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第1章 魔法学校

合格者発表の掲示板を前に、1人呆然と立ちすくむ少女がいた。





「受かっ……ちゃっ……た」

私は受験者票の番号を確認する。

これで10回目くらいだ。

何度見ても「12407」。

掲示板に載っている番号にも「12407」がある。


「いや嘘でしょ…」

目をこする。これも何度目だろうか。

そろそろ目が痛くなりそうだ。


ほんとに受かってる…やった…

受かっていることが本当だと分かると、

喜びがむくむくと湧き上がってくる。


「ぃいいいいいやぁったぁぁっ!!」


私は飛び上がった。

嬉しくてたまらなくて。

そして、それと同時に周りからの視線が刺さった。

うわっ……恥ずっ。

受かってない人もいるのに……うわっ……やっちゃった。


顔を赤くしながらそそくさと合格者入り口から建物に入る。


中は広かった。

広過ぎた。

なんて言ったらいいか分からないくらい、広い。


魔法学校の内部に圧巻されながら、私は合格者達のいる部屋に入った。

入ると私以外の人たちは既に揃って席についていた。

恥ずかしく思いながら、1番後ろの席に座る。すると先生らしき大人が1人、教室に入ってきた。


すらりとした体格。キリッとした目。整った顔立ち。

カッコいい。

そして爽やかな声でその先生は告げた。


「こんにちは、ヴァーゲル魔法学校の1年生の皆さん。

私はこの学年担当のブルーノ・レウシキン。どうぞよろしく。」


声といい顔といい絶対モテる。

何があってもモテる。

というか既に周りの女子が少しデレている。


私はそこまで男性には興味がないので、

ブルーノにも「カッコいい」としか思わなかったが……

ヴァーゲル魔法学校、恐るべし。


「さてさて、この学校では魔法能力を学ぶのだが、その時に4人1組となることは知っているかな。」


ブルーノ先生は言った。

私はこの学校に受かるなんて思っていなかったから、この学校のことはよく知らない。

周りを見ると、皆も首をかしげていた。


「この学校では、魔法能力の属性などのあらゆる観点から、4人1組のチームを先生が作る。そしてその4人でこれから活動していく。」


なるほど。その4人はいわゆるパートナーってところか。ふぅん。


「では、それぞれにチームメンバー表を配っていくから見ておいてくれ。」


ワクワクする。これからの学校生活を共にする3人が、今決まるのだ。

1人1人にカードを配りながら、ブルーノ先生は言った。


「チームメンバー表が配られたら、下に書いてある部屋に移動してくれ。」


そして私にもカードが配られた。一応「ありがとうございます」と言う。

受け取ってからメンバーをすぐに確認した。



『エマ・カーペンター/空気を操る能力


【チームメイト】

サラー・エンドア

アレン・ルーサー

ユアン・ストレイス


〈第2魔学室〉に移動してください。』



うーーーん。

誰かわからない。

そりゃそうだ。名前がわかってもそれが誰か分かるはずはない。肝心な事を忘れていた。

とりあえず第2魔学室とやらに向かおう。


教室の後ろの地図を確認して、第2魔学室に急ぐ。

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