1087. 力の質その違い・「西の壁」穴消滅
バーハラーがぐったりしている状態に、男龍はすぐに連れて帰ると言った。
「お前たちも来い」
ニヌルタにそう言われ、イーアンも行こうとしたが、ドルドレンとタンクラッドが少し戸惑っている。イーアンは『どうしたのか』と理由を訊ねる。
「北西支部に」
ドルドレンは『騎士に伝えに行かないと』と言う。タンクラッドもイオライセオダを心配している。
北西支部へ連絡するには、ザッカリアに頼むか、直に行くしかないし、イオライセオダとなれば、間違いなく本人が直に向かうしか方法はない。それはイーアンとしても、聞けば『ああ、それは』と思うが。
男龍の二人は『イヌァエル・テレンが先』ともう一度伝え、ドルドレンたちは渋っていた。
「イーアン行くぞ。バーハラーが危ない」
「アオファがいないと、俺たちもバーハラーも、戻るまでが気になる。アオファは貸せない。分かれ、ドルドレン。お前たちも一旦来い」
シムとニヌルタは龍を連れ、それだけ言うと、バーハラーの背で悩む男二人の答えを待たず、上昇した。
イーアンも、シムに抱えられているので、有無を言わさず状況。
でも、有無を言わさずとしても。イーアンはこの場合、ドルドレンたちの気持ちも分かるとはいえ『バーハラーが危険』その方が怖かった。
そして、自分と同じような、疲労はなさそうにしても。男龍とアオファの龍気の少なさも、心配で仕方ない。伴侶たちの心配も充分理解出来るが、今は龍の事情を先にしてもらうことを願った。
ドルドレンとタンクラッドは、胸中に『早く』と急ぐ気持ちが湧く。しかし、自分たちのためにここまで動いたバーハラーを、後回しにすることは勿論出来ない。
二人は、アオファを貸してもらえればと思ったが、それも出来ないと言われ、事情は理解するものの。気持ちは焦っていた。
北西支部、イオライセオダの被害が気になり、そして『もう大丈夫だ』この一言を伝えたい思いが渦巻いた。
口数が少ないのは、伴侶たちも疲れているからとイーアンは思い、話しかけはしなかった。
何があったのかを聞くのは、後でも出来る。そう思って、とにかく今はバーハラーを助けることを考えた。
「このまま、龍の島へ」
「アオファも疲れている。俺たちも一緒に」
シムとニヌルタが話し合い、シムがイーアンに『お前も。一緒に来た序だ。龍の島に今夜は休め』と促す。イーアンも、もう夕方になるのでそれはそうか、と思ったが。さすがに伴侶たちは無理がある。
「ドルドレンとタンクラッドを帰せませんか。私は残りますにしても」
「彼らの龍は動けない。ショレイヤだって力半分だ。ミンティンもまだ動けない。帰すだけなら、タムズに頼めるかもしれないが、他の動きに付き添うことはタムズでも無理があるぞ」
イーアンに言いながらも、見透かすように、ドルドレンたちに伝えるニヌルタ。ドルドレンとタンクラッドも、龍ありきの自分たちである以上、何も返す言葉がない。
辛そうな表情の、総長たる伴侶と、イオライセオダに長く住んできた親方を見つめ、イーアンは二人に『連絡珠で一先ず、ギアッチへ知らせて』と提案する。
「タムズが降りて下さったら、馬車へは戻れます。ハイザンジェルに出て伝えるのは、後日でも」
「そうだな・・・いや、そうだ。ロゼールに頼んで、イオライセオダにも伝えてもらおう。
タンクラッド、俺たちは旅に出ている身だ。心配は募るし、近くまで動いたから、その足でと思うにしても、さすがに龍は今休ませなければ」
「無論だ。バーハラーが心配だ。とにかく、今日は宿へ戻る。ミレイオたちも心細いだろう」
イオライセオダに行きたい。でも、今は自分の立場はどこにある、と思い出したタンクラッド。
