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5話
5話
そして、そろそろ退院が迫っていた妻の麻美は退院がいつ頃になるのか毎日の長い時間を過ごしていたし、妻の麻美の状態をメールから知り得た皆実もまた妻と同じように退院の言葉が医師から早く出ないかと心を躍らせていた。
そして自制しつつもメールの行き来をしていたが、妻の麻美は医師からの退院の言葉が無いまま逆に医師と看護師に自分から退院の意思を強行した。これには医師も看護師も驚いたようだが早く退院して欲しい病院の事務方は「よしっ!」と、ポーズを決めた。
3カ月ルール。昔と違って今は病院は一定のルールがあって患者を3カ月でタライ回ししないと儲からないのである。「※知りたい人は病院・3カ月で検索して欲しい」だが転院させたくてもこの病院が最後の受け皿の場合は転院させられないから患者から取れる治療費が安くなるのだ。