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やっぱり女性は難しい

「......うーん、はあ、朝か......」


俺は重い体を起こした、だが、まだうとうとする。

俺は隣のベットを見た。ミランダの姿はなかった、もう起きたのか?早いな。


「おはようございます。アルト様。」


「うあ!......あ、ああ。おはよう、ミランダ。その服似合ってるぞ。」


そこには、昨日買った服を着たミランダが立っていた。びっくりして、変な声出ちまったじゃないか。今日からこんな日が続くんだから早く慣れなくちゃな。

それにしても、よく似合ってらっしゃる。俺の勝手なイメージだがエルフは緑のイメージがあったから緑の服を買ってやったんだが、見事に着こなしてる。さすが元姫だな。


「あ、ありがとうございます…嬉しいです…そ、それで今日はどういった予定でしょうか?」


「そうだな、まずは朝食を済ませてからだ、その時話す。」


「はい」


俺達は朝食に向かった。朝食をとりながらミランダに今日の予定を話し俺達は宿を出た。


「まずは、今日の宿を決めて、ミランダにはそこに今日一日居てもらう。」


「......やっぱり私も付いていってはダメでしょうか?」


俺は、その言葉に少し飽きれた。ミランダは今の自分の立場分かってるのだろうか。今無暗に人に会うのは自分自身の危機につながるかもしれないというのに。とゆうか俺が困る。


「ミランダ、朝食の時も言ったが今自分の立場がどうなってるか分かっているのか?確かにミランダの顔を知ってる人は少ないと思うが、どこに国の連中が居ても可笑しくないんだぞ?ここはアルトリアス王国なんだからな。」


「......ごめんなさい。そうですよね。分かりました、では宿で帰りをお待ちしております。」


頼むよ、今日は特に目立ってもらっては困るんでね、俺の予想が当たり優秀なら今日必ず動くはずだからな。俺は今日の宿にミランダを置いて、最初の目的であるゴブリン討伐の報告をするためギルドに向かった。



俺は、ギルドに向かい報告をするべく早速受付に行った。そこにはアンナが居た。


「あ、アルトさん!会えてうれしいです!今日はどういった用でしょうか?」


「ええ、私もです。今日はこの前受けたゴブリン討伐の報告をしに来ました。これが、ゴブリンの魔石です」


俺は、懐の袋から魔石を5個取り出しアンナに渡した。


「え!? ほ、ほんとですか!? 嬉しいです!」


なんか、尻尾が左右に揺れていた。犬か!と突っ込みたくなったがグッと我慢した。

......早くしてくれないかな?


「あ、あのアンナさん? お願いできます?」


「え、あ、はい…すいません、今やりますね!では、カードをこの前とは別の水晶がありますのでかざしてください。その後は、その水晶に魔石を近づけてくれれば吸収しカードに結果が反映されます。」


俺は、言われた通りカードをかざし魔石を近づけた。言った通り魔石は水晶に吸収されていった。…凄いな。


「これで、どうなるんですか?」


「えーと、ですね......。これでカードに依頼完了したことが加えられますので、さらに依頼をこなしていけば増えていくのでそれを見て上のランクに上がるか私達ギルドが決めます。そうですね、判断材料ということです。」


「そうですか、説明ありがとうございますアンナさん。」


「いえ、そんな。これも仕事なので」


少し恥ずかしそうにして言った。そうか、前言ってたけどどうやって、判断するの?って思ったけどこれで納得した、そうやって決めるのか。すると、あの時も居た先輩女性がアンナの所にやってきた。


「アンナ、何嬉しそうにしてるのよ。それは、冒険者登録した時に言うことでしょ?まったくそろそろ、仕事覚えなさいよね。いや、でも他の人はしっかりしてるわよね?やっぱりー?」


「エマ先輩!! そんなことないですよ! うー、ごめんなさいアルトさん。私言い忘れていました。」


この先輩はエマと言うらしい、それにアンナは相変わらずのドジっ子属性キャラだな。まあちゃんと話してくれてたよ、新しい情報もあったけど。


「いえいえ、大丈夫ですよ。それにアンナさんとまた話せたことを考えれば、謝ることなんてないですよ。」


必殺営業スマイルを発動した、良好な関係を作るにはまず相手からいい人と思わられればなくちゃな。初対面は微妙だったからななおさらだ。


「......。」


「あちゃー、アンナ固まっちゃったわね。」


「え!? 大丈夫なんですか?アンナさん?」


俺は、またなんかやってしまったのか?良好な関係を築くのも大変だ。しょうがない、俺も長居はしてらんないし一先ずお暇しますかね。


「大丈夫、大丈夫。アンナは私が何とかしとくから、アルトさんは、もう行って大丈夫よ」


「そうですか、ならよろしくお願いします。アンナさんにまた来ますと言っておいてください」


「ええ、分かったわ。あんまりアンナをからかわないであげてね?この子本気にしちゃうから」


「え? ええ、分かりました? それではエマさんもまた。」


本気にするとは何のことか分からないが、エマの様子を見るに俺に都合が悪いことではないのだろう。さて、ステータスの配下の欄に名前すら載ってない商人Aの所に行きますかね。