自分に滅多にない『郷愁の念』それではないが、襲われたわけではないにしても、被害を受けたと聞いた、自分の町に心が動いた。
だがそれも一時。自分たちの身を案じる仲間が、テイワグナに残されている。今行くべきは、『ミレイオたちのいる場所』そう呟く。
親方の呟きは、黒髪の騎士にも伝わる。うん、と頷いて『そうだ。俺たちは戻らねば』と思い直したことを、きちんと口にした。それを聞いていて、彼らを見ないものの、ニヌルタは少し微笑んでいた。
そして、イヌァエル・テレンへ入った後に、すぐにタムズが来て『どうだった』と心配を顔に出し、友達とドルドレンを見て『大丈夫そうだな』とは言ったものの。
「バーハラー。こんなになるほど。死にかけたか」
居た堪れない顔で呟き、目を閉じたまま、ニヌルタに抱えられた龍を撫でた。
タムズの一言に、親方がギョッとする。『死にかけ』口にすることが出来ず、言いかけてすぐに口を閉じる。ドルドレンも目を見開いて『そんなに』と首を振る。イーアンも、もしやとは思っていた。
以前。ガルホブラフが、まだオーリンと出会えていない頃の話。それを思い出していた、イーアン。
オーリンを探して地上へ降りるガルホブラフは、頑張って地上へ行くが、龍気がない地上に居続けられないから、イヌァエル・テレンへ戻っては休眠し、また彼を求めて通ったと言う。
小型の龍にはそれくらい、地上が辛い環境である。それも、バーハラーは全開だったのだろうと察する。
200年生きて一人前とタムズが笑った、バーハラー。体は他の小型の龍より大きいが、それでもミンティンたちとは訳が違う。
今回。ミンティンだって、アオファだって疲れるくらいの出来事を、バーハラーは命に関わると理解して、意を決して挑んだのだろうと思うと、イーアンはこの龍の誠実な強さに、堪まらなく心揺さぶられた。
涙ぐむイーアンに『もう少しですよ』と、声をかけられたバーハラー。動くことも出来ず、男龍にも心配されながら、龍の島へ連れて行かれた。
龍の島に着いてから、タムズはドルドレンたちの話を聞き『私が送る』と言ってくれた。
彼はすぐに、小型の龍を何頭か選び『お前たち。初めてだが、私と一緒に』と声をかけると、3頭の龍を連れ、ドルドレンとタンクラッドを乗せ、友達とイーアンに振り向く。
「送り届けたら、私もここへ戻る。休んでいてくれ」
そう言うと、龍3頭とドルドレンたちを伴い、タムズは白い光に包まれて地上へ向かった。
ここまでの間。イーアンは、伴侶や親方とほとんど挨拶も出来ないくらいの短い時間で、『後で連絡します』とだけ伝えた。彼らも頷き、『また明日』と答えるのみだった。
それでも、タンクラッドは『お前が疲れるから、イヌァエル・テレンへ』とニヌルタに言われたとおり、短い時間とはいえ、空に上がったことで、流出した気力が戻ったような感覚を得た。
これはドルドレンも同じで、イーアンたちの激しい疲労に比べると、来てすぐに体が楽になるような体感に驚き、また僅かでも早い回復に有難く思った。
ドルドレンたちが帰ってから、イーアンは龍の島に寝そべったバーハラーに寄り添う。アオファは少し離れた場所へ行き、そこに眠った。ニヌルタとシムも、バーハラーの横に付く。
「バーハラーは大丈夫でしょうか」
「どうだろうな。休眠が必要かもしれない。数ヶ月」
イーアンは黙って頷いた。休眠は、本当はそのくらい使うんだ、と思い出す。龍は比較的、丈夫な方なのか、それとも龍気が多い龍を選抜し、旅の仲間に充てられたのかもと思った。
「お前の龍気が渡せれば。少しは違うが。お前も今はその状態だ。暫くは普通に休眠させた方が良いだろう」
