第20話 その名も陰陽師 晴明!
四天王寺での戦いのお話です。
四天王寺でもキメラ達が
市民達に襲いかかっていた。
「やめてくれ……。」
「あぁぁーーっっ!」
「誰か助けてくれぇぇーー!」
無惨にも市民達は
キメラ達の生命エネルギーとして
吸収されていた。
この地にもファイアーマンの声を
聞きつけて駆けつけた男がいた。
その男は晴明。またの名を
陰陽師晴明とも言う。
彼は特殊な道術を使えるのである。
「ファイアーマン、来たぞっっ!」
「悪を成敗してくれるぅぅ!」
「に、逃げろぉぉーーー!」
「あ!」
「おい、そこの着物姿の
あんちゃんっっ!」
「何してるんだっっ!?」
「早く、あんちゃんも
逃げるんだっっ!」
そう言われた晴明は、
「私はやる事がありますので、
どうぞお構い無く……。」
「ばかな事いってないで!
「早く逃げるんだよ!」
そう言うと晴明の腕を
無理やり掴んでキメラ達が
いる付近から遠ざけようとする。
そこにキメラ達が
襲いかかるのだった。
「おい、あそこに人間達がいるぞ!」
「本当だっっ……!」
「あいつのところに行って、
生命エネルギーにしてやるぅぅ!」
「シャシャシャ……。」
2体のキメラが同時に
晴明達に襲いかかった。
「き、きたぁぁーー!」
「あぁぁぁーー!」
腰が抜けて
尻餅をついてしまう。
その時、晴明が
「君達を倒させてもらうよ! 」
「シャドウビュューーーム!」
そういうと晴明が手に持っていた
扇子を開き攻撃し始めた。
たちまち2体のキメラが蒸発した。
「あぎゃゃゃーーーーー!」
「うわぁぁぁーーーーー!」
その2体がやられた事に無数のキメラ達が
気づき一斉に晴明の方に向かってきた。
「仲間をよくも……!」
「やっちまぇぇぇーー!」
「うぉぉぉーー!」
「式神、口寄せ!」
「クンビーラッッ!」
いきなり懐にあった紙を取りだして
3メートルくらいある妖怪を
紙の中から召喚した。
「うぎゃゃゃーー!」
クンビーラが召喚されてキメラ達を
はね飛ばして次々に
無数のキメラ達を倒していった。
そこに後ろからキメラ達が
チャンスと思い
晴明に襲いかかった。
「後ろから手薄だ!」
「やっちまぇぇーー!」
「ひゃゃーーっっ!」
晴明に攻撃して当てたかに
見えたが残像だった。
「やつはどこに……!?」
キメラ達がそう言って
辺りを見回して晴明を探していた……。
その時だった……!
晴明がキメラ達の
頭上に現れて攻撃した。
「臨、兵、闘、者、
皆、陣、列、在、前……!」
晴明があぐらをかきながら
九つの印を結んでいた。
「う、上だぁぁーー!」
「上だと!?」
キメラ達が一斉に
晴明を見上げた。
「これで終わりだぁぁーー!
九字波動砲ーー!」
ばかでかいビームが手の
印の中から出てきた。
晴明の攻撃をまともに受けた
キメラ達はたちまち蒸発したのだった。
「ぎゃあぁぁーーっっ!」
「こんなやつに……。」
「終わった……。」
晴明はそう言って、
地上に降りてきた。
一部始終を見ていた
市民の人が話し出した。
「あんた、一体、何者なんだ!?」
「正義の味方といっておきましょうか。」
「さてそれでは失礼します……。」
晴明がそう言うと四天王寺を
後にしたのだった……。
第21話へ続く……




