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サイバーパンク2022-小説の中の噛ませ犬に転生したので、原作知識使って無双してみる-  作者: 東山ルイ
シーズン2 The Hitman 汚職警官をぶちのめせ!!

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根比べ

「ぐゥ!!」


 あと数メートルのところで、アラビカは膝をつく。だが、この程度でくたばるタマでもないのは、原作で履修済みだ。


「やってくれるじゃねェか……。オマエは!!」


 アラビカは手に炎を巻き起こし、それをカルエに向けて発射した。当然カルエは右手で触れ、それを無効化するが、その動作が命取りとなる。


「──うッ!!」

(分解しきれていないッ!?)


 あまりにも巨大な炎の塊は、カルエの無効化をも貫いた。分解しきれなかった炎が、カルエの改造された右腕に当たり、ジジジ……と機械音が聴こえる。その頃には、カルエの右腕は動作不能になってしまった。


「あちぃ!! クソッ!!」

「ははッ、そうさ。ギアには限界がある。おれの本気の火災が無効化できると思うなよ!!」


 そう言い放ち、アラビカは手を空に向ける。すこしずつエネルギーが溜まっていき、やがて溶鉱炉のような炎が集結した。


「おらァ!! おれを倒してェんだろう!? だったら気合い入れねェとなぁ!!」


 冗談じゃない。こんな攻撃をまともにくらえば、カルエの身体は溶けてなくなる。穴が空いた天井を包み込むほどの炎を、無効化できるわけがない。

 そうであれば、もう四の五の言っている暇はない。

 カルエは、アウェイクニングで手にした“ルールを捻じ曲げる”必殺技を使う。


(捻じ曲げられるルールにも限界がある……。本当はアラビカを消し炭にしたいけど、ヤツに炎は効かない。ギアもルールを捻じ曲げて発生する以上、ヤツのギアが関与しないところで攻撃しなくちゃならない。だったら──!!)


 そして、

 カルエに太陽のごとく膨張した炎が直撃した。


「くくッ、ははッ……ぎゃはははははははは!!」


 腹部から血を垂らすアラビカは、勝ったことを確信し、カルエを嘲笑する。


「威勢の良い無法者だったと覚えておいてやるよ……、カルエ・キャベンディッシュ!!」


 そのとき、

 寒気がアラビカの身体を襲った。その違和感の正体を、アラビカはしっかり見据える。


「てめェ……!!」


 アラビカは身体を改造してある。そして、ギアと身体改造は相容れない。そうであれば、カルエはアラビカの身体のルールそのものを変えてしまえば良い。

 彼はありとあらゆる火災や雷撃でダメージを負わないが、それは身体改造によってもたらされている。

 よって、アラビカの身体のルールは変更された。いま、アラビカの身体には火がまとわりついている。自分で出した炎が、彼を包みこんでいる。


「クソッ!! チクショウ!! あちィ! あちィ!!」


 身体に数百度の炎がまとわりつき、アラビカは倒れ込んでのたうち回る。

 しかし、この状況はあくまでも“カルエが意識を保っている”状態でないと発生しない。カルエの身体はすでに限界寸前。あんな巨大な炎をくらったのだから、当然である。


「さぁーて、根比べと行こうぜ……? アラビカ署長!!」

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