9/41
9話
9話
その頃、麻美は皆実の帰りを楽しみに毎日が落ち着かなかったが、警察からは白骨死体の事も聞きに来る事も無くなっていた。そして毎日のように来る皆実とのメールは続けられていて麻美は白骨遺体のことも忘れていた。
そして麻美の知らないところでは警察が麻美を疑いつつも、誰かが皆実に成り済ましてメールを麻美に送っていると判断して捜査していた。そんな中でも麻美には皆実からメールが来ていたことで麻美は皆実は生きていると確信していた。
その頃、所轄の刑事で、いかりや長介に似ているヨレヨレのスーツを着ている一人の刑事は、本部の指針に関係なく皆実の事を調べていて皆実家の墓に移動して墓参りしていた。そんな刑事の名前は通称「ガンさん」で、ガンさんは様々な人脈と出世していった後輩たちから一目おかれていた。そしてガンさんの一番の理解者は警視監… そう警察の上から三番目の役職についていた数名の元後輩達であった。そしていつものようにガンさんは上から命令で単独行動可のお墨付きを貰って動いていた。