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魔物資源活用機構  作者: Ichen
旅は道連れ
908/2955

908. 旅の二十六日目 ~魔物退治の朝

 

 遅い朝。ユータフとバイラは、焚き火跡やテントを片付ける。


 若者は起きてから2時間だというのに憔悴し、バイラも、想像以上にこの若者に手を焼くことで頭が痛く、またそれと異なる件で昂りの冷めない熱もあり、口数は一層減っていた。


 昨日までのユータフなら、こんな重く、どよめいた空気の状況でも、何かしら会話をしようと、つまらないことも口にしたが、さすがに何も言えなくなるほど、朝一番でいろいろと心を病んでいた。



 馬車の旅人たちも、それなりに疲れている状態。でもそれは、彼らの同行者のような疲労ではなく、純粋に『朝から忙しい』その疲れ。


 朝食の支度をするのも悩む。ということで、昨晩の焚き火を使わずに片付け、朝食はテキトーに何か・・・火を使わないの作ろう。話し合ってミレイオとイーアンは決定。他の者もそれで決定。


「作ったら。昨日の朝みたいに配るから」


 ダラダラしながら皆が馬車に乗り、ミレイオの朝食配給に了解し、旅の馬車はゆっくり朝の道を進み始めた。



 ――この朝は、いきなり魔物退治で始まった。


 それは夜明け頃。コルステインが気が付いて、朝陽が上がる前だったのもあり、タンクラッドを起こした。

 起きたタンクラッドは、コルステインは朝陽が差したら動けないと気が付き、急いで帰るように言った。


『コルステイン。少し。いる。する。魔物。すぐ』


『ダメだ。帰るんだ。お前は光を浴びたら大変なんだろ?俺が戦う』


『タンクラッド。大変。魔物。沢山。コルステイン。いる。少し』


『コルステイン、ダメだ。俺たちは大丈夫だ。ミレイオもいるし、イーアンもまだいる。龍も呼べば来てくれるから』


 タンクラッドが心配なコルステインは、少しの間、粘って残ろうとする。タンクラッドは、コルステインが光に弱いのを知っているので、肩を掴んで帰るように説得。


 困った顔で見つめる青い目に、タンクラッドは静かに言い聞かせる。

『大丈夫だ。コルステイン。お前の優しさだけで充分だ。太陽が上がったら大変だ。早く戻るんだ』肩に置いた手を頬に動かし、親方はコルステインの顔を撫でた。


『お前は強い。でも、俺たちも頑張れるんだ。どうにかなる』


 コルステインの心配する顔に少し笑いかけて、月の光のような髪の毛を撫でると、タンクラッドはベッドから立ち上がった。『コルステイン。戻るんだ』そう言うと、鍵爪の両手を引いて立たせる。


「イーアンたちを起こすか。どっちから魔物が来るんだか」


 呟いてから、親方は帰ろうとしないコルステインをもう一度ナデナデし、『早く。戻るんだ。また夜な』と微笑む。そのすぐ後に、急いだイーアンが馬車の間に小走りで来た。


「タンクラッド、魔物が」


 言いかけてコルステインがいるので、イーアンも驚く。朝陽は地上に差す寸前。

『ダメですよ、コルステイン。もう光が』危ないと言うと、コルステインは困っていて『でも。龍。魔物。沢山。大変』と躊躇いながら答える(※『龍はまだ練習生』と、この前で記憶した)。


『いけません、あなたは光が辛いのです。早く戻らなければ』


 うーん、と唸るコルステイン。イーアンは急いでミトンを着けて、コルステインの腕に触れ『大丈夫。私、頑張ります。沢山来るのも分かります。早く』光が気になって、気が気じゃないので急がせる。


 タンクラッドも頼み、コルステインは渋々了解するが。二人に頼まれて、コルステインはとても不甲斐ない気持ち。光の中で動けない自分は、彼らを守れないのかと思うと涙が落ちる。


『泣かないで、コルステイン。優しいのね』


 あらやだ~とイーアンも困っちゃう。何て可愛いのかしら~・・・って、言ってる場合じゃない。危ないから早く戻って~! お願いし続け、どうにかコルステインが頷いて浮かび上がる。


 朝の光が差し込む、その時。


 コルステインの体が透け始めたのを見たユータフが、悲鳴を上げた。


 声に目を見開いたイーアンとタンクラッドは同時に振り向いて、コルステインとユータフの間に急いで回り込む。助かったことに、コルステインはもう影に馴染み、姿は消えていた。


「ユータフ・・・・・ 」


 タンクラッドの目が怒りに燃える。驚きで震える若者は、言葉にならずに消えた姿を指差して、首を振り続けるが、すぐにバイラが飛び込んできて『何したんだ、お前は!』と腕を引っ張った。


