25話
25話
午前4時。麻美は「フッと、右側に寒気を感じて目をさます」と、そこに皆実の姿は無い状況にベッドから起きた麻美は、トイレやリビングまで皆実の姿を探し回った。そして深夜に皆実と飲んだであろうグラスは一つだけブランデーが微かにのこり、皆実が居た場所のグラスには何もなく乾いていてポークステーキも冷たいまま食べた形跡が無くサラミやチーズもそのままの形を整えていたことに麻美は両手で顔半分を覆い息も一瞬止まった。
深夜に帰って来たであろう皆実の姿は既に家に無く、皆実が居た形跡は一つもなかったがリビングのテーブルには「仕事で出るがまた来るからな」と、書かれたメモを見て麻美は涙が込み上げていた。ただ麻美が感じた想いはが何だったのだろうか。そして麻美は無言で風呂場へ行くと冷たい水で全身を濡れさせた。
翌朝、房美は涙も枯れはてて全てを知ったのだった。皆実はこの世にはいないと感じ取ったが、死者がメモを書けるものだろうか… 麻美は考えていたが答えは見つからないまま長い一日が終わり再び深夜、家の玄関チャイムが鳴り麻美はベッドから飛び降りて玄関に走った。すると「麻美~ 俺だ俺~」と、ドアの鍵を外から開けた皆実はドアを開け麻美を強く抱いた。麻美もまたこれが夢ではありませんようにと心の中で祈っていた。そしてこの深夜もビールとおつまみを喜んで作る麻美がいた。




