学位が変わる日 四大派閥の構図
説明会の後、資料が配られた。
学院内四大派閥の概要だ。
第一派閥 蒼穹会
所属人数:43名。最大派閥。
王宮連携:財務省・外交府。
特色:上位貴族の子弟が中心。資金力と情報力が強み。
第二派閥 紅炎団
所属人数:38名。
王宮連携:軍本部・国境警備府。
特色:武力と実戦経験者が中心。行動力が強み。
第三派閥 白鷺閥
所属人数:29名。
王宮連携:法務省・監察院。
特色:中立系。学問重視。情報収集と分析が強み。
第四派閥 玄狼衆
所属人数:31名。
王宮連携:王直属特務機関・内務省。
特色:第四王子シオン・フォン・エドヴァルトが主導。秘匿性が高い。
俺は四つの派閥を、頭の中で分析した。
蒼穹会は最大だが、最大であることは標的にもなりやすい。
財務省・外交府との連携は、金と情報を意味する。
しかし金と情報は、奪われれば終わる。
紅炎団は武力が強みだ。
軍本部との連携は、実戦力を意味する。
しかし武力は、知略の前では鈍い刃になる。
白鷺閥は中立を標榜している。
中立は便利な立場だが、最終的にどちらにもつかない者は、どちらにも切り捨てられる。
玄狼衆は秘匿性が高い。
そして──第四王子が主導している。
俺はその最後の一行を、二度読んだ。
第4王子。
シオン兄上が、学院の派閥を主導している。
模擬戦の外縁で、温度のない目で俺を見ていた兄上が。
学院の中で、最も秘匿性の高い派閥を作っていた。
偶然ではない。
全て、計算の上だ。
俺が玄狼衆に引き込まれることも…
おそらく、最初から決まっていた。




