読書の秋
わたくしとにかく、読むことが大好きです。それはもう変態級にです。
どれくらい好きかと申しますと、お菓子の外袋。裏面に商品説明が書いてありますよね。あれ、必ず読みます。
取扱説明書。読みます。商品の扱い方がわからないから読むのではありません。読み物だから読むのです。読まずに使っていると知らない使い方や便利機能が書いてあったりします。読まないのは損ですよ。おすすめです。
わたくしが文字を覚えたのは、三歳の時だと思います。
母に「もう三歳なんだから字を覚えなさい。」と言われ、テーブルに座らされた記憶がありますので。母の教え方は厳しく、はじめの頃は嫌な時間でした。でも少しずつ理解できるようになってくると面白くなってきました。簡単なひらがなが書けるようになると、自分が書ける字でなんとか文章を作りました。「もりのとり」は強烈に覚えています。
ひらがなを読めるようになった時から読みまくる癖がついたように思います。
「もくじ」の意味を聞いたとき母はだいぶ苦戦していました。たしかに、三歳児に説明するのは難しい言葉ですよね。
そんな母でしたので、我が家は決して裕福ではありませんでしたが本だけは惜しみなく与えられました。幼稚園のときは毎月一冊定期購入していたのだと思います。わたくしは新しい本を楽しみにしていました。
そんなある日、文字を文章として理解できた瞬間がありました。
説明が難しいのですが、その瞬間まではひらがなを追っているだけだったのだと思います。「もりのとり」が「森の鳥」になったと言えば理解していただけるでしょうか?
わたくしはここから更に読むことにハマりました。世界の童話全集とでもいうのでしょうか。日本昔話やアンデルセン童話など三十冊くらいと、朗読されたカセットテープがセットになっている物が家にあったのですが、それをとにかく母も驚く速度で読み漁りました。
小学生になると、図書室や近所の公園に来ていた移動図書館で様々な種類の本を借りて読みました。
両親が教師の女の子と仲が良かったのですが、彼女はよく闘病記を読んでいました。わたくしも何冊か借りて読みました。自分もこんな病気になったらどうしよう、と恐怖しながらも読む手を止めることができませんでした。
小学生らしいところでは、青い鳥文庫のクレヨン王国シリーズが好きでした。
中学生のときは、赤川次郎さんを読みまくっていました。仲の良かった友達がお金持ちでして、新刊が出ると読んだあとに必ず貸してくれたのです。三毛猫ホームズが有名だと思いますが、わたくしは杉原爽香シリーズが好きでした。二十代までは読んでいたのですが、今はどうなっているのか調べましたら……、まだ続いていたのですね!しかも爽香とわたくし同い年でした。そうだっけ?すみません、読み直します。
安部公房の『砂の女』を読んだのも中学生のときだったと思います。衝撃的でした、色々と。でもあまり理解できていなかったと思います。
つい最近、どうしても気になって紙で買いました。紙の本たっか!わたくし五年前くらいからずっと電子書籍派なのです。嵩張らないですし、割引クーポンが使えますし。しかも、もっと薄い本だと思っていました。記憶より厚かったです。積読にならないように気を付けます。
長くなりましたので本日はここまでにいたします。
高校時代以降の読書歴はまた次の機会にお話ししたいと思います。