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サイバーパンク2022-小説の中の噛ませ犬に転生したので、原作知識使って無双してみる-  作者: 東山ルイ
シーズン2 The Hitman 汚職警官をぶちのめせ!!

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一蓮托生

『…………、は?』

「さっき、警察から襲撃を受けたんだ。ブラッドハウンズの連中に逃がしてもらったけど、彼らは全滅状態。でも、警察側も相応のダメージを負ってるはずさ。しかもアラビカの右腕のジャッジマンも始末した。好機が目の前まで来てる。だったら挑むしかない」


 電話越しのルキアはしばし黙り込み、やがて言葉を発した。


『……分かったわ。アラビカと対峙すると決めたときから、もう貴方と私は一蓮托生だものね』

「うん。ごめんね」

『謝るのは、負けたときにして。私は武器を用意して警察署の近くまで向かうわ。ところで、カルエ』

「なに?」

『アラビカのギアは把握してるのかしら?』

「うん」あっさり言い放ち、「ヤツは、災害を従える男だ。ランクはAAA。雷鳴、火災、風災の3つを操る。マルガレーテが逆らうなって言った理由も分かるだろ?」

『……、勝てる見込みは?』

「ギアのアウェイクニングに賭けるしかない。さっき、ジャッジマンと闘ったとき、確かにおれのギアは覚醒したはずなんだ」


 アウェイクニング。ギアが完全に脳内へインストールされたときに現れる、隠し能力。カルエは最前の戦闘で、無効化を通り越して既存のルールを塗り替えることに成功した。それがアウェイクであるのなら、勝ち筋はそこに見いだせる。


『もう貴方を信じるしかないわね。開き直ってるとも言えるけど』

「どっちにしても、おれがなんとかするのには変わらない。さあ、ルキア。人生を変えてやろう」


 カルエはニヤリと笑う。


 *


 夜の第3警察署。閑古鳥が鳴くほど、ひとけは薄かった。

 中はきっと、お通夜会場みたいになっているだろう。虎の子のジャッジマンが撃破されたのだから。

 そんな中、適当に盗んだ車の中で、カルエとルキア、カリナは最後の作戦会議を行っていた。


「カリナ、この位置から電子機器を破壊できる?」

「できるよ~。なんか、身体軽いし!」

「助かるよ。でも、能力をフルで使ってるときは無防備になるでしょ?」

「うーん。分かんない……」

「なる可能性のほうが高そうだね。よし、マルガレーテかジーターに護衛してもらおうか」

「私は貴方についていけば良いの?」

「うん。シックス・センスで敵性の位置を知らせてほしい。雑魚はトラマーから奪ったビームで吹き飛ばすからね」

「分かったわ。カルエ、終わらせましょう」

「もちろん」


 カルエはジーターにメッセージを打ち、カリナの護衛を任せる旨の文章を打ち終わる。

 深呼吸し、カルエは、カルエに入り込んだ少年は、


(ここまで来た……。カルエ・キャベンディッシュを勝たせるっていう目標の一端に。でも、ここからがスタートだ。勝利へ向けてのスタート。よし……!!)

「行こう」


 カルエとルキアは最低限の武装と『M2011』に12発入りのマガジンをふたつ持って、警察署の入口へ歩み寄っていく。


「ねえ、ルキア」

「なによ」

「愛してるよ」


 ルキアは鼻で笑いつつ、顔をやや赤らめ、


「死にに行くわけじゃないんだから」

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