俺は、頭で商人Aに命令を下した。


今から酒場に来い、一番奥のテーブルで待っている。


今まで、直接会って命令していたがこれだと不便になることが多い、まだ試したことが無かったがこれで、酒場に現れれば実験は成功。さらに有利事が進められことができるだろう。


「さて、うまくいってくれよ。」


俺は、好奇心も若干ありつつ酒場に向かった。


俺は、酒場の奥のテーブルで酒を少し飲みながら待っていた。ここの酒は美味しいな、昔から酒はよく飲んでたから酒には弱くないから少し飲んでも大丈夫だろうと頼んだが、頼んで正解だった。


少しして、待ちに待った人間がやってきた。それは商人Aだった。

まさか、男を待つのに緊張するとは思わなかったな。でもこれで、直接命令しなくても命令が可能と分かった。今日はとてもいい収穫じゃないか。


「主様、遅れてしまい申し訳ありません。主様の命令通り普段と変わらぬ日常を送っております。今日はどういった要件でしょうか?」


「ああ、まずは座れ。話はそれからだ。」


俺は商人Aを座らせた。正直話が目的じゃないこの命令が実行されるか検証するのが目的だった。その実験も成功したからなどうするか。


「なら、今の現状を知りたい。あれから、どうなった?魔術師どもは来たのだろう?」


「はい、主様の命令通り上の方にクレイブ様が魔術師によって殺されたと報告いたしました。上の方が魔術協会に連絡したのでしょう、しばらくして3人の魔術師がやってきました。」


......ほう、動きがスムーズで助かる。だが3人かやけに少ない気がする。身内の人間が位の高いだろうクレイブを殺したとなったらもう少し多い人数で調べに来ると思ったんだが。

いや、だからこそなのか?町でも人が死んだなんて噂が出ていなかった。


「そうか、魔術師どもは何か言っていたか。」


「いえ、特に何もクレイブ様と魔術師の遺体を運んですぐに撤収しましたから。その後はこの事件がなかったかのように済まされ私もいつもの仕事に戻りました。」


「そうか、ご苦労......これで、一杯酒でも飲んでいくがいい。またなにかあり次第呼ぶ。」


「ありがとうございます、主様。」


俺は酒場を出た。宿に戻りながら考えるとしよう。


さて、ここまでおおよそ予定通りだ、正直まだ商人が生きてるのも疑問に思うが、まあ後は魔術師が来るのを待とう、だが何時来るかまでは予想ができない、夜だとは思うが。

クレイブの屋敷は今誰もいない、アーロンには出払ってもらった。あとは、俺の仕事をやるだけだ。

......これだと計画を変更しなくちゃ良かったな。


「さあて、ちゃんと宿で大人しくしているかな」


俺は宿に入り部屋のドアを開けた。


「お帰りなさいませ、アルト様、ご無事で何よりです。」


「ああ、ただいま。だけどご無事も何もギルドに行っただけだぞ?」


「だとしてもです。主の心配をするのは奴隷として当然のことです。」


そんなもんか?まあそんなもんなのか、なら少し......


「ああ、そうだな。主の心配をするのは当然か、お前は俺の奴隷、所有物だからな。ならミランダ服を脱げ。」


「!!!......分かりました、今すぐに......」


ミランダは本当に服を脱ごうとした。待て待て待て、なんでこんなこと本気にしてるんだよ!


「ミランダ待て、冗談だ、冗談。本気にするな、服を着てくれ。」


「......そうですか、残念です。」


はあ?残念ってお前。確かに世の中ではそうかもしれないが俺はそんなことは望んじゃいない

......今は。


「......ま、まあそういうことだ。俺が悪かった、変なこと言ったな......さ、さて少ししたら俺はまた出かける、今日は戻らないと思うから先に寝ているんだ。いいか命令だぞ」


「......はい、分かりました。ですが、気を付けてくださいね?私はここでアルト様の帰りをお待ちしております。」


「ああ、気を付けるさ。まだまだ俺にはやることがあるからな。」


俺は、支度をしてクレイブの屋敷に向かった。


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