ゴリラ美人は凄腕メイク師! 令嬢を絶世の美人、巨乳に仕上げ、大会で優勝して、王子様とお近づきに!
「優勝は3番!」
金髪でイケメンの第一王子が、私の番号を、宣言しました。
王宮のホールで、第一回メイクアーティスト大会の決勝戦です。
私の名はキャオル、体は男、頭脳は女、メイク師です。
「おめでとう、フラン嬢」
第一王子が、銀髪のフラン様を祝福します。
「あら、私は、ただの付き添いですよ?」
私の大恩人であるフラン様が、訂正します。
フラン様は、聖女見習いです。
亡くなられた方に、神殿で、フラン様がエンゼルケア、私が化粧を施していました。
私の化粧技術を高く評価し、裏方から、表舞台に立たせてくれた大恩人です。
「モデルさんを変身させましたのは、こちらのキャオル様です」
私が、前に押し出されました。
スポットライトを浴びます。
趣味で、ボディビルしているので、鍛えられた逆三角形の体。
メイクアップ技術の粋を集めた、美しい顔。
(私は人類の最終形態です)
ん? ホールが凍っています。
また、私の美しさが、会場を魅了してしまいました。
(罪な、ワ・タ・シ)
平然としているのは、フラン様、モデルさん、私だけ?
モデルさんは、フラン様のご学友の男爵家令嬢です。
メイクは二度目なので、私の美貌に耐性ができているようです。
今回も、素晴らしい巨乳に仕上げています。
「第一王子様、優勝という栄誉を賜り、感謝申し上げます」
第一王子に向かって、ウインクでハートを飛ばします。
あ、ゴクリって飲み込みました。うれしいです。
「ふ、フラン嬢、説明してくれないか」
第一王子は、ウインクの意味を聞きたいようです。
「キャオル様のウインクは、挨拶の意味ですが、好意と受け取って下さっても、、、かまいませんよ」
フラン様が答えます。違うの、好意以上なの、第一王子を誘ったのよ!
「違う!」
ほら、第一王子も、誘われたのを判っていらっしゃる。
「このゴリラ、いや美人は、あれ、どっちだ?」
「とにかく、誰なんだ!」
「キャオル様です。凄腕のメイク師なのは、今、第一王子様が認めましたよね」
「王族に、二言はないですよね!」
フラン様、第一王子に迫るのは、愛情表現ですか?
「優勝者への賞品も、二言はないですよね!」
「まずは、お店に「第一王子ご用達」の看板を、許可」
「そして、第一王子様とキャオル様の、お茶会」
「きっちりと、耳を揃えて、守って頂きましょうか」
フラン様がニヤリと微笑みます。
「約束は守る。し、しかし、そうだ、時間、時間をくれ」
第一王子が、私とのデートを受け入れました。
「天にも昇る心地です、第一王子様」
「だから、時間をくれ!」
私のハグから逃げるなんて、第一王子は、ウブさんです。
━━ FIN ━━
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この短編は独立していますが、フランが主人公の短編
「聖女は謙虚に成り上がる!婚約破棄の原因は、私が平民だから?あんたの浮気が原因でしょ?」
https://ncode.syosetu.com/n8552id/
と一緒に読まれますと、さらに面白いと思います