「どうして、馬車に近づくんだ!何を」


「い、今。今。魔物がい」


「違いますっ!」


 バイラに怒鳴られたユータフは、自分がこの場所にいた理由よりも、見たばかりの消えた何かを訴えかけたが、怒ったイーアンが最後まで言わせなかった。


「あの方は仲間です!何ですか、あなたは!」


「だって、何だよ、()()


 ユータフは歯が震えてカチカチ鳴る口で、恐怖そのものを伝えようとした。その瞬間、タンクラッドの腕が伸び、若者の細い首を荒々しく掴む。

 その顔は怒りに満ち『それ以上、言ってみろ。今すぐ死ぬぞ』腹の底から絞り出すような声で、数秒後を告げる。


 バイラは、激怒した剣職人に驚き『すみません。私の管理が悪かった』と謝り、離してもらえるよう、彼を覗き込んで目で訴えた。全く動かない親方に、イーアンもタンクラッドの体に腕を回して、青白くなる若者から引っ張って離す。


「タンクラッド、魔物がもう来ます。私だって同じ気持ちですよ」


「イーアン。俺の、俺の」


「分かっています。分かっていますから。彼を潰しても意味がありません」


 魔物が来ますよ、ともう一度言うと、タンクラッドは息を大きく吐いて掴む手を離し、ユータフを見ずに、イーアンの背中を押し、苛立ちをむき出しに馬車へ入った。


 荷馬車に入った二人の後。バイラは『魔物が来る』とイーアンが言ったことに緊張する。とにかく、ユータフはどこかに押し込んで(※これ以上は困るから)自分も支度をしなければ。


「魔物が来るらしい。お前は一先ず、テントにいろ」


 恐れて戸惑う若者を無理やり歩かせ、遣り切れない気持ちはともかく、準備に急ぐバイラ。ユータフは何かを言おうとしたが、目も合わせないバイラに一言『お前はそれでも人間か』と食らい、黙った。


 背中を突き飛ばされ、テントに転がったユータフは、今すぐこんな場所から離れたかった。どうしようと焦る側で、不機嫌丸出しのバイラが手早く武装して立ち上がる。


「ここから出るな。馬は連れて行く。魔物が来たら、自分の運が悪かったと思え」


「何だって?」


「守れそうなら守ってやる。だが気持ちだけ、正直を言えば。守る意味があるのかも分からん。お前は、魔物同等だ。()()()()()()()()()め」


 歯軋りのような音が聞こえた後、吐き捨てたバイラは、テントの垂れ幕を乱暴に閉めると、馬と一緒に出てしまった。


 残されたユータフは、魔物が来るのに一人でこんなテントにいることが怖くて仕方なかった。

 テイワグナの恥晒し・・・魔物同等。その意味は全く分からなかったし、なぜ、守ってもくれないようなことを、バイラが言い切ったのか。それも分からず、ただただ身の不運を嘆いた。




 バイラは馬に乗って、すぐに馬車の近くへ移動した。旅人たちも慌しく、馬車から鎧を着けて下りて来るところだった。


 すぐにバイラは剣職人を探し、彼を見つけると急いで謝罪しに行った。振り向いた男は目が冷たく鋭く、怒りで落ち着かない様子。


「本当に。申し訳ないことを」


「あんたが謝る事じゃない。しかしあの若いのは、二度と俺に近づけるな。あんたが管理していようが何だろうが、俺には関係ない」


「約束します。万が一、近づいたら私が責任を取ります」


「バイラ。もう魔物が来る。数が多そうだから、上手く戦え。俺の側に来るなよ、俺の剣は遠くまで斬る。

 俺は、あんたは信用出来るんだ。だから謝るな。あんたじゃない」


 そこまで言うと、タンクラッドは後ろを向いて騎士たちに手を上げる。皆が武装した状態で、騎士たちと職人が集まり、場所分けを簡単に確認する。


「空は龍族に任せろ。俺たちも龍で飛ぶが、地上に近い高さは俺たちだ。ミレイオは俺たちと同じ場所で」


 ドルドレンが皆にざっくり確認させて、バイラを見る。『バイラは地上で、近くに来た魔物を斬るように』それと、と続けて『民間の馬車が通るかも知れない。見つけたら逃げるように伝えてほしい』それを頼むと、バイラは頷いた。