シムの言葉に、イーアンは考える。私さえ、戻れば。私の龍気が戻れば、バーハラーは苦しむ時間が減るのかと考えた。その表情に、女龍の思いを感じたニヌルタは微笑み、彼女の頬を撫でた。
「お前は優しい。バーハラーの役に立とうとして」
「あなた方も同じです。私も出来ることをしたいのです。だけど今の私は」
「お前。一つ方法があるとしたら、使うか」
ニヌルタは遮った。イーアンは彼を見つめ『早く龍気が回復する方法ですか』と訊ね、すぐに『それなら私ではなくこの仔を』と言いかけて、ニヌルタの含んだ意味に気付いたらしいシムに、さっと手を口に当てられる。
「待て。イーアン。俺が彼に訊ねる」
顔の前に出された大きな手に、イーアンは口を噤んだまま頷く。ニヌルタは金色の瞳でイーアンを見つめている。シムは彼に『それは、イーアンだけだな?』と確認した。
「そうだ。彼女だからこそ、とそうした意味だ」
「無事な保証はないな」
「ない。しかし彼女ならと、俺は思う」
「連れて行く気か。あの場所へ。ビルガメスに」
シムの問いに、大きく溜め息をついたニヌルタは、寝そべった体を起こし、上半身をバーハラーに凭れて『無論。ビルガメスに託す』と答えた。
「つまらんことだが。俺にイーアンの世話は、任せてもらえないだろうな。場所が場所だけに」
ニヌルタの言葉に、イーアンは何があるのかと眉を寄せる。だが。もしそれに一か八かで挑めば。
「バーハラーを救える可能性があるなら、私は行きます」
私はきっと、大丈夫だ、と信じるイーアン。この世界に呼ばれ、役目も与っている。おいそれと死ぬわけはないと自分を信じた。
女龍の言葉に、二人の男龍は少し笑って、首を伸ばして倒れるように眠るバーハラーに『お前は愛されている』と伝えた。イーアンは笑えない。早く、と頼んだ。
ニヌルタは頷き、ビルガメスと話すと言って、彼を呼んだ。
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「私たちが行ったら。君が恐れたような破壊を広げただろうね」
タムズは帰りがけ、ドルドレンにそう答えた。自分とタンクラッドが取った行動、なぜニヌルタが『お前の出番』とタンクラッドに促したのかを、タムズに聞いたら。
「壊れた。という意味?」
「そう。山脈が壊れたんだろう?それがもっと大きくなるだけだ」
「タンクラッドのようには」
「違う力だから。君が活躍しなかったら、その一帯はニヌルタたちによって、消されるだけだっただろう」
ドルドレンに答えながら、タムズはタンクラッドに微笑み『頑張ったね』と誉めた。
「どちらかしかないのだ。はっきりと、その力の別がある場合。対戦すれば、どちらかが勝つしかない」
タムズの言葉は分かりにくく、タンクラッドは少し控え目に質問の意味を訊ねる。『俺が勝ったとしても、それは同じでは』悪く取らないでもらいたい気持ちは、思慮深い男龍にはちゃんと伝わる。
「いいや。君の力はちょっと種類が異なる。二つの力があってこそ、三つめの力として発揮する。
それは勝ったという表現でも構わないが、どちらかと言うと、消してしまったと言えるだろう」
「消す。俺の力は二つの相手を消し去るのか」
「少し端的だけれど、そうかもね」
親方の、困惑しつつも、きちんと知ろうとする顔に、タムズは優しく微笑み、彼の頭を撫でた。自分が撫でられるのが少ないタンクラッドは照れた(※ドルドレンは羨ましいだけ)。
この時も、昼前に話していたことをドルドレンは思い出す。テイワグナの馬車歌にあった(※1081話)『時の剣によって、始祖の龍が檻から出される』部分。
