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プロローグ

 




 期待に胸を膨らませた新入生達を歓迎するとともに部活動の紹介を兼ねた新入生歓迎会、トリを務めたのは演劇部だった。


 持ち時間はおよそ5分、その限りなく短い時間の中でも一際目立つ少女に誰もが目を奪われていた。


 俺もその中の一人。


 そのときの俺は、息をすることさえ忘れていた。ただひたすらに、舞台上の彼女を目で追っていた。自分に向けられている笑顔ではないのに、彼女が笑うたびにドキリと胸が跳ねた。


 愛おしい。


 そんな感情が思い浮かんで、理解した。



 俺は彼女に恋をした。舞台上で、ヒロインを演じる彼女に恋をしたんだと。

皆さんはじめまして、kotaniと申します。

初連載となりますのでどうか暖かい目で見守ってやってください。


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