「来ました」


 イーアンが山脈を背負う森に目を向けた。『龍を呼んで下さい』イーアンに促され、皆が笛を吹く。ミレイオもお皿ちゃんを出して、ひょいと乗って浮上。


 空が光ると同時に、森から地鳴りが響いて、地鳴りの方向を皆が睨む。それはどんどん勢いを増して、あっという間に黒い波が森から現れた。


「私が先に行きます」


 呼ばれた龍が次々に滑空してくるのを見て確認したイーアンは、白い翼を出して、両腕を爪に変える。そして勢い良く翼で宙を叩くと、黒い波に突っ込んで飛んだ。


「続け!ショレイヤ」


 ドルドレンは藍色の龍の名を呼び、飛び込んできた龍に跳躍で飛び乗る。騎士たちもタンクラッドも自分の龍に乗り、皆が黒い波に向かう。

 ミレイオは浮上した状態で、驚いているバイラに『私は側にいるから』とちょっと微笑んだ。


「何て壮観な」


 恐ろしいはずの、黒い魔物の群れが目前に迫る中。

 バイラは、龍と龍の女が、獲物を見つけた野生のように駆け抜けていく姿に、つい、不謹慎と思っても感動で笑みが浮かんでしまう。

 そんなバイラに、ミレイオはニコッと笑って『あんたも仲間ね』と伝えた。


 彼らの上をまた一つ、龍の影が風のように飛んで行く。『オーリンだわ』来たかと笑うミレイオ。オーリンとガルホブラフも、黒い魔物の波に突っ込む。



「始まるわよ」


 ミレイオがバイラにそう言うと、地鳴りと共に黒く立ち上がった波は、ボロボロと魔物の姿を散らし出した。金色の光が水平に一閃する。『あれ、タンクラッド。剣職人の』教えてあげてすぐ、金色の光と一緒に魔物の叫び声が響き、光の触れた場所が消えてなくなった。


 すぐ上に飛ぶ、白い光の玉が、黒い波頭の上を高速で駆け抜ける。

 男の吼え猛るような声と、白い長大な剣のようなものが空中を掻き切る様子。『あれはイーアンね。何かあったかしら』怒鳴る時は大体、何か攻撃された時・・・豆知識を伝える(※イーアン、魔物にぶつかった)。


 魔物の波が、ドドンッと覆い被さるように地面に流れ込んですぐ、土を(えぐ)る勢いで、何千にも見える魔物が轟音と共に襲いかかる。


「私を見ても。怖がらないでね」


 ミレイオは少し振り向いて、バイラに小さなお願いをすると、彼が答える前にお皿ちゃんでかっ飛んだ。魔物を迎えるミレイオの体はボワッと青白く光り、ミレイオの突っ込む側から、魔物が一瞬で膨れ弾けて潰れてゆく。


 バイラは離れた後ろからそれを見たが、目をまん丸にして呟く。『あの人は』その偉大な力に想像も付かず、言葉が出てこない。


「バイラッ」


 名を叫ばれてハッとすると、横から飛び掛ってくる魔物が視界に入った。バイラは剣を抜いて、獣のような姿の魔物の腹を斬る。その後ろから跳んだ魔物は、すぐに真横から何かがぶつかって倒され、閃く剣の勢いで二つに斬られた。


「俺はバイラと一緒にって」


 ザッカリアが振り向いて、警護団員に笑う。その見事な鎧。盾。剣。跨る不思議な龍。それに、龍のマスク。バイラは戦闘中なのに、感激で鳥肌が立つ。龍の騎士が自分と戦うなんて。武者震いがバイラを包む。


「バイラ、そっちを。俺はこっち」


 声をかけられ、ハッとしたバイラは『地上を駆ける者は私が』と叫んで答える。ザッカリアと組んだバイラは、自分たちの範囲に入った魔物を、剣を休めることなく斬り続けた。

 それは例えようもない、体を走る神経への刺激、生まれ持つ本能の揺さぶり、味わったことのない聖なる力との時間だった。



「街道へ出すな!」


 叫んで命じるドルドレンは、ショレイヤと共に宙で戦う。ドルドレンの長剣は、当たる全ての魔物を刻み倒す。龍の背から跳躍して魔物を飛び渡り、倒しながら、黒髪の騎士は龍に戻ることを繰り返す。


 タンクラッドもバーハラーと息を合わせ、ドルドレンと似た戦い方を続け、まとまった魔物の場では、龍は息を噴いて熱波で倒す。

 バーハラーの自由意志を尊重する親方は、龍が自分の好きな時にゴーゴー噴くのに任せ、時の剣で斬れる範囲は自分で倒していた。この折、さっきのコルステインへの侮辱を思い出すと、剣を振るう勢いが増し、見境なく魔物の群れを斬り消し続けた(※八つ当たり)。


 自分の龍の名を知ったシャンガマックは、ジョハインの動きを見ながら、大顎の剣で、大型の魔物をまとめて切り裂く。

 彼の龍・ジョハインは賢く、シャンガマックに似て、一刀両断よりも、動きを封じて倒す方法を好むため、二人は数の多い魔物を楽しんで追い詰め、楽しんで一網打尽にして倒した(※相性ばっちり)。



