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魔物資源活用機構  作者: Ichen
始祖の龍追懐
2667/2957

2667. サネーティの情報・貝見送り・台所報告 ~サブパメントゥの認識・淘汰覚悟

※7000文字以上あります。お時間のある時にでも・・・

※それと、ちょっと意識が千切れがちで、何度も確認しているのですが、誤字脱字や乱れがあるかも知れません。後日、見つけ次第修正しますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 

 広場。妖精の像の前、拍手一頻りの後は、おじさんたちにお別れする。


 ロゼールがまた来るから、別れもそこまで寂しくはない。でも『また会いたい』『健闘を祈る』と真面目に伝えた最後は、命あっての再会を思う言葉。お互いの無事を祈った。



 次は、サネーティがいるところへ向かう。ルオロフは、サネーティの行き先を、病院に教えてもらっていたので、『居れば』の前提で挨拶へ行くのだが、不在ならとっとと戻るだけ。


「無視しても良かったですが、私が関わった以上、見切りとして」


「見切りなんて言い方しなくても」


 笑う女龍はルオロフに並んで歩く。一行は外国人団体で目立つ上に、何度か来ている女龍付きのため、道行く人たちに、笑顔で挨拶を振り撒きながらの徒歩移動。ルオロフは苦笑して首を横に一振り。


「見切りで良いんですよ。実際は、呼び出していませんから。私は彼の協力を願ったけれど、『来い』とは一度も伝えなかったのに、勝手に来たのです。とはいえ、遭難もしたし、大変な目に遭ったきっかけとして、私は自分の責任もあると」


「ルオロフったら」


 ハハハハと笑って遮るイーアンは、彼の腕をポンと叩いて『真面目ですねぇ』と薄緑色の瞳に頷く。白い肌がちょっと赤くなって『そうですか?』と恥ずかしそうに目を逸らした。


「そういうところが貴族なんだよな」


「え?」


 この声、と皆が足を止める。通りは人がそこそこあるが、商店街ではなくて宿屋並び。ささっと辺りを見回したルオロフより早く、ドルドレンが目ざとく相手を発見した。


「通り過ぎていたのか」


 通り過ぎた背後に、あの人発見。振り向いた姿勢で、可笑しそうに頭を下げたサネーティは近づいて来て、『イーアン。来てくれたんですね』と微笑んだ。ルオロフ無視。サネーティは総長たちにも笑顔を向けて、『宿はこの先だが、待ち合わせで外へ出ていた』と話す。


「待ち合わせは、サッツァークワンです。彼はもう、歩けるから」


「あ・・・そう聞いたのだ。素晴らしい奇跡を受けて」


 はい、と嬉し気なサネーティは、今日これからサッツァークワンと巡業する航路を決めるんだと言い、驚く皆に笑った。


「そんなに驚かないでも!海賊の連絡で、疾うに方々へ回っている情報でも、やっぱり直に言葉で聞くと違うでしょう?私はサッツァークワンたちと、暫く海の旅に出ようと決めたんです」


 要は講演会だと理解したイーアンは、それはとても良い展開、と褒めた。サネーティは頷いて、イーアンの両手を、しっかり握る。


「イーアンの話も勿論、伝え続けます。アティットピンリーは私を気に入ってくれて、行く先々・・・は言い過ぎですが、行った先で呼んだら現れてくれる話も出来ました。こんな運命になるとは、私も想像していなかった。

 ティヤーの海は()()()()()()()()でしょうけれど、私たちにはウィハニの女と、空の龍がついている。巡業は何も心配していません」


「お前を心配した会話ではない、と思っていたが」


 一人熱く喋り立てたサネーティに、ざくっと切り込んだ赤毛の貴族は『分かった。無事でな』と冷たく突き放し、女龍の握られた手を無言で引き離し、友達の手をポイと払う。


 彼なりに守っていると分かるドルドレンたちは、少し笑いそうだが放っておく。イーアンも苦笑して、サネーティは『お前はいつからそんな、イーアンにべったりと』と疎まし気に吐き捨てる。


