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サイバーパンク2022-小説の中の噛ませ犬に転生したので、原作知識使って無双してみる-  作者: 東山ルイ
シーズン2 The Hitman 汚職警官をぶちのめせ!!

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MWFカルエVS署長アラビカ

「……、」


 されど、アラビカは手応えを覚えていなかった。直撃したはずなのに、それを逸らされたような感覚につままれる。

 やがて、暴風が鳴り止む。カルエ・キャベンディッシュは、当たり前のようにそこへ立っていた。


「おもしれェ。おれの一撃くらったのに、まるで響いてねェ。だがよォ、これしきでおれが怖気づくとでも!?」


 アラビカの声が雷鳴のように響き、外から雷の音が響き渡る。つまり、アラビカは雷撃をくらわせようとしているわけだ。

 そして、

 アラビカはなんの躊躇もなく、警察署の一本道の廊下に雷を降らせた。

 だが、

 またもやカルエは無傷だった。


「なるほど……」冷や汗を垂らし、「オマエ、ギアによる能力を無効化できるな? オルタナから奪った代物だろ? 恐ろしいモンを手にしたな」

「わざわざ説明してやると思うか?」

「思わねェよ。対策ならあるからな」


 アラビカの手に炎が巻き起こる。それらはカルエへ向かっていかず、あたり一面を燃やし尽くした。すでに天井へ雷撃による穴が空いているため、酸素欠乏になることはないが、ギアによる能力発現で起きた現象と副産の区別がつかなくなった。


「さあ、この場合どうするんだ?」


 アラビカは災害を従える男。原作でも、炎や雷によるダメージを受けないのは明記されてある。それが自身で起こしたものだろうと、誘爆的に起きたことであろうとも。

 では、災害を無効化する男と、カルエはどうやって闘うつもりなのか。


(さっき、ルールを捻じ曲げたけど……たった一瞬で動くのもきつかった。恐ろしいほど正気度が下がっちゃう。奥の手をいつ切るか、で決まるな)


 カルエにはもうひとつギアがある。トラマーから奪ったものだ。それに、両脚と右腕を改造してある。脚にはブースターもついている。もっとも、空を飛べるのは数十秒程度だ。

 対するアラビカは、ランクAAAの化け物。『火災』『雷撃』『風災』という災害関連のギアを3つ装着していて、身体改造も申し分ない。

 普通にやれば、勝てるわけがない相手。挑むことそのものが、愚かしい敵。

 だからこそ、アラビカに勝たなければ、話を前に進めることも、ハッピーエンドもつかめない。


「随分神妙な面ァしてるじゃねェか。命乞いのセリフでも考えてンのか?」

「ああ……、オマエが電気椅子に送られたとき、どんな面してるか考えてたんだ」

「はッ、馬鹿にしてくれるじゃねェか……!!」


 刹那、カルエは一本道の廊下の果てまで吹き飛ばされた。メキメキ……と骨か改造パーツが情けない音をあげる頃、犬歯を見せるアラビカが距離を詰めてきた。


「クソッ……!!」

「だが、おれを電気椅子送りにしてェのなら、もうすこしやる気出さねェとなぁ!!」


 まるでチーターのような速度で、アラビカは詰め寄る。直接届く距離になったとき、カルエの顔面は見るにも耐えないものに変化するだろう。

 そして、

 カルエは、馬鹿正直に真正面から向かってくるアラビカ相手に、エネルギービームを放った。碧い閃光は、アラビカの胴体を貫く。

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