小説のルビと表記の統一
ルビなんて、必要ないんじゃないの?
え、本当に? 必要ないの???
「私は東智です」
「私は東智です」
ルビがあれば『あずま』さんなのか『ひがし』さんなのか、迷う余地はありません。
『智』が『もと』さんなど、殆どの方には読めないでしょう。
これが当て字や造語ともなれば、調べても正解が分かりません。
それって、読者に親切でしょうか? 名前と当て字、造語には、簡単な字を当てていようとルビは必須だと思いませんか?
正解が作者の頭の中にしかない言葉なんです。調べても、分かるはずもない言葉なのですから。
名前も、世代によって読みが変わります。
例えば『翔』。『かける』と読むのが多かった世代には、かけるくんと読むのが一般的。『しょう』と読むのが多かった世代には、しょうくんと読むのが一般的。
「私はしょうって読むから、しょうって読むのが当たり前」ではないんです。
ルビがあれば、誰にとっても正しい読み方ですんなり読めますね。
読者目線で考えるなら、ルビを振って悩ませないの選択の一択でしょう。
次に、表記の統一ですね。
1、サーベルタイガー
2、サーベル・タイガー
3、剣歯虎
4、剣歯虎
5、剣歯虎
6、サーベルタイガー
7、サーベル・タイガー
同じものが登場する度、上記のように違う表現って……どうですか? それが同じページの中で、登場する度に表記が違うとなると? 地味にストレスになりませんか?
普段は1で固定されていて、強調したい時は4で固定。あるいは、5で固定されている。
それくらいの統一性がある方が、すっきりしませんか?
読者さんに、ストレスなく読んでもらおう。そう思うと、ストレスなく読んで頂く作者側で可能な努力は必要ですね。
―終―
おまけで『・』と、『=』の使い方。
『・』:日本語で欧名などを表記する際、名詞と名詞の間などの区切りが分かりにくい場合等に使用。(スペースの代わり)
『=』:正しい記号『マイナスハイフン』が使える機種が少ない為、日本語表現での代用。元言語に『半角-』があった際の代わり。別々のものを繋ぐ時に使用。
現在は全て『=』を使う方向へ移行中のようです。
例
Maria Antonia Josepha Johanna von Habsburg-Lothringen
マリア・アントーニア・ジョゼファ・ジョアナ・フォン・ハプスブルグ=ロートリンゲン