「イーアンは、私を心配してくれるんだ。全く!ね、イーアン」


 そうですねと棒読みイーアンに、横のルオロフが『嫌がってるのが分からないのか』と友人を叱る図に、ドルドレンたちは面白く見守る。こんな、笑う場面にしか見えないのに、サネーティは最後の最後で。



「乗った船を壊したのは()()()()()()と、アティットピンリーに聞いて、そんなのもティヤーにいるのかと驚いた。魔物以外もいる海を、私たちは航海するんだから、心配させないように言うのは当然だ」


 イーアンや総長は事情分かってますよね、と同意を求めたサネーティに、イーアンは固まりかけて、ハッとして頷く。ドルドレンも彼の視線に『いるな』と肯定し、小さな溜息を吐いた。イーアンを半身で隠すルオロフは、死霊が彼らの船を襲う理由があったのだろうかと疑問を持ったが・・・・・


『頑張りますね』サネーティは力強く微笑み、女龍の腕を撫でた。イーアンも微笑んで『応援しています』と答える。死霊がまた、こんな時に。ざわっとしたが、今は置いて。



 待ち合わせより早いから、サッツァークワンはまだ来ないと聞き、イーアンたちは、彼とリーパイトゥーンに宜しくと伝え、サネーティとお別れする。


 また、どこかで。いつか。動き続けると決めた彼に、この広いティヤーで再度会う機会が訪れたら、それも導き・・・ 多くは語らず、笑顔で手を振った。


「私の呪符は持っていて下さいね!必要な人に渡して!それとシャンガマック、私の地図で君の力が増すことを祈る!」


 最後は、シャンガマック宛。離れながら皆の視線が褐色の騎士に動き、シャンガマックは笑って『有難う』と大声で手を振った。


 お互いの姿が人の波に紛れて見えなくなるまで、振り返っては手を振って、両者はそれぞれの先へ。


「さて。ではこれで出港だ。次は西」


 ドルドレンが皆にそう言い、皆も大きく頷く、港への戻り道。屋台の香りにやられて、人数分の軽食も買い、忘れた事は他にないよね、ないと思う、と確認しながら黒い船へ。




「聞くの忘れたけど、あんた。貝は?」


 屋台で買った総菜に、貝の具を見てミレイオが総長に尋ねる。ドルドレンも頬張ったまま固まる。

 タンクラッドが笑って『次で』と流し、総長の味方クフムがそそっと『どこにでもある貝じゃないかも知れないです』と豆情報の慰めを伝えた。横のオーリンが首を傾げる。


「そうなのか?」


「私はティヤーを離れてる年月が長いから、別に詳しくはないんですけれど。あの貝って、あるところが限られているかもしれないです」


 オーリンに聞き返されたクフムは、()()()()では見たことがなかったと、言い難そうに話し、地元の話をしたくなさそうな雰囲気から、オーリンは『そうか』と頷いて、それ以上は聞かない。


「あるところ・・・温度や潮流の一定で見かける、そういうのはありそうですね」


 イーアンもクフムに賛成。あの系統の貝は、以前の世界でも生息域が限られていた。うっかり続きのドルドレンはじんわり慰めてもらい、『では次で情報収集』と結論を出して、皆さんがクスクス笑う。



