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弔い
朝陽が昇り、村が斜めに照らされる。
女剣客は夜を通して、かれらを弔っていた。
色の変わった土の真ん中に、木から作った粗削りな墓標を一つ、打ち立てている。
「……わたしが破魔士でなければ、良かったな……」
血塗れになった御守をぶら下げ、童のことを想う。
心の弱き者では、妖禍使に捕らわれ、囚われる。ゆえに、それでは旅に連れていけない。
破魔士にできることは妖禍使を斬ることだけ――
冬の風が冷たく吹く。
滅びた村を跡にして、女剣客はその場を立ち去った。
朝陽が昇り、村が斜めに照らされる。
女剣客は夜を通して、かれらを弔っていた。
色の変わった土の真ん中に、木から作った粗削りな墓標を一つ、打ち立てている。
「……わたしが破魔士でなければ、良かったな……」
血塗れになった御守をぶら下げ、童のことを想う。
心の弱き者では、妖禍使に捕らわれ、囚われる。ゆえに、それでは旅に連れていけない。
破魔士にできることは妖禍使を斬ることだけ――
冬の風が冷たく吹く。
滅びた村を跡にして、女剣客はその場を立ち去った。
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