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最終終了試験 試験前夜の準備

試験の前夜、俺はノートを三冊並べた。


一冊目は実技の記録。

2年間の剣術・馬術・弓術の成績推移と、各試験での自己評価を書き込んだものだ。

1年目の前半は、俺はほぼ最下位だった。

体格が小さい。リーチが短い。力がない。

剣術の師範から「構えが教科書すぎる」と言われた日のことを、まだ覚えている。


しかし俺には、前世の49年がある。

力で勝てないなら、読みで勝つ。

相手の剣筋を先に読み、最小の動作で捌く。

それを1年かけて体に叩き込んだ。


二冊目は筆記の記録。

算術・地理・歴史・経済学・兵法・外交礼儀。

六科目すべてで、俺は「意図的に上位中位」を狙ってきた。

前世の知識と合わせれば、満点も難しくない。

しかし満点は目立つ。

「惜しい」と思わせる位置に、毎回一問か二問だけ誤りを入れた。


三冊目は人間関係の記録だ。

20名それぞれの特性、得意分野、弱点、誰と仲がいいか。

2年間で書き溜めた観察の結果だ。


俺はこの三冊を、1時間かけて読み返した。

試験の準備ではない。

2年間の確認だ。

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