これをタムズにちょっと話してみると、彼は少し騎士を見つめ『そんな話が残っているのか』と訊ね返す。『馬車歌といって、古い話を語り継いでいる』そのことを教えると、タムズは丁寧に答えた。
「私に馬車歌は分からない。だが、そうしたことが起こった過去は、ないとも言えない。
始祖の龍の時代まで遡ると、もう私はほとんど知らないが、今回のようなことはあったかも」
そうなのかと、ドルドレンはお礼を言った。
タムズたち龍族は長生きだけれど、記録を残すことをしない。誰かの知識で、必要なことを知るような印象があるから、きっと知らないこともあるんだと思った。
そんなこんなでテイワグナの空に入り、タムズは龍の背へ両腕を伸ばし、ドルドレンとタンクラッドを抱えると『ここで』と龍たちを空に待たせ、騒ぐ町民が囲む、宿の馬車の上に彼らを戻した(※夕方だから白い光目立つ)。
「また来るよ。イーアンは明日にでも戻るだろう」
そう言うと、ドルドレンに微笑み、タムズはあっという間に空へ戻った。
見送った二人は、宿で待っていた仲間に迎えられ、宿に入る。バイラも戻っていて『話を聞いて心配した』と無事の帰りを喜んでくれた。
「どうだったの。もう大丈夫?」
ミレイオはタンクラッドを見て、すぐに駆け寄り、親方を上から下まで見ながら早口で訊ねる。その動作に不思議を思った親方は首を振って『大丈夫だ。何だ、どうした』何か変か、と訊ね返した。
「あんた。何かあったでしょ。ちょっと違うもの。何したの」
「何した?仕事してきたんだ。時の剣で戦うというかな、使って」
ミレイオの問い質す勢いに、少し笑って親方は答える。明るい金色の瞳を向けたサブパメントゥは、何かを感じ取ったようで『出て行った時と違う』と教えた。
「何が違うんだ。俺は別に何も変わってない。なぁ、ドルドレン」
横でバイラと部下に事情を伝えている総長に呼びかけ、振り向いた黒髪の騎士が頷く。『初めて時の剣の力を知ったが、でも特に他にはない』しっかり答えをもらった親方は、友達に向き直って笑顔を見せた。
「俺は、俺だ。何がとり憑いたわけじゃない」
「『憑いた』なんて意味じゃないわよ。あんたが人間臭くないってこと。あれよ、加齢臭とかじゃなくてよ。それはいつもだけど」
うるさい!嫌そうに怒るタンクラッドに、ミレイオは笑いながら、彼の肩に手を掛け『ちょっと特別感が出た、って言ってるのよ』と言い直してやった。
それからミレイオは、タンクラッドに、自分の使っている香袋を一つ持たせた(※親方嫌がるが押し付けられた)。
タンクラッドは、どうしてミレイオがそう言うのか、よく分からない。男龍もイーアンも何も言わなかった。
サブパメントゥから見たら、気になるのかと思うと、今夜、コルステインが来たら言われるのかなと、少し気になった(※コルステイン心配)。
二人の傍ら。ドルドレンも、北西支部のギアッチと連絡を取り始める。
先に、部下とバイラに報告し、一通り聞いたザッカリアが、すぐに連絡珠を渡したので、ドルドレンはギアッチを呼び出した。
暫くやり取りが続き、見守る騎士たちとバイラ、話が終わった職人二人は、ホールに立つ総長を囲んで結果を待つ。
5分経った時、ドルドレンが連絡を終えたようで、珠を持つ手を下ろし、皆を見た。
「何だって?ハイザンジェルは」
「地震もなくなった。余震が消えたと。そしてリーヤンカイに開いていた、あの穴」
ドルドレンは一度区切って、全員に『消えた』と教えてニッコリ笑った。
びっくりする騎士たち。思わず、涙が浮いたフォラヴは口に手をさっと当てて『良かった』と震える声で呟く。
シャンガマックも驚きで声が出ないが、徐々に安堵の笑顔に変わる。騎士生活の短いザッカリアには、そこまででもないが、それでも『凄いこと』と総長と親方の功績を称えた。
