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俺の力

俺はローガンだ、今は魔王軍の配下になっている......か


さて、どうするか。俺の目的に変わりがないが、どうにも状況が悪い。こいつの件もある。なぜ中途半端な服従状態になっているのか。それが解明されなければ、今後この力は控えるしかなくなる。そうなると、正直大変だ。認識操作の力はあるものの、これだけでは危険なのだ。認識操作の力はまだすべて使いこなせているわけではないからな。

まずは、命令してみるか。反応もしっかりと見よう。


「なあ、お前達狼族についてと魔王軍の配下になった事について教えてくれ」


「はい、主様。俺達狼族は血縁関係がある者同士群れるのです、ここ一体は私の縄張りでもあるので、ここの集落のエルフとも共存していくと協定を結びました。どうして魔王軍の配下になったということですが、私達狼族は人より早く、接近戦が得意なのです。それを知ってのことか兄弟を殺されて、他の仲間を守るため仕方なく魔王軍の配下になりました。」


「そうか、大体分かった。」


「......また。お前は俺に何をしたんだ?それを教えてくれない限り心から信じることはできないぞ」


「......俺はお前に服従の魔法をかけたのさ。だが、中途半端になっていてな、だからそうなっているのだろう。」


「ふ、そういうことか。俺達狼族は勝負をして勝った者が群れのトップになることになっている。だからだろうな、自分より上の者だと認めていないからな。ならここではっきりさせよう。俺とお前どちらが上か勝った者が負けた者の主だ。いいな?」


「いいだろう、そういうことなら。こっちとしては願ったりかなったりだ。」


ミランダには力の事を知られてしまったが、あの場合は言うしか選択肢はなかった。これについては仕方がないだろう。さて、原因?だと思われる事は判明した。あとは簡単だ、こいつを叩き潰せばいい。それだけだ。


「......アルト様、気を付けてください。」


「ああ」


俺は、ローガンに掛けている『服従』と『拘束』の力を解除し短剣を握った。


「さあ、全力で来い!アルト!俺に力を示してみろ!」


「ああ、全力でいく!力の差を見せてやろう」


ローガンは迷いなく俺に突っ込んできた、俺は力を発動させた。


「『拘束』」


「くそ!またか!動かない!」


「残念だが、戦いに手段は択ばない。これが力の差だ。」


俺は短剣をローガンの首元に突きつけた。


「......ふ、参った。俺の負けだ、お前を俺の主と認めよう。」


「それは、良かった。 『服従』…これでお前の主は俺だ。」


「ああ、アルト様。俺の主、これからはあなたに尽くす。」


ローガンは膝を地面につけ頭を下げた。


「アルト様......やはりアルト様は強いです。このような力を持っていただなんて。」


「そうでもないさ、だがミランダ、俺の力については他言無用だ。本当ならミランダには見せるつもりはなかったからだ。異論はないな?」


「はい、アルト様。異論ありません。」


「それでいい......ローガン。早速だがそこにいる魔獣を使役できるといったな。やってもらいたいことがある。」


「ああ、使役可能だ。あの程度の魔獣なら最高50体までなら同時に使役できる。アルト様一体何をするんだ?」


俺は、ここで頭の中での会話に切り替えた。相手はローガンのみだ。他の奴に聞かれるのは勘弁だからな。


(聞こえるか、ローガン。)


(こ、これは、一体!?頭の中に直接アルト様の声が聞こえる!?)


(説明は後でする手短に話す、ミランダが不思議に思うからな。いいか、お前は魔獣を使役し王国へ向かわせろ。理由は聞くな。そぐ行動に移せ)


(......了解だ。アルト様に従う。)


「アルト様?どうしたのですか?急に黙り込んでしまって。」


「なに、少し考え事をしていただけだ。気にするな。」


「そうですか、アルト様がそう言うなら聞きません、本当は凄く知りたいですけど、アルト様は意地悪ですもんね。」


「おいおい、いつ俺がミランダに意地悪したって言うんだ?」


「それは、沢山......ありますよ......思わせぶりな事も言ってくるじゃないですか」


「沢山......何だって?声が小さくて聞こえないんだが......。」


「何でもありません!」


何だっていうんだ、まったく分からん。


「アルト様も隅に置けないな。さすが俺の主だ。さて、お二人をエルフの所に案内するから待っていてくれ。」


ローガンは俺達を待たせ、魔獣を集めていった。よしこれで、まず一手だ。これで魔王軍がどう動くかだ。見極めるとしよう


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