜ」
僧侶、珍しく機嫌が良い。
ここで逆らうわけにはいかぬ。
「六人いるから、三対三に分かれようぜ」
「あら。アタシ得意よ」
おネエ戦士の得意なものは、ビーチバレーでしたか。
「フゥ~ ! 」
はいはい。
チャラい男は大体、海イベントが好きですよ。
「賢者もやるよ~」
「いえ。僕は遠慮しておきます」
「賢者よ、だからオマエはモヤシっ子なのだ。子どもは子どもらしく、遊べるうちに遊んでおいた方が良い」
私、良いこと言った。
私 、格好いい。
皆さん、先程の、私の勇姿を見ていただけただけましたか?
何なら、今がシャッターチャンスですよ。
「結果、あなたのような大人になるのなら、僕は一生モヤシで構いません」
撃沈。
恥ずかしい。
ここは、撮さないでください。
「いいから、ビーチバレーやるよ」
僧侶様、完全スルー。
いや。今回だけは、ありがたい。




