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愛人みたいだな

「ありがとうございます、アルト様。これからは、アルト様の身の回りの世話は任せてください。」


いや、そこまではしなくていんだが、まあ本人がやる気出してることだし好きなようにやらせてみるか。


「アルトさん、私も何か手伝えることがありましたら言ってください。」


少し離れたところで見ていたアーロンが話しかけてきた、それならさっそく役に立ってもらうとしよう。


「アーロンか、ならエルフについての情報を集めてくれ。奴隷になってる者や逃げ逃れている者についても情報がほしい。」


「分かりました、つてをあたってみます。それでは、私はこれで。情報が手に入り次第。私の使いを行かせますので酒場に来てください。」


「ああ、頼む。ところでお前使いとかいたのか?」


「ええ、クレイブを殺すために、これでも準備していたのですよ。それではこれからエルフについて探らせますので。それでは先に失礼します。」


......準備がしていたか、それなら俺の協力なしにでもできたんじゃないか?いや、終わったことだ。アーロンにはしっかりエルフの情報を集めてもらうおう。


「では、ミランダ行きましょうか、私の宿に。」


「はい、アルト様」


俺達は、それまでいた部屋を出て、ミランダの服などを買い。宿に向かった。

俺達は宿に着き、今回はミランダも居ることだし力を使わず金を払い部屋を借りた。ミランダには悪いが同じ部屋に泊まってもらう。


「ミランダ、今日はこの部屋で一緒に泊まってもらいます。嫌かもしれませんが我慢してください。」


「いえ、嫌なことなどありません。それに普通の奴隷に嫌かもしれないなんて言わないと思いますよ? 女性の奴隷の殆どは無理やり犯されたりひどい扱いを受けるてると聞いていましたので。」


まあ、そうだろうな。奴隷は主人に抵抗できない、それ目当てで奴隷にする奴が殆どだろう。

しかし、奴隷契約は双方の同意がなくちゃ出来ないとなっている、あの書物にはそう書いてあった。なぜ魔術師が必要なのかは分からないが、奴隷契約が双方の同意がなくちゃ出来ないのは不思議なことだ、普通奴隷になりたいなんて思うだろうか?


「まあ、私にはそんなことをするつもりは有りませんのでご安心ください。今はそんなことしてる時ではないので。」


「......そうですか。それとアルト様、その、敬語はやめてください。できれば普通に話してほしいのです......駄目でしょうか?」


なぜ、少し残念そうな顔しているのかは謎だが。敬語をやめてほしいか、でも今は姫じゃなくても姫だったのは確かだしな。いや、でももう呼び捨てしてる時点で俺が何を思っても遅いか。


「......分かった。ミランダ。じゃあ普通に話すよ。早速だがいくつか聞きたいことがある。まず王国の人間に捕まったんだよな?それがなぜ、商人の所に行くことになったんだ?ミランダには悪いが俺なら王様と女王様みたく公開処刑する。」


「確かに王国の男達に一度は王の所に連れていかれました。王は兵に牢屋に連れていけとだけ命令し私は牢屋に連れていかれて、最初は私も、父上や母上と同じく処刑されると思っていました。ですが、数日たって商人の人がやって来て連れていかれました。商人の人も何も言ってませんでしたので理由は分かりません。すみませんお役に立てず。」


「そうか、そんな気にしないでくれ......じゃあ、先に風呂に入って来てくれ。着替えも今日買った物を着てくれて構わないその為に買ったんだからな。」


普段着と寝巻を買ったからな、やっぱり女性は買い物が好きなのは日本もここも変わらないようだ。楽しそうだったからな。


「え? は、はい、ありがとうございます。ではお先に失礼します......覗かないでくださいね?」


......覗かないよ、だが振りなら覗いちゃうぞ?......何言ってんだか俺は。

それよりもだ、欲しい情報は手に入んなかったな、一つだけ確定したのが国と奴隷商の間には何かしらの関係があるってことだけか。なぜ、ミランダを処刑せずに商人に渡したのか理由が分からない。

......俺の網に引っ掛かってくれたら少しは分かるかもしれないが。


「すいません、アルト様。銅を一つ入れていただいていいですか?ベットの横に入れる場所があるはずですが。」


ミランダがタオルを体に巻いてこっちを覗いてきた、なんか、愛人とホテルに来ているような雰囲気だな

......考えるのはやめよう。で、どゆこと?


「え、銅? 入れる?なぜその必要が?」


「え? 銅を一つ入れないと水が出ないからですよ? 宿での風呂は全てそうなってるはずですが。」


「…そうなの? すまん今まで銭湯で済ませていたから知らなかった。なら銅入れとくから入ってくれ…見えそうだぞ?」


俺は、タオルがはだけそうになってるのでミランダにそう言った。


「え、 は!......わ、分かりました。それでは、お、お願いします。」


ミランダは恥ずかしそうにはだけそうになってる部分を隠し風呂に戻っていった。最初に見た時も思ったが綺麗な体してるな......さ、銅を入れますか。俺はミランダに言われた通りベットの隣を見たそこには、穴がついてる四角い木の箱があった。


「え? これ? ゴミ箱かと思った。昨日までゴミ箱として使ってたんだが大丈夫なのかな?…さっさと入れよう。」


俺は銅を一つ入れた、少しすると水の音が聞こえた。


「アルト様、ありがとうございます。」


ミランダの声が聞こえた。ほんとに水が出たんだな。不思議なもんだ。さて、ミランダがあがるまで何してるか。そうだ、ステータスでも確認してみるか。


「ステータスオープン」


名前 アルト

性別 男

年齢 25歳

種族 人族

称号 支配者、冒険者

称号効果 支配、認識操作、対魔物△

配下 ミランダ〈奴隷〉



少し変わっていた、名前もアルトと名乗ってるだけなのにステータスもアルトに変わっていた。それと配下の欄が追加されてミランダの名前も載ってる。


「なんか、この分だとまだまだこれからも変わる気がする。これはさらに絶対に見せられなくなったな、まあ最初から見せる気はないからいいけどね。」


ミランダが風呂から上がってこちらにやってきた。俺はさっとステータスを閉じた。今はこんなこと考える時じゃないのは分かってるが…なぜ、女性の湯上りの姿は色っぽく見えてしまうのだろうね。


「アルト様......そんな見つめないでください、恥ずかしいです。」


「あ、ああ、すまない。綺麗だなと思っただけだ。他意はないよ、じゃあ、夕飯にするとしようか...お腹空いてるだろ?」


ぐうう、可愛らしい音が聞こえた。


「あ、そ、そうですね。お願いします。」


ミランダは俺から目線を外しそう言った。お腹の音が聞こえたのがよっぽど恥ずかしかったのだろう、顔を真っ赤にしていた。俺達は夕飯を食べに下に降りた。


「美味しかったですね~アルト様、ではこれからどうしますか?」


「ああ、そうだな。俺はまだやることがあるんでな、ミランダは今日はもう休んで明日に備えてくれ。」


「そんな、アルト様より早く寝るわけには…」


俺は、なんとかミランダに寝てもらった。結構大変だった、強情な女だ。まあ慕ってくれてるのは分かった、会ってまだ数時間だけど、少しミランダの口調も和らいでいた気がする。このまま嫌われないよう頑張ろう。さて、俺も風呂に入るとしよう。


俺は、風呂で明日の予定を決め、その内起こるだろう出来事に対しての対処を考えた。

俺は一通り終えて明日に備え寝ることにした。

やはり、一人で考えると集中できるもんだな。


「さ、明日も頑張って生きますかね。」


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