 アリータックを出る頃には、すっかり午後も昼下がり。

 黒い船アネィヨーハンは、波止場で働く人々に見送られて、出港―――



 *****



 今日は早い夕食にしようと、船の台所ではイーアンとミレイオとロゼールが準備を始める。


 イーアンは、おコメ本場の人(※日本人)。ミレイオは新しい食材の好奇心で手伝い、ロゼールは農家さん直々、サーン料理や調理のコツを教わったので即やってみたい。


 意気込む三人は放っておこうと・・・思うものの。



「忙しそうだけどさ。それ、食べる段階になったら、もっと話が出来なくなりそうだから」


「オーリンはよく分かっていらっしゃる」


 台所の壁に開いた小窓穴越し、弓職人がイーアンに話しかける。イーアンは、オーリンをちらっと見ただけで、視線はすぐに手元に戻る。


「俺に話しておいてくれない?ティエメンカダとの時間」


「オーリンから・・・あ、ロゼール。私もお塩使います、小皿に取っておいて・・・えーっとオーリンからドルドレンたちに伝えるのですか・・・え?はい、もう少し水が透明になるまで研ぎます」


 ミレイオとロゼールの手元に気を配る女龍は話が途切れがちで、オーリンはやっぱり後にするべきかと思ったが、『自分から他の皆に』と頷くと、女龍の鳶色の目がまたちらっと向く。


「作業しながら話しますけれど、それで良い?分からない所は突っ込み入れて下さい。私、調理中は集中しますので。はい、それくらいで完璧ですよ、ミレイオ。では浸水しますから、その間におかずを」


「突っ込みも入れるし、質問も入れるから、話してくれ」


 脱線半分以上の会話でも、『この人はこう』と知る弓職人は促す。はいはい、と手を止めない女龍は、大精霊との出来事を話し始めた―――



 ミレイオも、ロゼールも、オーリンのちょいちょい入る質問と確認によるイーアンの報告に、作業を緩めないものの耳は傾く。


 治癒場? 人が行き来を拒まれ、事実上、使えない治癒場の存在・・・・・


 アイエラダハッドと同じで、この国の決戦前後か、アティットピンリーが人間を連れて行く治癒場。

 だが、イーアンが使いたい時には通過できそうな話だし、南の治癒場はシャンガマックも入ったので、南に関しては使用制限もこれまで同様の状況。


 東はそれが元から設定されておらず、大精霊、アティットピンリー、もしくは大精霊と()()()()をこなす誰かでもないと入れない(※2659話参照)。

 東の治癒場には『空の城』もあるため、それも立ち入りを限定する理由ではないかと、イーアンは話した。


「とにかく、ティエメンカダの始祖の龍への友情は、大変強いのです。どれくらいの時が流れたか想像も付きませんが、昨日彼女と会ったかのように、当時のことを聞かせて下さいました。

 本当に信頼していたのですよね。あれだけの立場にいる精霊が、龍と懇意どころか龍を友達に迎え、心からの愛情を寄せたのは、私は奇跡的に思います」


 ファニバスクワンは龍に一線引いていますし、と材料をせっせと刻むイーアンが、何かを思い出したのか唸る。



「・・・サブパメントゥのことも気になりますが、これは」


「ちょっと待て。『奇跡的に思う』の理由は?続き、ないの?」


「あ。はい、とりあえず次の話」


 私見だからとイーアンは流し、話は飛んでサブパメントゥ。

 イーアンの横にはミレイオとロゼールがいて、彼らがサブパメントゥ系なのを配慮しつつ、二人の聞きたそうな様子から、これも話した。


「サブパメントゥは、ティエメンカダにとって面白くないようでした。でもこれは多分、『始祖の龍との思い出の場所にいる』それだけのことにも思いました。先にその島を使ったのはサブパメントゥらしいし、それは精霊も認めています」


 ティエメンカダは、始祖の龍との思い出に、他人誰一人として入れたくない感じ・・・イーアンの呟きに、ここまで聞いていたサブパメントゥ系二人も納得する(※相手が誰でも嫌、と理解)。


「で。サブパメントゥが気になる、と私が言ったのは、ティヤー全体に於いてです。これはティエメンカダが仰ったのだけど、『この国の民は、サブパメントゥを恐れて話題にも触れない』らしく、その恐れとは畏怖とも異なり、危険な存在と認識しているのでは、という話でした」


