eoisode_2 一人作戦会議
1週間で西田さんのことを恋に落とすぞ!
そう意気込んだはいいものの、異性関係に乏しい俺はどうやって西田さんのことを振り向かせればいいのかまるでわからなかった。
とりあえず今日はこれから一緒に帰ることになっている。
今の時間は16時35分__。西田さんが来るまであと25分といったところか。それまでに西田さんに振り向いてもらうための完璧な計画を練らなければ。
とりあえず下校中に気まいずくならないように、ふたりで話せる共通の話題があるかどうか考えよう。
西田香織さん__。
彼女は一体何が好きなのか、趣味は何なのだろうか、インドア派なのかアウトドア派なのか、猫派なのか犬派なのか、き◯この山派なのかた△のこの里派なのか、 、
だーめだ。まるでわからねぇ…。俺が知らないことがおおすぎる。
西田さんと俺は同じ高校の同級生であるとはいえど、全く関わることがなかった。そもそも俺は2組で西田さんは3組。高校にもなると、違うクラスの人については知る機会がほとんどないのだ。
これじゃなにも話ができないじゃないか…。俺はまた机に顔を突っ伏した。
するとさっきみたいに、また隣のクラスから甲高い笑い声が聞こえてきた。しかし、さっきよりは声が小さかったため、何を言っていあはるのか聞き取れなかった。
でもあの声、さっきの俺を可哀想って嘲笑ってた奴らと同じだよな。てことは、俺か西田さんの話をしているに違いない。ちょっと廊下から盗み聞きできねぇかな。
俺はちょっとした気持ちで、廊下から出た。他人、しかも女子の話を盗み聞きするなんてご法度かもしれないが、もう手段など選んでいられなかった。
話し声は隣の3組から聞こえたものだった。俺はそっと3組に近づいた。3組で喋ってる人たちからは死角になるような場所で、俺はちょっと耳をそばだてた。
「で、これから佐藤航と一緒に帰るんでしょ。どっかで先回りしとかない?」
「おもしろそー!いいね、やろやろ」
「で、どこで待ち構える?」
「駅ビルにあるブルースプリングカフェとかどう?いまあそこ食欲の秋キャンペーンやってるじゃん。
あいつの好きそうなモンブランフラッペとかあるよ」
「あーたしかに、前にモンブランケーキ好きとか言ってたもんね。きっと立ち寄るよ。」
「でもやっぱり朝の方が良くない?あいつ7:20に最寄駅出る電車乗ってるとかいってたし、それにあわせて・・・」
おれは静かにガッツポーズを決めた。西田さんの好きな食べ物がモンブランケーキであることがわかったからだ。我ながらこの作戦は天才ではないかと思った。
・・・「ところで、待ち構えてどうするの?冷やかすの?」
「いや、もっと面白いことしたいなって」
「面白いこと・・・?」
「それはカフェに行ったら教えるね」
なにやら不穏なことを企んでいる話しぶりに、俺は思わずゾッとした。
俺は咄嗟に思いだした。俺には今、みんなの本音が見える能力があった。これでいまこいつらが何を考えてるやつの行動がわかるぞ、、
俺はそっと3組のドアの窓から中を覗いた。中には女子が5人いた。しかし、その中には西田さんはいなかった。その中の一人から吹き出しから文字が浮かんでいた。
[佐藤航と一緒に歩いているところを写真に収めたいわ]
え?え?え? 俺はその字幕を2度見した。
俺と西田さんのツーショットなんて撮ってもどうするんだよ。女子もやっぱカップルには憧れるのか⋯?
⋯ていうか、西田さんとこいつらは仲良くないのか?ということはみんなで俺のことを一緒にからかってたたんじゃないのか?
じゃあ、一体あの5人と西田さんはどういう関係なんだよ、、、西田さんはあいつらとグルじゃないのか?
この女子たちのの人間関係、よくわからない⋯。
朝に須田の吹き出しから出ていた「女子の人間関係はめんどくさい」っていうのは本当だったんだ...。
女子って、大変なんだな。
俺はそう感じながら再び教室へ戻ると時刻はもう16:55になっていた。
あと5分で西田さんが来るぞ。俺は30分前よりも士気が高まっていた。
次回、航は西田さんと一緒に帰ることになる。
果たして思い描いていた生活が待っているのだろうか__。
次回へ続く。
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