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サイバーパンク2022-小説の中の噛ませ犬に転生したので、原作知識使って無双してみる-  作者: 東山ルイ
シーズン2 The Hitman 汚職警官をぶちのめせ!!

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アプローチ変更

「すごいな……、これがカリナの力なのか」


 身体から力が抜けるほどだった。これが、カリナ。これが、本来主人公勢に加わっていたはずの存在。


「どうしたの~?」


 されども、カリナは邪気のない微笑みを浮かべる。この攻撃だけで何十人死んだのかなんて、彼女の前では意味をなさない。

 カルエはやや震える身体を隠すかのごとく、マルガレーテへ電話をかける。


「もしもし、そっちは全滅したの?」

『ああ……、アラビカは本気でオマエを捕まえる予定だったらしい。相当な手慣れと人数が配置されてた。ほとんど捕まったか、死んじまったよ』

「すまないね」

『謝られても困る。で? カリナってガキは無事なのか?』

「うん。いましがた、追手の警察車両を全部ぶっ壊した」

『なるほど。これで、子分どもの犠牲もすこしばかり報われる』

「……、マルガレーテ」

『なんだ?』

「サツどもがここまで兵隊を配置したんだ。アイツらはもう弱体化してると思わないか?」

『そりゃつまり……』

「叩くなら、いましかない」


 計画はあった。だが、ここまで動き回ると、もう前倒ししても問題ないだろう。

 それでも、一世一代の大博打であることには変わりない。マルガレーテほどの強者でも、あの男だけには逆らってはならないと考えているからだ。

 手を若干震わせながら、カルエは宣言する。


「アラビカを叩こう。もう、刑務所を襲うなんて悠長なこと言ってる場合じゃない。アイツの兵隊がいなくなったいまが、最後で最大のチャンスだ」

 電話越しのマルガレーテは、『ふん』と鼻で笑う。そして続けた。

『よろしい。こっちもだいぶ弱まっちまったが、まだあたしとジーターがいる。そっちにはルキアとカリナがいる。ここからが本陣だ』

「よし……!!」


 カルエは電話を切り、あくびするカリナに向き直す。


「カリナ、おまわりさんは嫌い?」

「嫌いだよ! だってあたいのことを閉じ込めたんだもん!」

「じゃあ、おまわりさんを叩き潰せるとしたら?」

「兄ちゃんが望むなら、それくらいやるよ!」ニコッと笑った。

「良い子だ」カルエも邪気ない笑みを見せ、「じゃあ、これから言う作戦を覚えてね。良い? まず、警察署の電子機器をすべて破壊するんだ。カリナの能力だったらそれができるはずだよね?」

「当たり前さ!」

「その状態を維持するのが、カリナの仕事だよ。カリナがうまくやらないと、おまわりさんが顔真っ赤にしてやってきちゃうからね」

「おお! めちゃ疲れそう! でも、あたい頑張る!」


 子どもは御しやすい。カリナはカルエのことを兄だと思いこんでいるから、なおさらだ。それに、この襲撃を成功させるには、カリナの能力は確実に必要だ。

 カリナのためにかがんでいたカルエは、ルキアへも電話をかけ始める。


『あら、デートは楽しかったかしら?』


 嫌味を気にすることもなく、


「ルキア、作戦を大幅に前倒しすることにした。警察署を襲って、アラビカを無理やり屈服させるアプローチで行く。こっちに合流できるか?」

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