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サイバーパンク2022-小説の中の噛ませ犬に転生したので、原作知識使って無双してみる-  作者: 東山ルイ
シーズン2 The Hitman 汚職警官をぶちのめせ!!

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無法者VS警察機関

「警察への反乱禁止装置かい。確証はあるのか?」

「ああ。カリナは邪気なくアラビカのクソ野郎と交戦するような子だ。アイツらからしても、厄介なのは明白。なのに、連中はカリナをおれに渡してきた。裏を疑うのも無理ないだろ?」


 カルエは無法者側の人間であり、この街の最重要指名手配犯でもある。そんな存在にカリナという強力な戦力を明け渡してきたのは、なにかしらの目的があると考えるのが自然だ。

 カルエは慎重に話を続ける。


「警察への反乱禁止。それがどのくらい適応されるかは未知数だけど、下手すればおれたちが連中と対峙したとき、カリナは能力を使ってでもおれたちを刺そうとしてくるかもしれない。ありとあらゆる無機物を再生したり破壊したり……、背後から刺されたら死んでも死にきれないよ」


 ブラッドハウンズのメンバーは一瞬顔を見合わせたあと、真剣な表情で頷いた。


「分かった。こちら側にも、この子のロックを解除することに旨味があるわけだ。すこし時間がかかるけど、脳内を調べてみるよ」

「ああ、頼んだ」


 ブラッドハウンズの連中が乗ってきたセダンの後部座席へ、カルエはカリナを優しく寝かせる。そして、大量の装置が一斉に起動した。


「たぶん30分くらいで終わるぜ。ここで警察側が来なければ良いけどな」

「縁起でもないこと言わないでよ。なにかのフラグみたいだ──」


 カルエが苦笑いを見せた頃、そのフラグは成立してしまう。金髪碧眼の青年の前に、銃弾が着弾したのである。


「そんな気がしてたよ……」


 カルエは手を広げる。そのときには、遊園地の電灯がすべて消え失せた。真っ暗になった『パーティー・ランド』に違和感を覚えた客たちが、にわかに騒ぎ始める。


「カルエ」


 そんな状況でも、ブラッドハウンズの構成員は慌てない。彼は拳銃をカルエへ手渡した。


「ああ、連中の差し金だろうね。ちょっと片付けてくる」


 そう言い、カルエは『M2011』を持ち狙撃手探しに打って出ようとした。

 そんな中、電話が鳴った。カルエはそれに出る。


『カルエ。聴こえるか?』

「マルガレーテ」

『そっちの対処はウチらにまかせておけ。オマエは、機材とカリナ連れてロックン・ロール・ドライブだ』


 すでにブラッドハウンズと思われる連中が、武器を持ってこちらへ近づいていた。ナイトビジョンとともに。

 カルエは、「分かった。恥だけど役立つ方法で行くよ」と、運転席へ乗った。


「イマドキのサツは礼儀がなってねェなぁ!? ブラッドハウンズがこの事態を想定できていなかったとでも!?」


 警察用のヘリが、そんな大声に反論するかのように、


「礼儀がないのはどちらだ!? トラマー副署長を殺しやがって!! 全員ここで始末してやるよ!!」


 無法者と警察機関の戦争が見られるのは、ある意味ウィング・シティくらいかもしれない。他の街ならば、警察と表立って喧嘩しようとする酔狂な組織なんて存在しないのだから。

 とはいえ、彼らの援護は役立つ。カルエは運転席に座り、アクセルを踏みしめた。


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