「あなたの名前を知りたい」


 どうやら自分だけ、龍の名を知らないと呟く妖精の騎士は、緑色の閃光を放つ両腕の武器で戦う。


 水色の優しい龍は、特に自分から攻撃しない(※乗り手に似るのは同じ)で、乗っているフォラヴにやり易いよう、すいすいと飛び回る。


 そんな気遣いの細やかな自分の龍に、フォラヴは魔物を倒しながら『あなたが名前を言えたら、私たちはもっと仲良くなれます』と伝えた。

 ちらっと振り返って微笑む龍。フォラヴも困ったように微笑み、イーアンに是非頼もうと決めた。



「イーアン、どうする」


 イーアンの側には、オーリン。オーリンは弓があるので、離れた魔物はそれで倒すが、やたらに多い魔物を見て『そろそろ()()をどうにかしないと』と促す。


「キリがないよ。この数、絶対分裂だぞ。多分、森の向こうだ。行くか?」


「そうですね。私もそうかなぁと思っていましたが。いくら何でも終わりませんね。森から出てきているみたいだけど、森を抜けているのか」


「総長に言えよ。こっちを頼んで、俺たちは山脈へ」


 そうしますか、とイーアンも了解して、一旦伴侶の側へ行く。

『ドルドレン。オーリンと()()を探して倒します。こちらをお願いね』ドルドレンが振り向いて『俺も』と言い掛けた時は既に、愛妻は『じゃあね~・・・』と手を振って空の向こうへ消えて行った。


「俺も行って良いと思うのだ」


 ショレイヤにぼやくドルドレン。ざくざくと魔物を倒しながら、連れて行ってもらえない腹癒せを魔物にぶつける。

 藍色の龍は何も答えることが出来ないので、ドルドレンがやり易いように一層、気を遣って飛んであげた。



 そして30分後。


 イーアンとガルホブラフに乗ったオーリンが戻ってくる。何やら言い合いをしているが、彼らが戻る姿を見せる頃には、魔物はぐんと数を減らしていて、残すところ数十頭。


 数がなくなった魔物は既に地上戦の範囲で、シャンガマックが大顎の剣を地表すれすれで飛んでかざし、魔物の足や頭を切り裂きながら動きを止め、後ろに続いたミレイオに、残った魔物の体は中から弾き飛ばされて、片付けられた。


「終わりましたか」


 降りてきたイーアンは、騎士たちの側に来る。オーリンも龍を寄せて『もう少し早く終わったんだけどね』と引っ掛ける。ムッとした顔のイーアンが、龍の民を睨む。


「あなたが、あんな所、探すからですよ」


「あそこにもいただろ!俺は一人で出られるって言ったよ」


「出られなかったじゃありませんか。だから助けてあげたのに」


「君まで来ちゃったら、二手に分かれた意味ないって、さっきも言っただろ?俺は一人でも倒せたし」


「それ、ガルホブラフに訊いてご覧なさい。私が助け出した時、ガルホブラフ喜んでいました」


「そう見えるだけだよ!ガルホブラフは笑ってるみたいな顔だから」


 何だかケンカしているので、ミレイオはオーリンを止め(※『あんたは頑張った』)親方がイーアンを止め(※『後で聞いてやるから』)二人を引き離す。


「イーアンとオーリンが。二人が、二人で。頑張ってくれたのだ。だから、魔物もケリがついたのだ。()()()()()()


 ドルドレンは、ぶすっとする二人に、ちゃんとお礼をゆっくり言って、草原に倒れた魔物の屍の凄さを見渡す。


「とにかくだな。これは回収対象ではない。えー・・・バイラ、ちょっと良いか。あなたは無事か」


「はい。大丈夫です。ザッカリアが援護をしてくれましたから」


 良かった、と微笑み、ドルドレンは報告書を出せる、一番近い場所を訊く。バイラ曰く『少し外れた先に、村と集落があって、配送施設も近くにあるそこに巡回がある』とした話。


「そうか。では一旦、そちらへ向かおう。魔物は一週間もすれば消えると思うが、これを見たら多くの人が恐れる。早めに知らせる必要がある」


 バイラは了解して、馬で先頭を進むことにした。それから、龍に乗った旅人たちを見渡し『凄い戦い方を見せて頂いた。私は誇りに思う』と笑った。



 朝一番で魔物退治。それも相当な数をこなした、突然のぶっつけ本番に、笑って感謝する警護団員の男に、皆は好感以外のものを抱くことは出来なかった。

 彼は充分強く、勇敢で、謙虚で、そして誠実と認められた。それは、この先にも期待をするほどに――



 こんな出だしで始まった、同行二日目。


 龍を帰した疲れた体で、旅の一行は馬車に乗り、バイラは、テントで震え続けた若者を引っ張り出して、片付けさせると、馬に荷造りして出発した。

お読み頂きまして有難うございます。


ブックマークして下さった方に心から感謝します。とても嬉しいです!有難うございます!

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