ヘビとおばちゃん
今年の干支はヘビですが、皆さまヘビはお好きですか?苦手でしょうか?
わたくしはヘビに苦手意識はありません。
わたくしが生きたヘビを初めて見たのは動物園だと思います。
大きなヘビは少し恐ろしく感じましたが、小さなヘビには興味が湧きましたし鱗が綺麗だと思いました。小さな舌が常にチロチロ出入りしているのもなんだか可愛らしく見えました。
小学生の頃、我が家の片方の隣はしばらく空き地で雑草が生い茂っていました。
夏のある日、我が家と空き地の境になっている低い塀の上を歩いていると、空き地からガサガサッという音と共に素早く何かが移動する気配を感じました。
二世帯住宅に暮らしていた祖母にそのことを話すとアオダイショウではないかとのこと。
わたくしは一度も姿を確認したことはありませんでしたが、たしかに、逆隣の崖にもアオダイショウが出ると父も言っていました。
かなりの大きさに感じたので少し怖かったのですが、毒がないと知り安心したのを憶えています。
二十五年ほど前、沖縄に旅行に行った時のヘビもなかなか印象的でした。
ハブ酒の中のハブは………なんとも言えませんよね。
ハブとマングースのショーは既に禁止になっていたと思いますが、巨大なヘビが飼育されていて触れても良いということで軽くタッチした記憶があります。
肩にかけるのは重そうなので、小学生の男の子に譲りました。
本格的にヘビに触れたのは、現在の職場の事務所ででした。
当時の同僚が大の爬虫類好きで、数匹のヘビやトカゲを飼っていました。
ある日、なぜかその中の一匹のヘビを事務所に連れて来ていたのです。その子は体長一メートルほどで黄色がかった白の美しいヘビでした。
わたくしは常々ヘビと触れ合ってみたいと思っていましたので、その子に手を伸ばしました。
すると、スルスルッとわたくしの腕に移動してくるではありませんか。飼い主の同僚曰く、見知らぬ人間にこのような行動は珍しいとのこと。わたくし犬にはよく懐かれるのですが、ヘビにもモテることが判明いたしました。
その体は滑らかで意外にも少し温かく、全身がほぼ筋肉というだけあってなかなかの重量感でした。
チロチロと動く舌を観察したりしながら、可愛いねと飼い主の同僚と話していたのですが。
ヘビさん、パイプ椅子にわたくしの腕を括りつけ、ギリギリと締め上げ始めるではないですか。
「なんか締め付けられてるんだけど」と同僚に訴えると、慌てて引き離してくれました。
ちょっと危なかったようです。
でもヘビが嫌いになったりはしていません。
ヘビは実物を見ても夢で見ても、幸運の象徴とされることが多いですよね。
今年はぜひヘビに出会いたいものです。