第21話 動物使いの桃太郎 参上!
次は大阪港でのお話しです。
四天王寺、大阪城での戦いと
同時刻くらいに大阪港でも
戦いが繰り広げられていた。
大阪港にある男がやってきたのだ。
彼の名は……桃太郎。
彼は元来この日本の土地を
3匹の動物と守ってきたのだ。
「ファイアーマン、来たぞっっ!」
彼もまたファイアーマンの声を
聞き駆けつけてきたのである。
桃太郎の目の前には
キメラ達が乗っている
1つの大きな船が止められていた。
周りの街を見わたすと
人影がなくなっていた。
街の人々は全てキメラ達に
吸収されていたのだ。
「さて、鬼達を退治しようか……。」
桃太郎がそう言うと
街の中を歩いていった。
歩いていると突然、
桃太郎はキメラ達に襲われた。
「人間、発見……。」
「きさまも生命エネルギーに
変えてやるっっ!」
「人間だ!?」
「俺が頂いてやるぅぅ!」
「俺のエネルギーに
変えてやるわぁぁ!」
キメラ達がそう口々に言いながら
桃太郎に向かってきたのだ。
その時だった……!
「口寄せ……。」
「シロ……!」
「行けぇぇーーー…っっ!!!」
桃太郎がそう言うと懐に
持っていた古文書を取り出し、
2メートルくらいある犬が
その古文書から出て来た途端、
キメラ達を襲いはじめた。
「ぐわぁぁーー!」
「ぎゃあぁぁーー!」
「うわぁぁーー!」
「あぁぁーー!」
キメラ達はそう声を
出しながら次々にシロに倒されていった。
「よくやったぞ!シロ。」
「くぅぅ~ん。ハッ、ハッ、ハッ。」
桃太郎はシロの頭をなでながら
そうシロを褒め称えた。
シロは舌を出しながら
桃太郎に寄り添った。
その途端……!
キメラ達から
吸い込まれていた人々が出てきた。
「こ、ここは!?」
「どういうことだ?」
「一体なにが起きてる?」
人々が口々にそう言った。
するとその言葉を聞いていた
桃太郎はこう答えた。
「私が助けにきたから大丈夫!
もう、安心して下さい!」
「私達を……
助けにきてくれたんですか?
「……ありがとうございます。」
桃太郎の目の前にいた若い女性が
桃太郎にそう言った。
「あなたは一体何者ですか!?」
続けてその若い女性が
そう桃太郎に問いかけた。
「私は世の中の鬼を退治しにきた……。」
「桃太郎です!」
桃太郎はその若い女性に
そう答えたのだ。
「さぁ、下がっていて下さい!」
桃太郎がそう言ってキメラ達が
乗っている船に向かい始めた。
桃太郎が自分達の方に
向かってきている事に気付いた
キメラ達は口々にこう言った。
「やつは人間だ!」
「襲いかかれぇぇーー!」
「きぇぇぇーー!」
船にいた無数のキメラ達が
桃太郎に襲いかかってきたのだった……。
第22話へ続く……