「途中、口出します。俺もそう思いました」


 さっと挟んだのはロゼールで、イーアンは彼を振り向いて『でしょう?』と通じたように頷く。ロゼールが、教会と訓練所に初めて行った日、彼はそれを体験している。


「なんか、距離あるなって。簡単に言うとですが」


「私も『すごい怖い、危険』な感じではなくて、離れ切ったふうに思います」


 殆ど触れてこなかったような、とイーアンは手元に視線を戻す。



「最初の頃、タニーガヌウィーイとの会話に出て来たサブパメントゥの印象も、それを思ったのです。

 覚えていますか?タジャンセ出入国管理局で、『()()()()の出入りの噂が神殿と修道院にある。突き止めることは出来ないが、その姿を見た者は、魔物かどうかの判別はつかないが、決して精霊ではない、と』・・・こんな説明を、彼はしました。ロゼールは留守だったから知らないですね。

 古代サブパメントゥの影を探っていた私は、『異形の輩』表現に、少し不思議と思ったのです」


「全く知らない感じでしょ?」


 ミレイオが、具を入れた鍋を火にかけながら、引っ掛かりを話す。


「確かにハイザンジェルでも、知ってる人は少なかったし、凄く変、ではないんだけど。でもティヤーって、精霊や妖精や龍は『いる』認識あるのに、サブパメントゥだけはないのが、気になるのよ」


 それもそう、とオーリンも首を傾げた。サブパメントゥに関しては、神殿のラサンが絡んだ以外で、思い出せるほど重大な話はない。他は、ついこの前の、ロゼールが疑われた悪夢くらい。



「治癒場の話が大半で、サブパメントゥに関しては掠った程度でしたけれど、ティエメンカダが教えて下さった民の認識は、留意した方が良いと」


「うーん、ラサンの一件が終わって、一度は離れたけど」


「最近、コルステインも来ないでしょう?シャンガマックも、ホーミットと毎日顔は合わせているかもだけど、以前に比べて、彼一人で私たちといる時間が圧倒的。ホーミットも忙しそうです。何となく、()()()()()()と予感が」


 ありそうね、とミレイオが溜息を吐き、次は何の作業をするかを尋ねる。イーアンは予定料理の下準備と経過具合を確認し、次のお手伝いを決めてお願いした。


 それから、最後に一番気が重い話へ・・・イーアンは、オーリンを見る。目の合ったオーリンは、ここまでをお浚い。



「ティエメンカダと、始祖の龍の思い出。治癒場の具体的な役割と、ティヤーの治癒場の状況。サブパメントゥの離れ感。あとはイーアン、何かこっちが知っておいた方が良い情報はあるか?」


「あります。私たちが頑張っても、『どうにもならない事態』に備えての覚悟が」


 女龍はここでやっと、手を止め、じっと龍の民を見つめた。オーリンは不穏な響きに『何の話を』と聞き返す。ミレイオもロゼールも、不意な一言に女龍を振り向く。



 イーアンが伝えたのは、人間が淘汰対象であり、間に合うかどうかが非常に危ういこと。


 黙って聞いたオーリンも複雑で、この話を総長たちに・・・ルオロフとクフムもいる場で言うのかと、目を閉じた。


 ミレイオとロゼールは何も言わず。黙々と手を動かしながら、別種族(自分たち)は現時点、消滅を免れている印象で、それが変な運命の導きを感じさせる。

とはいえ、人間(一種族)のみ淘汰とは、誰も言っていない。サブパメントゥだって、古代サブパメントゥの悪行が原因で裁かれないとも限らない訳で、胸に覚悟がざわめく。


「龍もどうなるか、わかりません。世界の何かに差し障りがあれば淘汰です。例え、その先の未来に必要の種族として、これまで存続していたとしても」


 ミレイオたちの思考を知るように、イーアンは龍族を引き合いに出してそう言った。オーリンの黄色い瞳が女龍を見て、女龍の視線を受け止める。


「その時は、俺と君は一緒に消えるわけだ」


「はい。一緒に」


「世界が選んだなら、俺はそれでいいよ」


「心強いですね、龍の民。私の血、私の同胞、私の兄弟」


 ニコッと笑ったオーリンに、イーアンもニコッと笑い返す。二人の覚悟を聞く、サブパメントゥ系二人は『龍族が抹消されるのはあり得ない』と思ったが、イーアンたちは本気で受け止めているのも伝わった。