バイラも隣国の事情ながら、きっとその『穴』と呼ばれた場所が元凶だったと理解し、『良かったですね』と皆に笑顔で頷く。
ドルドレンは皆の喜びを感じながら、一息置いて『これは、』タンクラッドの力・・・と言いかけたが、すぐにその当人の質問で遮られる。
「イオライセオダは」
タンクラッドはずっと気がかりの質問に入る。
ドルドレンは彼を見て『これからロゼールに伝えてもらうが、今の時点で分かることは、馬車隊が救援物資を運んだ』と教えた。
親方は総長を見つめ『有難う』と、小さな声でお礼を言う。その目は心から感謝していて、ドルドレンは頷いて微笑む。
「ねぇ、西って、まだ分からない?うちは多分、近隣に人もいないから、確認しようがないけど。西の支部がどうとか、言っていたじゃない」
ミレイオの住居のあるアードキー地区は、ミレイオのみ。それでも西の支部の管轄範囲なので、何か分からないかと訊ねた。
「西は、まだなのだ。万が一のためにと、ロゼールは本部にも各地の支部にも、緊急の知らせを告げに出ていた。
今、連絡した時点で、ロゼールは戻っていなかった。彼が戻れば、新しい情報が得られるだろう」
ミレイオはそわそわしている。地震があったとか、亀裂が入ったとか。そう聞いていたので、すぐにでも戻って確かめたかった。
ふと気がついたドルドレンは『ミレイオ』その不安そうな顔を見た。明るい金色の瞳が、さっと騎士を見る。
「ザンディの・・・心配なのだな?」
「うん」
「地下から行けば、家にすぐ戻れるのか?確認だけでもしてきたら」
ドルドレンの優しい言葉に、ミレイオは不安な顔を引っ込めて微笑み頷いた。
「いい?イーアンもいないし、これから夜だけど・・・でも、コルステインは来てくれると思うから」
遠慮がちに訊ねた刺青パンクに、ドルドレンはぐっと胸に来るものを感じ、一瞬、目を瞑った。
ミレイオは、大切な墓が心配でも、自分たちのために、ここで待っていてくれたのだと気がつき、今まで待たせて悪いことをしたと、反省する。
「もちろんだ。行って来てくれ。もし損壊などがあったら、イーアンに連絡して。町に数日滞在するのだ。その間に」
「有難う」
ミレイオはニコッと笑うと、『ちょっと行って来るわね』とタンクラッドに言い、『気をつけろよ』の言葉を背中に受ける。急いで外へ出たミレイオは、馬車のある裏庭から地下へ戻った。
「ずっと。ずっと、ミレイオは心配だったのだ。一言も言わなかったが」
「あいつは、ああなんだ。自分が一番年上だから。若いの放って行けなかったんだろ」
ドルドレンとタンクラッドは、ミレイオの大事な愛する人のお墓が無事であるように、それを祈る。
「ミレイオは『旅の仲間の一人ではない』と聞いています。でも誰よりも、常に皆を守ろうとしますね。思い遣りや、気遣いで」
バイラがそっと、そんなことを言うので、ドルドレンは頷く。『敵わないのだ』困ったように笑う総長に、バイラも笑って『そうですね。あんな大人じゃないといけない。よく、そう思います』と答えた。
それから騎士たちとバイラ、タンクラッドは夕食にする。
ドルドレンは先ほど言いかけたこと、『タンクラッドの力で、西の壁の穴は消えた』を改めて伝え、皆に驚かれながら、褒め称えられるタンクラッドに、『今日は好きなだけ食べて良い』と言ってあげた。
親方は騎士たちに喜ばれ、何度も誉められ、感激で泣かれ(←フォラヴ)何とも恥ずかしくて『俺だけじゃない』とその言葉を繰り返しながら、総長の許可に従い、好きなだけ食べ続けた。
お読み頂き有難うございます。




