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サイバーパンク2022-小説の中の噛ませ犬に転生したので、原作知識使って無双してみる-  作者: 東山ルイ
シーズン2 The Hitman 汚職警官をぶちのめせ!!

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警察への反乱禁止装置

「カリナ、ちょっと待って」カルエは急いで彼女を追いかけ、「ちゃんと準備してから行かないとね」とサングラスとマフラーを手渡した。

「なにこれ」

「変装だよ。外に出るときは目立たないようにしないと」


 カリナは得意げにサングラスをかけ、飛び跳ねる。


「どう!? これで大丈夫!?」

「完璧だよ」カルエはルキアのほうを振り向き、「安全には充分注意する。おれを信じてくれ」と念押しした。


「分かったわよ。でも、なにかあったらすぐ連絡して」

「もちろん」


 カルエとカリナは隠れ家からガレージに向かい、ブラッドハウンズの連中が置いていったシルバーの日本車に乗る。シートベルトを締め、カリナに対して笑顔を絶やさないように務める。


「楽しみだね、カリナ。えーと、近くの遊園地は……」


 カーナビを操作し、マーキュリー区の遊園地を検索する。『パーティー・ランド』という場所を目的地に設定し、カルエたちはガレージから出ていく。


「着いたらなにしようか」

「全部! ジェットコースター、観覧車、お化け屋敷もね!」

「そうだね」


 車は静かに街を駆け巡る。マーキュリー区といえば、マルガレーテを始めとするブラッドハウンズのシマ。警察機関もブラッドハウンズ対策に追われているのか、カルエたちを止めようとする者は、まるで現れなかった。


 *


「うおー!!」


 カリナは笑い、とても楽しそうに、海の近くにある『パーティー・ランド』の一角で飛び跳ねていた。

 対照的に、カルエはもう疲れ始めていた。


(そもそもジェットコースター苦手なんだよなぁ……。カルエの身体だからなんとかこなせたけど)


 遊園地の中では、幼女カリナの楽しそうな笑顔が絶えなかった。

 カルエに入り込んだ少年が苦手なジェットコースターでは、誰よりも声をあげていた。

 観覧車では目をキラキラさせ、地上を見下ろし、歓声を何度もあげた。

 お化け屋敷では、カルエまでも叫び声をあげ、いっしょに楽しんだ。

 ただ、時刻はもう夕暮れだ。つまり、遊園地も閉園の時間である。なので、カルエたちは座り、締めのアイスクリームを舐めていた。


「兄ちゃん。ありがとう。めちゃくちゃ楽しかった!!」

「どういたしまして。おれも、楽しかったよ」


 アイスを舐めながら、うとうと目蓋を落とし始めるカリナ。これは好機だと、カルエはマルガレーテへメッセージを打つ。


『回収班、よろしく』

『ルキアから訊いてある。了解』


 メッセージはすぐ帰ってきた。カルエは、むにゃむにゃ言いながら寝落ち寸前になっているカリナの肩を叩き、「行こう。楽しいことには終わりがあるのさ」と言う。

 が、カリナはすでに体力の限界に達していたらしい。銀髪碧眼の幼女が寝息をかき始めたので、カルエは兄らしく振る舞い彼女をおぶった。


「やあ。ブラッドハウンズか」

「この子がカリナだろ? 汚職警官の置き土産か。さて、脳を調べてほしいらしいけど、具体的にはどこを調べるんだ?」

「ああ。カリナに仕掛けられてる可能性が高い、警察への攻撃禁止効果を解除してほしい」


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