 ミレイオは後ろで調理するロゼールを肩越しに振り向く。ロゼールの紺色の目が、ミレイオの動きに気づいて目が合い、二人も微笑んだ。


「ロゼール。覚悟出来てる?」


「はい。とっくに」


「あんたは私と一緒ね」


「ええ、俺の家族とミレイオと一緒に消される時、俺は人生に誇りを持つでしょう」


 フフッと笑ったミレイオが、濡れた片手を布で拭って、橙色の髪の毛をクシャッと撫でる。ロゼールは笑って、紺色の大きな目を細めた。



 この後は、雑談。覚悟云々の続きは、龍族二人が急に話題を捻じ曲げて、沈鬱から打って変わった明るさが戻る。


『いつ死んでもいいように、早めに味見させてくれ』とオーリンがいたずらっぽく言い、笑った女龍が『これどうぞ』と、近くの皿にある料理を箸で一つ、つまみ上げた。


 塩抜きした魚の切り身を炙り、乾燥海藻を砕いて混ぜたサーンに乗せたもの。ほぐしてないサーンは、少しまとまっている箇所もある。


 残りご飯―― 炊いたサーンの冷めた包みを『すぐ使えるから』と受け取った。サーンは油を入れて加熱するけれど、これは油を入れていない。

 若干の粘りがある?と気づいたイーアンは、『ちらし寿司いけるんじゃないのか』と、異世界ちらし寿司に挑戦した―――


 ただ、酢飯は皆さんに抵抗あるかもなので、乾燥海藻を混ぜ込んだだけにした。

 サーンの水分で戻った海藻から、海の香りが膨らみ、塩抜きした魚の切り身と、薄焼き卵は丁度良い塩加減・・・ オーリンは、薄焼き卵抜きで味見して、『美味しい』と褒めて感心。


「俺も良いですか」


 味見はまだのロゼールがすぐに反応し、イーアンはロゼールにも食べさせる。私もとミレイオが当然続き、ミレイオも『んー、風味と材料の相性が良いわ。名前あるの?』と料理名を聞く。


 ちらし寿司って言いましてね・・・イーアンは、玉子付きを所望する龍の民に、ちょびっとだけ分けてあげながら解説し、ふむふむ真剣な眼差しで聞くロゼールが『じゃ、貝も入れて』と提案。


 小さい乾し貝を買ったんですよ、これ水戻しして、味付けて混ぜたら?の発想に、イーアンもピンとくる。貝の煮つけ・・・! 


「バニザットに貰ったアレ!アレ、使えますよ!やったー」


 前に魔導士に貰ったんだと勢いづくイーアンは、調理棚をごそごそし、ティヤー発酵調味料を出す(※オイスターソース系=2430話参照)。これなんですか、これはね、と台所は盛り上がる。



 淘汰と覚悟の厳しい報告は・・・重すぎるから暫し、意図的に後に回し。

 皆に伝えるつもりだったオーリンも一緒に、料理が出来上がるまで台所で楽しく過ごした。


 その『淘汰手付け』が、この国で既に、日々実行されているなんて思うこともない。



 イーアンたちが料理を食卓に並べ、顔触れ揃った賑やかな夕食の時間。寂しく辛い話も入ったけれど、これはまた後で・・・・・ 


 実行中の地道な『淘汰』の現場に、獅子とエサイが出くわしていた。

お読み頂き有難うございます。

作りかけの話が出た、ちらし寿司。写真を撮ったので貼りますね。



挿絵(By みてみん)


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